著者:檀ふみ・阿川佐和子、出版社:文芸春秋
この2人の女性は、ともに有名作家の娘であり、慶応大学卒業であると同時に50歳になろうとする(なった)今も、なぜか独身であるという共通性がある。
2人とも知的であり、美人である。結婚願望がない(かった)わけでもない。しかし、本人たちが言うように男運には恵まれなかった。『ああ言えばこう食う』『ああ言えばこう嫁行く』『太ったんでないのッ!?』どれも読ませるし、笑わせる。
女同士の絆はもろい。女友達が長続きしないと言われることを、まんざら的はずれではないと思っている。アガワサワコはこう言う。しかし、なぜかこの2人の女性はお互いを悪しざまに罵倒しあうのに、20年来の友人であり続け、その対談集というか共著が爆発的に売れて、お金を稼げるまでになっている。不思議な女性(ヒト)たちだ。
女は、男のように、暇さえあれば引き出しのなかから「過去」という思い出を引っ張り出し、ウジウジぐずぐずロマンチックな気分に酔いしれるような動物では決してない。
うーん、そうなのかー。トホホ、マイッタネ・・・。いつまでもウジウジしている私は泣けてくるばかりだ。オビに恋を語るとあるが、実は、そんなことはない。この本には結婚願望をめぐるバトルはあっても、恋は真面目に語られてなんかいない。家族は語られている。それぞれの父たる有名作家の素顔が描かれ、父と娘の関係は語られている。しかし、敬遠しているのは似ているからで、「結婚」相手も父親に似たような人になりがちだ(なってはいない)という。いつまで続くコンビなのか。おばあさんになっても続くかもしれないなと思わせる序文とあとがきではあった・・・。
けっこん、せんか
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