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先物地獄のワナを解き明かす

著者:宮崎耕一、出版社:民事法研究会
 著者は法政大学経済学部教授。商品先物取引で大損をした人が知人にいて、その裁判に関わったことから、先物取引の実態を知り、このような本を書くようになったという。
 私は弁護士になってまもなくから先物取引被害の相談を受け、これまで20年以上にわたって、裁判をし、交渉をしてきた。今も進行中の事件が片手ほどある。
 先物取引は予測のつかない相場の世界。でも、間違いなく言えることは、長く取引をしていたら、確実に損をしてしまうということ。客は殺されもするし、自然死(自滅)もする。だから、なんでこんな客殺し商法が政府公認で存在しうるのか、不思議でならない。といっても、先物取引の会社に言わせると、証券会社もみんな同じ事をしている。なぜ、うちだけが目の敵にされなければいけないのか。年寄りが死蔵している金融資産を取引社会にひっぱり上げることで社会に大きく貢献しているのに・・・。
 うーん、そう言われたら、そうなんだろう・・・。でも、悪いものは悪いこと。巧妙なアプローチで近づき、甘言に乗せて大金をだましとる商法は許されないと思う。大勢の人に読んでほしい本だ。

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