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とげ

カテゴリー:社会

著者:山本甲士、出版社:小学館
 市民相談室の倉永晴之は、マジで怒っています。なんでオレばかりに!!地方公務員だって、飛ぶときゃ飛ぶよ。
 これは、本のオビに書かれているセリフです。この本を読むと、なるほど、なーるほどと思います。
 私も、月に1回は市役所の市民相談室へ出かけて、そこで2時間半のうちに10人から相談を受けます。1人あたり15分というわけです。相談ですので、簡単なアドバイスですむものが多いのですが、なかには回答できないような高度の質問もあります。ただし、それは、なんとかなります。真面目な人の真剣な相談であれば、こちらも勉強のためにも、あとで調べてでも回答しようという気になるからです。
 問題は、人格障害のような相談者にあたったときです。弁護士だったら、それはとても裁判にはなりませんよ、などといって逃げることができますし、許されます。だって、実際にそうなのですから。ところが、市役所の市民相談室の職員には、そのような逃げ道は許されていません。大変つらい状況に置かれてしまいます。この本は、そんな辛い立場に置かれた市職員を主人公としています。私にとっても身近な存在なので、思わず没入して読みすすめてしまいました。
 大いにありうる状況設定のもとで、次々に話は思わぬ展開をしていきます。といっても、市職員が、ここまで現場で切れてしまうものだろうか、という疑問をもちました。反市長派に取りこまれたりもしながら、結局、陰謀の渦に巻き込まれたりして退職し、市議会議員になるというお話です。
 悪質クレーマーなどをかかえて、その対応に日々、市民相談室の担当者は苦労しているのではないかと推察します。
 でも、でも、市民は、日頃、自分が大切にされていないと感じると、そのうっぷん晴らしをしようとして、手近な市役所にあたり散らすということなのでしょう。だから、やはり、政治の貧困に根本的な問題があるような気がします。いかがでしょうか。
(2005年3月。1700円+税)

銀座のプロは世界一

カテゴリー:社会

著者:佐藤靖貴、出版社:日本経済新聞出版
 弁護士会の役員をしたとき、東京・銀座の周辺に少しだけ出没しました。私にはちょっと縁遠い世界だと実感したものです。なにしろ、どこもびっくりするほどの値段です。最近、日比谷公園近くの一等地にオープンした超高級ホテルは一泊30万円が中クラスの部屋だというのです。世の中には、お金のありあまっている人が厭になるほど多いのですね。
 レストラン(パーラー)のウェイターの心得。壁を背にして待機するときには、両手の指2本を後ろの壁に付けておく。お呼びがかかったら、指で身体を押し出すようにして前に出る。こうすると、颯爽と見える。
 ふむふむ、なるほど、ですね。ウェイターにはキビキビした動作が求められますよね。
 文明堂に『天下文明バームクーヘン』というお菓子があるそうです。700グラム一本で定価5000円もします。1日に18本のみ。週に36本。7等分するので、252個できる。基本的に受注オーダー制。入手しうる最高級の原材料を吟味し、バターは発酵バターをつかって極上のコクを醸し出す。それを職人の舌と勘とでタネを練りあげる。完全な手作業である。
 洋食屋のシェフの話も含蓄があります。
 料理人修業は初めが肝腎だ。初めに本物の味を覚えないと、一流のシェフにはなれない。「本物でない味」を先に身をつけてしまうと、後になって本物の味をつくることはできない。洋食屋の味は、コンソメとデミグラスソースの2つ。デミグラスソースは、牛スジ肉と野菜をとろけるまで煮込んで、それを漉す。そこに、また野菜を炒めて入れて煮込んで漉す。野菜をたっぷり入れると、味がさっぱりする。野菜が少ないと、コラーゲンの煮込みのようになって、くどくなる。9リットルのデミグラソースをつくるのに、牛スジ肉 20キロ、玉ネギ12.5キロをつかう。最終的には、新しくつくったデミグラスソースを前からあるソースにブレンドして、味を均一にする。
 厨房では、いつでも神経を研ぎ澄ませておかなくてはいけない。味は集中して一回でぱっと覚えるもの。漫然と何回も味見をしていても分からない。一発勝負。毎日が、その繰り返し。いやあ、そうなんですか。だから、私なんか味音痴のままなんですね。残念です。
 銀座のレストランに野菜を供給している農家の主も登場します。そこで出来る野菜は造作が大きい。時間をかけ、化学肥料をつかわないで育てるから。農薬はなるべくつかわない。よもぎを大鍋で煮たエキスをつかったりする。これは虫が嫌いな匂いなのである。トマトには、ウイスキーを1000倍に薄めたものをかけてみた。
 銀座の美容室には、顔剃り名人までいます。世界一の剃刀でうぶ毛まで優しく剃ってくれるのです。
 毎日、欠かさず研ぐ剃り刀は20年はつかえる。剃刀の上に髪の毛を載せて軽く息を引きかけたら髪は真っ二つに切れて落ちた。この剃刀の材質は、鋼と地金。
 ほかにも、ものづくり、接客・サービス業など、たくさんの名人が登場します。さすがに日本は職人芸を大切にする国です。これって、いいことですよね。
(2008年3月刊。1700円+税)

ゴールデンスランバー

カテゴリー:社会

著者:伊坂幸太郎、出版社:新潮社
 いま、アメリカの大統領選挙が激しくたたかわれていますが、史上初のアフリカ系アメリカ人(黒人)大統領が誕生する可能性も強まっています。しかし、そのとき、古くはリンカーン、そして私の中学時代に起きたケネディ大統領の暗殺事件のようなことが再び起きるのではないかという不気味な観測記事が、ときどき掲載されています。まことにアメリカっていう国は底知れぬ恐ろしさを秘めた国です。キュー・クラックス・クラウンという陰謀団体、白人至上主義、キリスト教原理主義が、今もはびこる野蛮な国だとつくづく思います。民主主義の仮面をかぶった、世界支配の野望を隠さない、まさに帝国主義国家としか言いようのない実態がありますよね、まったく・・・。
 この本は、ケネディ大統領を暗殺した「犯人」オズワルドがその逮捕直後に消されたことをヒントとして、日本の首相がラジコン・ヘリで爆殺されたと仮定し、その背景を想像をふくらませて描かれた推理小説(?)です。
 したがって、その筋を紹介することはできません。ただ、オズワルドが本当に犯人なのかどうかは、私の知る限りアメリカ国内でも疑われているし、その疑いには一定の合理的根拠があるということです。
 キューバの反革命輸出の失敗などから、アメリカ軍部やマフィアなどが邪魔者となったケネディの抹殺を企図したということでもあります。
 そこで、ケネディ暗殺犯とされ、その「犯行」直後にジャック・ルビーなる怪し気な男に消されてしまったオズワルドのような立場に立たされたとしたら、一体どうなるだろうか、逃げ場はあるか、逃げ切る可能性は果たしてあるのか。それを小説に仮構して描いた本です。少々無理じゃないのかな、と思える状況設定もありますが、最後まで魅きつけるものがありました。
 私は大阪での弁護士会総会に出席した帰りの新幹線のなかで一気に読み上げました。
 国家権力が、その総力をあげて一市民を「犯人」に仕立てあげようとしたとき、マスコミをふくめて全社会を敵にまわすことになります。ほとんど逃げる勝算はありません。ところが、生理的に警察や権力を嫌う人々もいますので、その人々の力をかりることができたら、いくらかの可能性は得られます。
 でも、Nシステムのようなものがさらに発達したときには、どうでしょうか。とりわけ、自分の名前で登録した携帯電話をもっているだけで、自分の居所を捕捉されるという、Nシステム以上の個人探知システムが完成したときには、どうにも逃げ切れるはずがありません。まことに恐ろしい世の中になってしまったものです。
 雨のなか、アガパンサスの花が開きはじめました。ご存知ですか。雨の中に大輪の花火が空に打ちあがった趣きのある花です。私の大好きな花の一つです。グラジオラスや大きな百合の花も咲いています。ヒマワリはぐんぐん伸びていますが、花はまだです。田植えの準備もすすんでいます。
(2007年11月刊。1600円+税)

アメリカを売ったFBI捜査官

カテゴリー:アメリカ

著者:デイヴィッド・A・ヴァイス、出版社:早川書房
 最近、映画『アメリカを売った男』をみましたので、その原作本として読みました。ところが、書店にはなく(絶版のようです)、古本屋にもありませんでした。それで、やむなく近くの図書館で取り寄せてもらった本です。さすがに、映画より詳しい事情が分かりました。まさに、事実は小説より奇なり、です。
 2001年2月18日、FBI特別捜査官のボブ・ハンセンは公園を出たところで武装したFBI捜査官の一団に取り囲まれて逮捕された。スパイ容疑である。
 そのとき、ハンセンが発した言葉は、「なんで、こんなに時間がかかったんだ?」
 ボブ・ハンセンは、警察官の息子として育った。父親は息子のボブを精神的に虐待した。父親は、息子に対して大学にすすみ、高級学位をとって医師になってほしいと願っていた。ところが、息子をほめて育てるのではなく、あらを捜し、くりかえし息子を叱った。男になれと諭(さと)しつつ、息子が自信をもてないようにいじめ続けた。だから、息子は父親を内心、大いに憎みながら大きくなった。
 息子が結婚するとき、父親は、妻となろうとする女性に対して、「なにがよくて、こんな男と結婚するんだ?」と問いかけた。ええーっ、うそでしょ。信じられないほどのバカげた父親の言動です。
 ボブ・ハンセンは1970年代はじめにシカゴ警察に入った。そこでは、警察官の非行を摘発する仕事についた。そして、1976年、FBIに移った。
 やる気にみちたボブ・ハンセンだったが、周囲のFBI捜査官にやる気のなさを感じ、幻滅した。しょせんFBIはソ連との戦いには勝てないというあきらめを感じた。そして、自分より劣る捜査官からのけものにされていると感じて、父親を恨みに思ったのと同じようにFBIを恨みはじめた。その恨みはだんだん強くなっていった。だから、FBIには本当に親密な友人はできなかった。
 ボブ・ハンセンはカトリック教徒として洗礼を受け、オプス・デイというカトリック団体に入った。
 ボブ・ハンセンはFBIでソ連の情報関連の仕事をしていたため、KGBに秘密情報を売る行為は、大きな危険を冒すときの高揚感に飢えていたハンセンを満足させた。
 ワシントンのKGBのナンバーツーのチェルカシンにボブ・ハンセンは秘密の手紙を送った。ひゃあ、すごいですね。自らスパイに志願したというのです。それも、個人的な動機から・・・。
 ハンセンは、いつもと何かが違うと疑われないように、家族の面倒やFBIの毎日の仕事に手抜かりがないように気をつけた。
 ハンセンに満足感と活力を与えたのはスパイ行為だった。FBIを翻弄し、ソ連が自分の正体を何も知らないと考えるのは楽しかった。秘密を愛し、自分の担当者との関係で感じられる優位性や支配力がとても気に入っていた。
 KGBのスパイを演じるとき、ハンセンは影響力をもち、自分が支配する立場にたった。ようやく主導権を握る男となったのだ。
 子どものときに父親から受けた虐待の傷は消えなかった。思考を細分化し、隠匿する方法を学んでいた。
 ハンセンは、FBIがいかにして二重スパイをつきとめるかを正確に知っていたので、いくら用心してもしすぎることはないと分かっていた。
 ハンセンは、史上最大のスパイになりたいという冷酷で非情な欲望に駆り立てられていたのだと考えられている。
 FBI捜査官、子ども6人をかかえる一家の長、そしてKGBのスパイという三役をこなすハンセンは忙しかったが、スパイ活動においても日々の生活においても自重して発覚しないようにした。人目につく散財などはしなかった。
 しかし、ハンセンの妻の兄(FBI捜査官をしていた)が、ハンセンが自宅に隠していた数千ドルの現金を家族に見られたとき、スパイ行為をしているのではないかと疑い、FBIの上司に報告した。それは1990年のこと。ところが、FBIは、この報告を取り上げなかった。
 では、ハンセンはスパイ活動で得たお金を何につかったのか。
 1回に2万ドルとか、多いときには5万ドルをハンセンはソ連(KGB)から現金で受けとった。また、モスクワの銀行に80万ドルもの預金があった(ただし、ハンセンが逮捕されて刑務所に入ったため、結局、引き出さないままに終わった)。
 ハンセンは親友と2人で、ワシントン市内のストリップ店でショーを見ながら昼食をとるのが楽しみだった。そして、そこのストリッパーに貢いだ。彼女が歯の治療費が2000ドルいるといえば、すぐに差し出した。そして宝石も贈った。香港旅行に行ったり、ベンツを贈ったり。ところが、彼女がクレジット・カードを勝手につかったことから、ハンセンは直ちに切り捨てた。
 やっぱり、妻以外の女性につかったわけなんですね。そして、ハンセンにはもう一つの趣味がありました。映画にも出てきますが、何も知らない妻をポルノ・スターに仕立てあげたのです。自分たち夫婦の性交渉をビデオで隠しどりして親友に見せたり、のぞき穴を提供していたというのです。インターネットの掲示板に、妻とのセックスを空想して投稿するのを楽しんでいました。敬けんなカトリック教徒でありながら、一方ではハードポルノを楽しむという二面性があったわけです。
 1991年にソ連が崩壊したあと、スパイとして摘発される危険がハンセンに迫った。
 ハンセンをスパイと疑ったFBIは特別な捜査本部を極秘のうちにたちあげて、ハンセンを24時間体制で追跡した。映画にもその様子が出てきます。ハンセンの自宅のすぐ近くの家も借りて監視したというのです。
 ハンセンは、アメリカのスパイとして働いたソ連の将軍やKGB士官の正体を明かした。彼らは直ちに処刑された。このようにハンセンのソ連に対する貢献度は画期的に大きいものがあった。ハンセンは、スパイとして逮捕されたが、終身刑の囚人として、今もアメリカの刑務所に暮らしている。
 この本を読むと、父親の息子への「しつけ」の度が過ぎると、とんでもないことが起きることがよく分かります。でも、本当にそれだけだったのだろうか・・・、という気もするのです。いずれにしろ、実話ですので、興味は尽きません。
(2003年4月刊。2200円+税)

ステータス症候群

カテゴリー:社会

著者:マイケル・マーモット、出版社:日本評論社
 見なれない言葉です。いったい何だろう。何の病気かな・・・。そう思って読みました。読み終わったとき、オビの言葉がやっと分かりました。
 日本は、いま大切なものを失おうとしていないか。
 そうなんです。今度の後期高齢者医療制度が、その典型ですね。社会の連帯をズタズタに切って捨て、人々を政府はバラバラにしようとしています。すると、どんな社会になるか。暗黒のアメリカ社会の到来です。富めるヒトはますます富み栄え、貧しい人々はますます貧しく追いやられ、絶望と腐臭にみちた生活を余儀なくされていく。
 著者は2006年に富山で日本公衆衛生学会総会で記念講演したイギリスの教授です。健康は、連続的な勾配をもった社会格差に従うもの。これをステータス症候群と呼ぶ。自律性をもつこと、つまり自分の人生に対してどれだけのコントロールをもてるのかということ、そしてフルに社会と接点をもち、社会的活動に参加できる機会をもつこと。この二つが、健康や厚生、そして長寿に欠かせないものである。自律性(コントロール)や社会参加の機会に不平等が生じていることが、健康格差を生み出している大きな要因である。自律と参加の度合いこそ、ステータス症候群の根底に潜む問題である。
 ワシントンDCの地下鉄に乗って、メリーランド州のモンゴメリー郡まで乗車してみると、それが分かる。1マイル(1.6キロ)すすむごとに、その地区の平均寿命は1.5年ずつ長くなっていく。乗った地区に住む貧乏な黒人と下車した地区に住む裕福な白人では、なんと平均寿命は20年も違う。ロンドンでも、東へ行く地下鉄に乗ると、6駅すすむと、駅ごとに平均余命は1年短くなっていく。いやあ、これって驚きますよね。そこまで違うのですね。
 キューバの平均寿命は男性73.7歳、女性77.5歳。ところが、ロシアでは男性57歳、女性72歳。ひゃあ、すごいですね。男性は長生きできないのですか・・・。
 コスタリカやキューバ、インドのケララ州のように、貧しくても健康状態のよいところもある。逆に、アフリカのシエラレオネでは、子どもの4分の1が5歳になる前に死ぬ。男37歳、女39歳。これが平均寿命だ。平均寿命が短い最大の原因は子どもの死亡率が高いこと。
 アメリカに住む黒人の所得は1人あたり2万6000ドル。世界の標準からすると裕福ということになる。しかし、アメリカの黒人の平均寿命は71.4歳。これに対して、コスタリカは77.9歳、キューバは76.5歳。貧しい国々よりも、かなり短い。
 アメリカでは、所得の不平等と死亡率との関係は、はっきり認められる。つまり、不平等の程度が高いほど、死亡率も高い。アメリカの白人と黒人との平均寿命の差は、女性同士の差よりも、男性同士の差のほうが大きい。
 2002年、アメリカでは国民10万人あたり700人が刑務所にいた。イギリスは 132人、カナダは102人、フランスは85人。そして日本は48人だ。
 日本にはアメリカの大都市にあるような「足を踏み入れてはいけない地区」というものはない。日本社会は、人々の高い信頼によって特徴づけられる。
 アメリカでは、上位20%が全収入の46%を稼いでいる。日本では35%である。
 日本は、犯罪率が低く、教育水準が高く、所得の不平等が小さく、労使関係と経営形態では社会的結束の高さを示す国である。
 
 日本では、男児が5歳前に死ぬ確率は1000人に対して5人、女児は4人。シエラレオネでは、これが男児292人、女児265人。ロシアでは男児23人、女児17人。
 一般に貧困の程度が大きければ大きいほど、攻撃的行動の頻度も多くなる。しかし、すべての子どもがそうなるわけではなく、大半の子どもは健全である。
 ワシントンDCの若い男性の30%は18〜24歳のあいだに薬剤売買で逮捕されているが、残りの大半は決して凶悪犯罪に関わらない。
 社会的に恵まれない環境の子どもたちは、学校に入学して、さらに状況が悪化する。だから、子どもたちが人生においてよいスタートを切るためには、子どもたちの親を、支援することが大切である。
 そうなんです。少子化だからといって子どもを生めよふやせよ、それが義務だと言うだけでは意味がありません。子どもを生み育てることに国が援助を惜しまないことこそ必要なのです。そこを舛添大臣はまったく分かっていません。とてもいい本でした。
(2007年10月刊。3600円+税)

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