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まちづくりの法と政策パート2

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出版社:日本評論社
 私と同期(26期)の大阪の坂和章平弁護士が出した本です。愛媛大学で坂和弁護士が4日間の集中講義をした内容が、そのままライブ版として本になっています。話し言葉で町づくりが語られ、とても読みやすい内容です。再開発から都市再生のあり方について、経験にもとづいて実践的にも貴重な提言がいくつもなされています。
 講義が面白いのは、カラオケ好き、映画大好きな坂和弁護士の人柄が、そのまま活字になっていることによります。私はカラオケ大嫌いですが、映画は大好きです。
坂和弁護士に負けず、大学で集中講義して、「日評」できたら「岩波」から本として出したいものです。

女のいない世の中なんて

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著者:藪田貫、出版社:フォーラム・A
 著者は私と同じ年齢の大学教授です。近世史・女性史が専門なので、江戸時代のことにも詳しくて、眼を見開かされました。
 たとえば『女大学』です。婦人は別に主君なし。夫を主人と思い、敬い慎みてつかうべし。こんな教えばかりが有名ですが、これは『世事見聞録』にあるように、現実にはそうじゃなかったので、そうしてほしいという願望がこめられているのだと(私は)思います。ところで、この著者は別のことを言っています。実は『女大学』は、江戸版の『婦人画報』『婦人の友』あるいは『アンアン』『ノンノン』だったのだ、ということです。
 なるほど、地理・歴史があり、医学のこと、文学のこと美術など、教養全般が絵入りでとりあげられていて、「徳目」13条を骨抜きにしてしまうような内容のオンパレードなのです。私は、そっかー、なにごとも一面的に見てはいけないんだ、と反省させられました。
 江戸時代に女性が一人旅や集団での旅を楽しんでいたこと、たくさんの旅日記がのこされていることは、私もいくつか本を読んで知っていました。
 「女のいない世の中なんて」という挑発的な表題ですが、中味は真面目な話ばかりです。あなたも、どうぞ読んでみてください。

テロリズムと戦争

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著者:ハワード・ジン、出版社:大月書店
 「軍事基地である広島に史上最初の原爆が投下されたことに世界は気がつくであろう。この最初の原爆攻撃でわれわれが願ったのは、できるかぎり民間人の殺戮を避けることであった」
 これはトルーマン大統領が原爆投下を発表したときの談話。できる限り民間人を殺さないようにしたなんて、よくも言えたものだ。
この本には、アメリカの民主主義の本質が鋭くあばかれている。アメリカでは、反対意見がもっとも必要なときに、その反対意見を閉塞させてしまうという長い伝統がある。どうでもいいような些細なことに関しては言論の自由が保たれても、生きるか死ぬかという重要な問題に関しては言論の自由が許されない。これを民主主義と呼んでいる。今の日本はアメリカの民主主義を、そのまま真似ているだけのように思ってしまう。

もう抗生物質では治らない

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著者:マイケル・シュナイアソン、出版社:NHK出版
男より女の方が本を読まないって調査結果が新聞にのっていたけど、本当かしら・・・。大牟田のN弁護士ほどは読めないけど、私だってそれなりに本は読んでるわ。このあいだも『手紙』 を読みはじめて、結末が知りたくてついに一晩かけて読みあげたし・・・。おかげで、翌日は、寝不足で頭がよくまわらなかったのが痛かったけど・・・。まあ、頭がまわらないのはいつものことですって、失礼ね(プンプン)。
 一家の台所をあずかる身として、食べ物にはこれでもずい分と気をつかってわ。お店で選ぶときだって、値段が安けりゃいいってことじゃないの。見てくれよりも、やっぱり安全性よね。残留農薬が心配だから、あまり輸入物は買わないようにしてるし・・・。でも、中国からの輸入モノって多いわね。国産品って割高になってしまうのが、主婦としては痛いわ。
 この本を読んで、本当に息がとまりそうなほど、さすがの私も驚いてしまったわ。アメリカじゃあ、家畜につかう抗生物質の使用量がこの15年間で300%も増大してるんですって。ブタなんか、平均して10種類の抗生物質を投与されてるなんて信じられないわ。病気予防と成長促進剤なのよ。その結果、細菌に耐性ができて、家畜を食べる人間にまでそれが取りこまれてしまうんですって。あのO157騒動も、耐性のある大腸菌によるらしいのね・・・。
 やっぱり抗生物質に頼り切るって、怖いわ。でも、無農薬で完全自給なんて出来ないものね。怖い話だけど、目をふさぐわけにもいかないし・・・。
 だまされたと思って、手にとって読んでみて。あとで感想おしえてね。

ヴェトナム戦場の殺人

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出版社:扶桑社ミステリー文庫
 MPとしてベトナム戦争に従軍した経験のあるディヴィッド・K・ハーフォードの戦場ミステリー。戦場の描写がとてもリアルだ。
 MPに犯罪捜査部(CID)があるということを初めて知った。アメリカの兵士が殺される。同僚の兵士たちはベトコンに殺されたというが、身体はハチの巣になっているのに、着ていたはずのシャツには銃弾の穴がない。アメリカ軍の底知れぬ腐敗にMPは直面させられるなか、少しずつ解決の糸口をつかんでいく。
 ベトナム戦争に従軍していたアメリカ兵士はほとんど私の同世代。ジャングルのなかで無意味に殺されていった若者たちのことを思うと、胸が痛む。
 久しぶりに若いころベトナム反戦デモに汗をかいたころを思い出したが、ミステリー小説としても、よくできていると思う。

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