著者:坂井律子、出版社:NHK出版
AID(人工授精。夫以外の男性の精子をつかうもの)で生まれた子どもは、すでに全世界に100万人以上いる。日本でも1万人以上はいる。
1人の医学生が1年間で最大10人に精子を提供する。液体窒素で精子は冷凍され、アメリカだったら1回分が2万5千円で売買される。
体外受精も、現在では日本の赤ちゃんの100人に1人がこの技術で生まれるほど普及している。人工受精児が成長したとき、自分の父親を知りたいと思ったときどうなるのか・・・。ここには、きわめて難しい問題がふくまれています。遺伝学上の病気の対策をとるためにどうしても知る必要がある。そう言われたときにどう対処したらよいか・・・。長いあいだ父親だと思っていたのに、実は違っていた。それを知らされたとき、子どもは親に裏切られた思いを抱くに違いない。その心の痛手はいかにしたら回復できるのか・・・。重い問いかけがなされている。
つくられる命
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