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最強の交渉術

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著者:橋下徹、出版社:日本文芸社
 実は、わが家にはテレビがありませんので、一度も見たことはないのですが、『行列のできる法律相談所』が大変な人気を集めているようです。そこでも活躍している橋下弁護士による「最後に必ずYESと言わせる」交渉術の本です。
 まとまらない交渉もあるという認識をもつべきだというコメントには私も同感です。交渉では明らかに後攻が有利だ、借りではなく貸しをつくれ、とか、いろいろ交渉をすすめるうえで役に立つ実践テクニックが紹介されています。

坊がつる山小屋日記

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著者:川上信也、出版社:海鳥社
 長者原くじゅう登山口から峠を越えて歩くこと2時間。坊がつる湿原を一望する高台に法華院温泉山荘がある。この山荘で働きながらホームページを通じて公開していた著者の日記を本にまとめたもの。30歳になったばかりの著者のすがすがしい感性と写真で、くじゅうの山と動植物たちの四季折々を堪能することができる。
 福岡県弁護士会にも山好きな会員は多いが、私の知る限りくじゅうによく登っているのはK、Iの両弁護士。福岡を早朝出て長者原や牧ノ戸峠から上りはじめるという。山好きの中高年族におすすめの一冊。
 ところで、皆さんの夏休みはいかがでしたか・・・。私は、久しぶりの真夏日に近くの小山(標高388メートル)に登りました。子どもたちが小さいころには、よく近所の子も引き連れて群をなしてワイワイにぎやかに登ったものですが、今では単独行です。4月に登ったときには山菜とりの人も見かけましたが、さすがに真夏の昼なので誰もいませんでした。広々として見晴らしのいい尾根で、ひとり下界を見おろしながら缶ビールを飲み、たっぷり梅干しのはいったオニギリをぱくつきました。日差しは強いものの吹きわたる風が爽かで、頂上をクロアゲハやオニヤンマが悠然と飛んで山ごえしていく姿にも見とれました。至福のひとときを、しっかり堪能して下界に降りてきました。
 ところが、往復3時間を歩いた翌日、足首に凝りを感じました。初めてのことです。これも年齢(とし)をとったということでしょうか・・・。

人間回復の経済学

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出版社:岩波新書
 著者の神野直彦・東大教授は、大学を出て自動車工場の組立工として、また自動車のセールスマンとして働いたことがあるそうです。私の知っている著名なジャーナリストにもそういう人がいます。私も大学時代にセツルメントという学生サークルで、擬似体験を少ししました。
 企業が情容赦なく従業員を解雇しているときに、政府が公務員を解雇もせずに、安穏としているべきではない。政府は率先垂範して、行政改革を実施することによって人員整理すべきだと主張している。公務員を減員して「小さな政府」にする。企業もリストラによって大削減をする。つまり、人間のいない政府、人間のいない企業こそ理想だと考えられてしまう。「そして誰もいなくなった」という社会は、人間の社会ではない。いいかえれば、人間のために社会があり、経済がある。明らかにハンドルを切りまちがえている。
 日本では、民主主義が機能していないと慨嘆するだけで、民主主義を機能させるために、人間の知恵をはたらかせようとはしない。それどころが、民主主義を逆に鼻であざわらうようになり、民が支配すべき公に「官」というレッテルを貼り、よこしまな私を「民」といいくるめ、「官から民へ」という合言葉で、公を私化しようとしている。
 民主主義は人間の知恵の産物である。知恵をはたらかせなければ、民主主義の活性化はありえない。日本のあり方、将来を考えるうえで大いに参考になります。

在日米軍

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出版社:岩波新書
 湾岸戦争のとき、戦闘による死者は、イラク軍については兵士と民間人あわせて10万〜13万人とされているのに対して、アメリカ軍ではわずか144人でした。超近代兵器を駆使して、安全な場所から敵をたたくアメリカ軍の作戦を近代ハイパー・ウォーと呼ぶそうです。これは、戦争というより大量虐殺だとジャーナリストは言っています。
 横須賀から出動した空母ミッドウェーは、1人の兵員も1機の航空機も失うことなく、他のどの空母よりも多くの出撃をこなしたそうです。この事実は、在日米軍基地で行なわれている訓練レベルの高さと秀逸なメンテナンスを証明しています。ペンタゴンの日米安保関係報告書によります。
 この本を読んで、テポドン・ショックが、実は、つくられたものだったことを知りました。海上自衛隊のイージス艦「みょうこう」は、2週間も前から日本海に出て発射の瞬間をとらえるために待機しており、レーダーは見落とすことなく、追跡しました。また、アメリカ軍も、三沢基地を中心としてRC135S(電子情報収集機)2機によって監視していました。発射が近いという情報は偵察衛星から得ていたそうです。
 次のように書かれています。無関心のひろがりは、日本の政治に理念や理想が失われ、市民が根源的なものを問うエネルギーを失っていく過程と重なって進行してきたのではないか。著者の問いかけを私は重く受けとめました。

新世紀の労働運動ーアメリカの実験

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出版社:緑風出版
 アメリカの労働運動がどうなっているのか知りたくて読んでみました。
 アメリカでも労働組合の組織率は長期低落傾向にあります。1954年の35%が最高で、1980年に23%だったのが、今や11.2%にすぎません。ストライキも1977年の3111件が、1995年には385件となっています。その結果、実質賃金は1973年から1995年の間に15%低下し、若年層世帯の実収入は3分の1ほど減少しました。
 そのなかで、1995年10月の大会でAFL・CIOは改革派のジョン・スウィニーが勝利し、執行評議会には、女性が6人、アフリカ系9人、ラテン系1人、アジア系1人を含むことになりました。組織率を向上させるための方法として注目されるのが、学生を組合オルグに採用することです。1000人以上の大学生を全国に配置したのです。
 弁護士の関わりで言えば、使用者側は組合潰しの弁護士を雇っています。しかし、反対に労働者を組織する役目を果たしている弁護士もいます。
 AFL・CIOは伝統的に民主党の支持基盤でした。スウィニー執行部は、少しずつ主体性をもって政治に関わろうとしているようです。

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