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カテゴリー: 司法

罪と音楽

カテゴリー:司法

著者 小室 哲哉、 出版 幻冬舎
 私にとって小室哲哉という人は、有名らしいね、というにすぎません。テレビは見ないし、歌謡曲を聞くこともありませんので、おそらく彼が作詞・作曲した曲を聞いたこともないと思います。ただ、人気の音楽プロデューサーが5億円もの詐欺事件で逮捕され、有罪になったことは知っていましたから、弁護士として、本人がどんな思いで裁判を受けたのか知りたいと思って読んだのでした。
 なにより驚いたのは、さすがにプロのミュージシャンだけあって言うことが違うということです。
 まわりが見えなくなるくらい音楽に没頭したとき、音楽は降ってくる。天なのか、空なのか、とにかく自分のはるか上から降ってくる。
 何かが心の琴線に触れると、頭の中で音が鳴る。だが、あくまで断片でしかない。そのいくつかを広い集め、膨らませながら一曲に仕上げていく。集中力が必要だ。なーるほど、ですね。考えに考え、じっとあたためていると、いつか突然ひらめくという話は、私にも経験があります。
 シンガーの音質が肝心。オーディションの合否を決めるのに3分間も歌を聴く必要はない。「はじめまして」とあいさつしたとき、もう5割は決まっている。
 美輪明宏、美空ひばり、松田聖子なら、歌い始めた瞬間に合格を決める。声の倍音構成があまりにも素晴らしいからだ。歌唱トレーニングし、音楽を勉強すると音痴はある程度は解消できる。リズム感も身に着く。しかし、音質だけはどうしようもない。たとえば、「ドー」を発生したとき、1オクターブ上のド、さらにドに対してハーモニーを構成するミやソの音が聞こえてくる声がある。それは倍音構成の素晴らしい声だ。
 なるほど、こればかりは生まれ持った天性によるものなんですね。
 著者は、ある意味で裁判になって良かった、人生を立ち止まって考える機会を与えてくれたと前向きに考えているようです。これって、いいことですよね。いつまでもくよくよしていても始まりませんからね。
 ブレイクする。売れる。有名になる。どの場合も、アンチが急増する。これが世の常だ。だから、アンチの声に耐えられるだけの強さと、それに慣れてしまうだけの鈍感さがないと、人前に出る仕事はできない。ふむふむ、これって弁護士の仕事をしている私にも、なんだか身近なものに感じられる、よく分かる話です。
 たとえば、この書評ブログにしても、有名でないから非難をあびることもありませんが、それでも、たまにきつい非難のお叱りを受けることがあります。そんなときは、不本意ですが、とりあえず謝罪するようにしています。だって、私個人のブログではなく、弁護士会のホームページに寄生しているからです。
 著者は、別れた奥さまに3億円の慰謝料を支払い、長女に月200万の養育費を支払うことにしていたそうです。すごい金額です。弁護士生活35年を過ぎましたが、私が扱うのはせいぜい慰謝料300万円、養育費3万円というものです。ケタがいくつも違いすぎます。
 ロスに6億円、ハワイに1億円、バリ島に2億円の別宅を購入したということです。まるでピンとこない話です。
 金銭感覚のゆがみは、1998年、確定申告の収入が1億円をこえたときだ。
 なーるほど、そういうものかもしれませんね。芸術家という職業が絶えず強迫観念とともに生きている存在であることを改めて認識させられました。
 子どものころの憧れを成就させるには、次の10段階を必要とする。出会い、衝撃、あこがれ、観察、真似、分析、応用、自在、個性、放出。
 なるほどなるほど、よくよく分かる気のする分析です。よほど考えぬいたのですね。
 
 熊野那智大社では見上げる絶壁から流れ落ちる大滝を拝みました。すごい断崖絶壁です。そのあと、青岸渡寺におまいりし、那智黒石のふくろう様を記念のお土産品に買い求めました。好天にもめぐまれたくさんの人出でした。
 わたらせ温泉のささゆりは大きな旅館です。大露天風呂に行くにはつり橋を渡ります。朝早く渡っていると青い宝石とも呼ばれる小鳥(カワセミ)がきらきら光る青い背を輝かせながら川面をすばやく飛んでいるのを見かけました。
(2009年9月刊。1300円+税)

知事抹殺

カテゴリー:司法

著者:佐藤栄佐久、出版社:平凡社
 7年ほど前のことですが、日弁連の人権擁護大会が福島で開催されたとき、著者は福島県知事として挨拶されました。それを聞きながら、自民党の知事(知事の前は自民党の参院議員)としては、かなり思い切って環境保護を強調していることに驚いたものでした。
 この本を読むと、JC(日本青年会議所)を基礎として政界にうって出て、参院議員のあと県知事になったものの、東京電力のいいかげんな原子力発電所を許さない取り組みに身を挺したことがよく分かります。著者は、東京電力ひいては国家権力のうらみを買ってしまったという思いが強いようです。これは、あながち逮捕され有罪となった人のひがみばかりとは片づけられないと私は思いました。
 著者は収賄罪で逮捕されたあと、宗像紀夫弁護士を弁護人として選任しています。高校の後輩にあたるというわけですが、宗像弁護士とは、知る人ぞ知る、東京地検特捜部長などを歴任した「大物ヤメ検弁護士」です。
 それにもかかわらず、著者は不本意な「自白」をしてしまうのです。
 福島県知事になってからは、原子力、教育、へき地問題、地方分権など、常に県民の視点から権力とたたかい、知事になってからはとくに霞ヶ関とのたたかいをしてきた。しかし、国家権力とのたたかいは、そろそろ店じまいしたい・・・。
 検事は取調べのとき一面トップで事件を報じる読売新聞を示し、自白を迫った。外部の情報から遮断され、弁護士との接見以外に情報に接する手段をもたなかったから、この記事がきっかけになって、事実無根であるにもかかわらず、最終的に罪を認める決意を固めた。
 検事は拘置所の取調室で言った。
 「佐藤知事は、日本にとってよろしくない。抹殺する」
 原子力発電所での事故隠し、データ改ざんを問題とし、国の原子力発電事業に従わなかった。知事会のなかで道州制に反対した。まちづくり条例で大型ショッピングセンターの出店を規制した。このようにして「霞ヶ関」の官僚とたたかった。これに対して、別のパンチが東京地検特捜部から繰り出されてきた。これが事件の本質である。
 本当だとしたら、恐ろしいことですよね。著者は結局、「自白」調書をもとに有罪となりました。懲役3年、執行猶予5年の判決です。
 東電サイドからすると、著者のせいで、社長経験者が4人、しかも経団連トップをつとめた人物まで吹っ飛ばされたという恨みがある。誇り高い東京電力からすると、このうえない屈辱だったであろう。東電には、佐藤栄佐久、憎しという感情が渦巻いた。
 なーるほど、そうかもしれませんね。それにしても、県知事の被告人、そして弁護人は元東京地検特捜部長という陣容であっても不本意な「自白」をするというわけです。ほんとうに世の中は恐ろしいものです。
 紀伊半島に行き、熊野古道をちょっとだけ歩いてきました。幸い天気に恵まれ、すがすがしい空気のなか、山深い古道を歩いて、少しは身も心も清められた気分を味わいました。
 夜はわたらせ温泉に泊まり、親しい友人たちと近況を報告し合い、明日への英気をたっぷりと養って帰って来ました。
(2009年9月刊。1600円+税)

公安検察

カテゴリー:司法

著者 緒方 重威、 出版 講談社
 著者は、公安調査庁の長官をつとめ、仙台と広島の高等検察庁の検事長をつとめました。日本の検察機構で上位10番目までに入るポストを占めた著者が、公安検察の敵視する朝鮮総連をだましたとして詐欺罪で逮捕・起訴され、有罪の判決を受けたのです。
 そんな栄光の経歴をもつ著者が不本意な自白をさせられたのです。これでは、フツーの人が、やっていなくても「自白」してしまうのは当然のことです。
 なぜ、心ならずも「自白」をしてしまったのか、著者は次のように説明します。
 朝から晩まで長時間の取り調べ、検事の恫喝や脅迫、そしてウソをまじえた泣き落としなどに屈し、一時とはいえ、偽りの自供に追い込まれてしまった。
 元公安検事であり、元高検検事長であり、そして公安調査庁の長官でもあり、検察の手の内を知り尽くしているはずの私が、一時的とはいえ、虚偽の自白に追い込まれてしまった。いやはや、こんな泣き言を元検察官から聞きたくはありませんでした。ホントです。
 落合義和特捜副部長は、机を平手でバンバンと叩きながら、自供を迫り続けた。
「いつまで嘘を続けているんだ」
「いいか、検察は徹底的にやる」
「いつまで黙秘しているんだ。いい加減に目を覚ませ。証拠は全部そろっているんだ。このままじゃ一生刑務所だ。生きて出られると思っているのか」
「刑務所で死ね。否認は2割増の求刑を知っているだろ」
 著者は保釈がなかなか認められず、8ヶ月も拘置所に拘留されました。人質司法です。
 この本を読むと、著者に対する詐欺罪の起訴は、なるほど、かなり無理筋のように思えます。なにより、「騙された」という当の被害者(朝鮮総連)が被害にあったと思っていないというのですから。そして、著者が何の利益も得ていないというのも、なるほどと思いました。
 ヤメ検が、高検検事長ともなると、年に3000万円をこえる収入が確保されているというのにも驚きました。
 検察OBの弁護士同士のネットワークは強固である。ヤメ検の先輩に紹介された企業は多く、10社ほどの企業の監査役や顧問に就いた。その役職手当だけで毎月300万円、年間で3000万円を大きくこえた。
 退職金8000万円のほかに年俸3000万円だったら、いうことありませんよね。すごいものです。いやはや、いろいろ教えられるところの大きい本でした。
 対馬ひまわり基金法律事務所の引き継ぎ式に参加してきました。
 対馬には、昔3人の弁護士がいましたが、高齢のため亡くなられて「ゼロ地域」となっていました。そこで、九弁連は福岡県弁と長崎県弁とが共同して相談センターを開設していました。それでは、やはり足りないということで、日弁連のひまわり基金法律事務所が開設されたのです。
 引き継ぎ式は3代目にあさかぜ基金法律事務所出身の井口夏樹弁護士が就任するためのものです。
 2代目の廣部所長の話によると、2年間に受けた相談件数566件(うちクレサラ相談が368件)。受任した事件は一般62件、クレサラ315件。ほかに46件の刑事事件があったといことです。
 相談予約は最近こそ改善されたものの2週間先にしか入らないほど相談者は多いといいます。
 初代の大出弁護士は札幌に戻り、2代目の廣部弁護士は出身地の埼玉に戻りました。井口弁護士は久留米出身ですから、対馬にそのまま定着するかどうかは別として、福岡県内に定着する可能性はきわめて大です。
 対馬には法テラスのスタッフ弁護士もいますので、ひまわり法律事務所とあわせると2人の弁護士が常駐していることになります。ただ、私はやはり法律事務所は3つあった方がいいと思います。人間関係が錯綜して利害相反になることが多いので、選択肢をお互いにふやしておかないと身動きがとれないことがあるためです。
 
             (2009年7月刊。1700円+税)

水神(上・下)

カテゴリー:司法

著者 帚木 蓬生、 出版 新潮社
 いやあ、実にすごいです。読み始めて2日のうちに、一気に読了しました。いつもの車中読書ですが、まったく外界の雑音が耳に入ってきませんでした。いつのまにか終点の駅についています。もちろん、あいまに仕事はしたのですが、読みかけていますから、次の展開が気になってしかたありませんでした。
 著者の本はかなり読んでいますが、これは筑後川につくられた大石堰が舞台ですから、余計に身近な話として、ぐいぐい作品の情景に引きずり込まれました。なにしろ、その情景描写が細やかなのです。まるで眼前に筑後川がながれ、にもかかわらず、田圃には水が流れないため日照りで百姓は食い詰めてしまう様子が生々しく、迫真の筆致で描かれます。
 筑後川から日がな一日、ずっと2人一組の人力で水をくみ上げる作業をする片足の悪い百姓が登場し、その愛犬ゴンが動き回ります。そして、下級奉行が村々を見て廻り、ついには大石堰のためにわが身をささげてしまうのです。すごいです。涙がにじみ出ます
 筑後川周辺の利水のために、5人の庄屋が久留米・有馬藩主に対して堰の構築を嘆願します。その財政的裏付けは、自分たち庄屋の自己負担。万一、失敗したら、5人の庄屋は財産没収ではすみません。はりつけ死罪です。現に工事が始まったとき、失敗に備えてはりつけのための処刑台が5本、近くにこれ見よがしに建てられたのです。
 反対する庄屋もいました。ひどい妨害にもめげず、自分の全財産を投げうって、工事着工を実現していくのです。著者の筆致はよどみなく、タンタンタンと、陣太鼓の音まで聞こえてきそうです。こんな良質な小説を読むと、心のなかまで清々しくなります。
「大石堰の方で、狼煙(のろし)があがったぞ」誰かが叫んだ。頭を巡らすと、白い煙が少しかしぎながら青い空に吸い寄せられていくのが見えた。
「いよいよ、水が来るぞ」別の村人が声を上げる。
 「水が来たぞ」村の方で何人もが叫んでいる。水路に沿って駆け出した若者もいたが、すぐに走りやめる。代わりに吠えながら猛然と走りだしたのはゴンだった。水は真新しい溝渠の中を波頭を立てて迫っていた。黒々とした流れの先端に、白い波しぶきが見えた。ゴンはさらに吠えかかろうとしたが、かなわぬと見て尾を巻いて駆け戻ってくる。
龍だ、と助左衛門(五庄屋の一人)は思った。龍が頭を高く、あるいは低くして、白髭をひくつかせて攻め寄って来る。誰もが立ち上がり、水路に吸い寄せられたときには、龍の頭はもう十数間先に走り去り、今は黒々としてうねる背中がみえるだけだ。しかもその龍の背は、側壁を削るかのように膨らみ、ある所では杭に当たって白いしぶきを上げた。
「子供には気をつけろ」伊八が叫んでいる。次兵衛と志をが三人の子供の手を引いている後ろで、次兵衛の母親が手を合わせていた。目を閉じ、念仏のようなものを唱えている。
 すごい描写ですよね。堰が出来て、水門が開けられてやってきた水流が龍のように躍動している様子をしっかりと思い浮かべることができます。これからも、たくさん書いてください。
 11月28日(土)午後3時から、北九州の厚生年金会館で帚木氏に今度は精神科医として依存症について講演していただくことになっています(入場料500円。全国クレサラ対協のHPを参照してください)。
 私は、今から大いに楽しみにしています。
 この筑後川の堰渠を構造するについては、長い歴史があったようです。『久留米市史』第2巻735頁から30頁ほど詳細な経過が述べられています。
 寛文3年(1663年)に大干ばつで作物が全滅状態となったため、五庄屋が誓詞血判して藩庁へ出願したこと、反対運動が起きたこと、夜間に提灯をともして土地の高低を測量したこと、失敗したら磔(はりつけ)の刑に処することになって、工事開始の直後に5つの磔台が建てられたこと、藩営事業として正式に工事が始まり、工事は人夫1万5千人によって2ヶ月間で無事に完成したことなどが記述されています。
(2009年8月刊。1500円+税)

弁護士のマインド

カテゴリー:司法

著者 田中 宏、 出版 弘文堂
 私もよく知っている札幌の熱血弁護士が法科大学院で院生を相手に、弁護士とは何かを熱く語った講義内容を本にしたものです。いやはや、さすがによく勉強しています。感心しました。
 弁護士が知っておくべき法曹倫理が、過去の歴史を踏まえて具体的に語られています。あげられている実例が、すさまじいのです。
 六本木ヒルズに事務所を構えていた国際弁護士は、証券会社に130億円以上の損害をあたえて失踪し、いまもって行方不明だといいます。奈良の弁護士が10億円もの横領で懲役6年4ヶ月の実刑。山梨県弁護士会の元会長は、2億円の横領で懲役6年の実刑。
 事件屋みたいな人物と提携して債務整理に弁護士名義を貸して懲戒処分を受けた弁護士は、60代(68人のうち33人)、70代(11人)、80代(2人)、90代(2人)と高齢者が多い。弁護士経験25年以上が53人もいます。そして、再犯率は高く、半分近くが再犯し、3回も4回も懲戒処分を受けた弁護士が12人もいる。
 うへーっ、実にあきれてしまいます。著者はアメリカのアンビュランス・チェーサーを情けない限りだと非難しています。先日、私の読んだアメリカの弁護士は、いいじゃないですか、それで保険会社の横暴が止められるのであれば、と語っていました。なるほど、それにも一理ありますよね。
 弁護士の報酬については、弁護士会の報酬規定が独占禁止法違反に該当するという指摘を受けたことから廃止され、今や自由契約となっています。そうはいっても、裁判に経験のない一般市民の便宜のため、報酬の目安を示すためのアンケート調査を実施し、その回答を集約して、コメントをつけた簡単なリーフレットを作っています。私は、その作成に8年ほども関わっています。かつては、報酬契約書を取り交わすことは全くありませんでしたが、今では、取り交わさないことが特殊な状況にあります。
 弁護士をめぐる状況について論じるなら、やや観点は異なりますが、弁護士業務妨害も触れてほしかったと思いました。大阪の弁護士だったと思いますが、ちょっとした「ミス」から脅迫されるようになり、その支払いのために横領を重ねていたという事件がありました。横領の原因が「ミス」であり、それをネタに脅しをかけてくる「依頼者」も存在するという現実があります。弁護士の職業が生易しいものではないことを、多くの法科大学院生に知ってほしいと思いました。
 それにしても、400頁ほどの本に、法曹倫理をよくぞコンパクトにまとめていただきました。ありがとうございます。今後ますますのご活躍を祈念します。
 著者は、良い弁護士になるためには、謙虚な人、誠実な人、器の大きい人、そして努力し続けることを心がけることだと強調しています。私も同感です
 対馬に行ってきました。5月に全島を真っ白に染めるというヒトツバタゴは葉を落していました。
 宗家の墓所に参りましたが、お寺の裏山のようなところに階段が一直線に続いています。樹齢1000年という大きな杉の木が3本たっていました。
 武家屋敷跡の石壁が見事でした。町のあちこちに残っています。
 夜は海に漁火が見えました。イカ釣り船の集漁灯です。半月が皓々と輝き、そのすぐ下に金星が見えました。
 壱岐は何度か行きましたが、対馬は初めてでした。ニホンミツバチのハチミツを一瓶(3000円)おみやげに買って帰りました。
 
(2009年10月刊。2800円+税)

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