著者:橋本昌樹、出版社:中公文庫
西南役の実相を少し理解しました。これまで田原坂の激戦というのが、なぜあったか分かっていませんでしたが、この本を読んで初めてなるほどと理解できました。
要するに、官軍側は新式の大砲でもって攻めのぼってくる薩摩の兵を撃退したかったのです。この大砲を運ぶには、道路勾配からいって、当時の田原坂を通過するしかなかったというのです。
官軍側には、乃木少佐(29歳)をはじめ、後の日露戦争で日本軍の首脳部を占める山県、大山、児玉、野津、奥、黒木などの将軍が登場しています。薩摩軍の斬りこみ戦法が次第に効果をなさなくなり、代わりに新式の大砲が威力を発揮したようです。
久しぶりに田原坂の古戦場跡地を見てみたいと思いました。
田原坂
