出版社:財務省印刷局
弁護実務研究会が『時の法令』という雑誌に掲載したものを一冊の本にまとめて出したのが1980年12月のこと。それから22年あまり、ついに30巻をもって最終刊となった。
私は日弁連に通うたびに地下の本屋で買い求め、むさぼるように読んだ。
弁護士が具体的な事件をいかに解決していったのか、何を工夫し、どこにぶつかったのか、追体験させてもらうなかで弁護活動のあり方を考えることができた。私は、30巻全部読んだし、関連したシリーズものもかなり読んだが、本当に勉強になった。
最終刊には、アパートの明け渡し執行記という私にも身近な話から、スイスのオークション会社による16億円の売買代金の回収事件という私には別世界のような話まで9扁の顛末記がのっていて、今回も学ぶところ大だった。多くの若手弁護士に一読をすすめたい。
弁護始末記
