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こっぽら~と

(霧山昴)
著者 ふるいけ博文 、 自費出版
 大牟田で小学校の教員を定年退職したあと著者は専業写真家として活躍しています。とはいっても、被写体は国内だけではありません。アラスカのオーロラを撮りに出かけ、中国(桂林)の山水画風景、そしてインドネシア(バリ島)の棚田など、海外にも足をのばす行動派の写真家でもあります。
 この写真集(写真物語)は10年ぶりのものです。前は還暦のとき、今度は当然ながら古稀です。そして、今回はなんと写真のキャプション(解説文)は英語つきです。それだけ国際派なのです。
 解説によると、カメラ月刊誌が3つとも休刊(廃刊)になったとのこと。これってコロナ禍の影響だけではないのでしょうね…。
タイトルの「こっぽら~と」は、大牟田弁で「一人で、のんびりと…」という意味のコトバ。たとえば、商店街のベンチにこっぽらーと座って、一日中、通行人を眺めて過ごす。そんな感じのコトバです。
 大牟田の写真家ですから、当然、三池炭鉱の遺産を紹介した写真も少なくありません。雪化粧した宮原鉱の建物があります。炭鉱社宅もいくつか残すべきでしたよね…。
 大牟田に限らず、柳川など各地のお祭りにも著者は積極的に出かけています。大牟田では、夏まつりのときの、火を吹く「大蛇山祭り」が勇壮です。子どもを「大蛇」の口に差し出して「かませ」ると、泣かない子はいません。
 鳥取砂丘に出かけて、若者がジャンプしている様子を撮った写真には生命の躍動感があります。お祭りの場面が多いですね。朝早くから、また泊まりがけで大きなカメラをかかえて出かけたのでしょうね。それでも、フィルム・カメラのときのように、ネガの管理が不要になって、助かったことでしょう。バッテリー切れを心配するだけだし、出来あがったものは、すぐに見れるし、便利な世の中になりました。
 でも、写真こそ、「一期一会」(いちごいちえ)です。この縁の結びつきは、下手すると「一生もの」なんですよね…。
 大判270頁の写真集です。チョッピリ高価な写真集ですから、学生の皆さんは親におねだりして買ってもらうのも一つの手だと思いますし、年輩の人にとっては図書館に購入するよう要請したらいいと思います。高価だからといって、簡単にあきらめたらいけません。ともかくぜひ、あなたも手にとってご一読、ご一見ください。
(2022年12月刊。4400円)
 お盆休みは、連日のように夕方5時ごろから庭の草取りをしました。庭には昔からヘビが棲みついていますので、突然の出会いを避けるためでもあります。すっかり見通しが良くなりました。いったいヘビ君は何を食べて生きているのかな、まさかモグラじゃあるまいよね…、なんて心配していました。
 翌日、家人が黒いヒモを庭で見つけて、「アレッ、何かしら…」と思っていたら、なんと動き出しました。ヘビだったのです。すっかり見通しがよくなってしまって、ヘビ君は困惑していたのかもしれません。
 広くもない庭でヘビと共存するというのは容易なことでないことを実感させられました。

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