著者:尹達世、出版社:リーブル出版
秀吉の朝鮮出兵(1594年)は今から400年以上も前のことですが、この本を読むと、当時、日本に連れてこられた朝鮮の人々の足跡が西日本各地に今もたくさんのこっていることがよく分かります。
もっとも有名なのは沈寿官さんの薩摩焼です。また、大分県玖珠町はJR豊後森駅でおりるところですが、ここにあった森藩の家老にまでなった人もいるそうです。
福岡県内でも、大牟田にあり閉山してしまった三池炭鉱の前身は柳川藩の家老・小野家が営んでいました。今も、「小野さん堤」が三池山の麓の方に残っています。そして、高田町には「人参山」という高麗人参を栽培する山もありました。
赤穂浪士のひとりに武村唯七がいますが、彼の祖父は朝鮮から連れてこられた孟二寛という人物で、藩医として仕えていたというのです。
日本と朝鮮の関係が古くからいかに密接であったか、改めて認識させられました。
四百年の長い道
