著者:乙川優三郎、出版社:講談社
隅田川の川縁にひっそりと暮らす江戸の庶民の暮らしが描かれています。きっと江戸時代の人々は、そんな生活をしていただろうな。そう思わせる確かな手応えがあります。
世の中のことは、そう思い通りにはいかないもの。何度か試して手に入ることもあれば、月日をかけた甲斐もなく終わることもある。それが身過ぎ世過ぎというものだ。
うーん、そういうものかなあ・・・。人生は一度きりしかないもの。思ったことをやり通した方がいい。そんな気に、ついさせる、しっとりした短編掌説集です。
芥火
