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からだと心を鍛える

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著者:宇都宮英人、出版社:海鳥社
 著者は才人です。英語と中国語を自由自在に話す語学の達人のうえ、空手道教士6段として空手教室を主宰しています。さすが弁護士を本業とするだけに、本書では護身術としての空手について、さまざまな角度から理論的に考察しています。
 理論はともかく、護身術としての空手の実践的意義を強調し、それが青少年にとっても有益であることが分かりやすく語られ、読み手を魅惑します。水泳とハイキングくらいしか身体を動かしていない私ですが、つい空手もやってみたいなと思わせました。
 著者は、とくに中学生や高校生に空手をすすめています。それは、空手が自信を失った中学生や高校生を再生させる力があるという実践に裏づけられた確信があるからです。本書には、その実例が紹介されており説得力があります。
 さらに、著者は試合で勝つことをあまり優先しすぎることについての疑問を提起しています。空手は、身体をコントロールしていく過程において、自らが本来もつ生命の息吹を実感することによって生き生きとした力を蘇らせる効果があるというのです。
 20年来、空手教室を主宰してきたという重みをもった実践に裏づけられていますから、人の心を強く魅きつけものがあります。

ペンギンの憂鬱

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著者:アンドレイ・クルコフ、出版社:新潮社クレストブックス
 ペンギンと暮らしている売れない小説家の話。えっ、ペンギンを部屋のなかで飼っても平気なのかな・・・。人が死んだときに新聞にのせる追悼記事を、生きている人のリストを与えられて依頼される。依頼者には好評だ。ところが、その人物が次々に死んでいく。いや、殺されていく。追悼記事が次々に紙面に掲載されると、いつのまにか小説家の身近にも怪しげな人物がうごめくようになってきた・・・。
 不条理で不可欠な新しいロシア文学。うーん、なんだか寒々として物騒な国だなー・・・。舞台は、いま大騒動中のウクライナ共和国。

へんないきもの

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著者:早川いくを、出版社:バジリコ 
 なっ、なんなんだ、これは・・・。こんな格好して・・・。ヨツコブツノゼミの頭には、飛行艇とかグライダーの翼にあるような丸いぷっくりしたものが4つもついている。これで空が飛べるなんて・・・。
 コモリガエルは平面ガエル。母ガエルの背中は無数の育児室になっていて、子どもたちは100日間そこにいて、ときが来ると外界へ飛び出していく。
 クモの糸の強度は同じ太さの鋼鉄の5倍、伸縮率はナイロンの2倍。絶対に切れない。真夜中に投網漁をする・・・。うーん、生物界は奥が深い。人間なんて、彼らから見たら、いかにも珍妙な存在なんだろうな、きっと。

越境する作家チェーホフ

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著者:牧原純、出版社:東洋書店
 チェーホフが死んで100年がたちました。『桜の園』とか『三人姉妹』『かもめ』など、題名だけは知っていますが、読んだことも劇を見たこともないような気がします。でも、この本を読むとチェーホフを読んで見ようかなと思わせます。
 チェーホフは、シベリア・サハリンの流刑地へ出かけて、面接カード一万枚をつくりあげます。囚人の実態を自ら探ったのです。たいしたものです。そこで、日本の領事館員とピクニックもしたそうです。
 44歳で若死にするまでのチェーホフの人生が、そのときどきの写真つきで解説されていて、人柄をしのぶことができます。

虎の城

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著者:火坂雅志、出版社:祥伝社
 藤堂虎高というと、一般にはあまり評判は良くない。戦国時代末期、徳川時代まで、激流のなかをうまく泳ぎ切ったことから、その変わり身のはやさに、風見鶏とか裏切り者と呼ばれた。同時に、江戸城をはじめとする多くの名城を手がけた築城家でもあった。乱世をくぐり抜けた武士というより、算術(経済)を兵站にたけた武士だったのだろう。
 人を信じることが、ほかの何にもまして肝容。上に立つ者が下を疑うなら、下も上を疑う。すると、上下の心は離反し、その隙に姦人が讒言する。結果として、有能な人材は失われ、やがて乱れてしまう。なかなかするどい指摘だ。
 フィクションというけれど、事実をふまえてストーリーが展開していくので、歴史書としても十分に読める。

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