法律相談センター検索 弁護士検索
アーカイブ

いい加減よい加減

カテゴリー:未分類

著者:野村万之丞、出版社:アクセス・パブリッシング
 学習院高等科で浩宮と同級生だった著者は暴走族に走り、酒、タバコ、女、シンナーまでやっていたという。それは、狂言師をやらなければいけないという「宿命的カルマ」から逃れる唯一の手っとり早い逃避方法だった。浩宮から「キミとボクは同じ運命なんだね」とも言われた。親の家業が子どもにプレッシャーになるというのは、私自身も体験しました。しかし、こればかりは子どもに親を選択する権利がない以上、仕方がないことで、子どもはそれを乗り越えるしかないのです。
 「おはようございます」という言葉は歌舞伎の言葉で、能や狂言では決して言わない。「おつかれさま」は落語家の世界の言葉。狂言の世界では「御首尾(おんしゅび)よお」という。ただし、これは先輩が後輩に言う言葉。
 「ごちそうさま」というのは、タダで料理をいただいたときの返礼の挨拶言葉。だから、レストランで食事のあと支払いをして「ごちそうさま」とマスターや店員に言うのは間違い。「うまかったよ」とか「また来るよ」と言えばいい。おごってくれた人に対してのみ「ごちそうさま」と言うべき。
 狂言師の著者は、ほとよい加減の大切さを強調しています。

周五郎流

カテゴリー:未分類

著者:高橋敏夫、出版社:NHK出版
 山本周五郎に読み耽ったのは、司法修習生のころでした。しっとり胸にじーんと沁み入るような江戸の人情話に息をこらして読み耽りました。
 山本周五郎の時代小説のユニークさのひとつに、「死」を言祝(ことほ)がないことがある。リストラから「戦争」体制の整備にいたるまで、「人間」を無視し、「死」を言祝ぐ社会的な力はいま、ますます強くなっている。山本周五郎は、それにあらがった。
 人生は教訓に満ちている。しかし、万人にあてはまる教訓は一つもない。殺すな、盗むなという原則でさえ、絶対ではない(赤ひげ診療譚)。
 30年ぶりに山本周五郎を読み返してみようかな。今、そう考えています。

心の仕組み

カテゴリー:未分類

著者:スティーブン・ピンカー、出版社:NHKブックス
 なぜ卵子は大きく、精子は小さいのか。同じ大きさであってはいけないのか?
 仮りに同等の生殖細胞が2つ融合して細胞ができると、やっかいなことになる。それぞれの細胞にあったミトコンドリアが激しく戦い、殺し合う。それではエネルギー不足になってしまう。仲間うちの戦いを防止するため、一方は代謝機構をもたないDNAだけの細胞を用意する。生殖は、DNAの半分と必要な機構をすべて備えた大きな細胞と、DNAの半分だけであとは何もない小さな細胞の融合によっておこなわれることにする。この大きな細胞が卵子、小さな細胞が精子である。精子は小さくて安あがりなので、たくさんつくられる。卵子は大きくて貴重なものだから、養分をつめこんで保護カバーをかける。
 鳥類のメスが不倫するのは、適応度のもっとも高いオスの遺伝子と、子育てにもっとも熱心なオスの投資を両方ともとろうとするから。人間にもあてはまるような気がします。
 あるデート斡旋業者によると、女性は男性のプロフィールにきちんと目をとおすが、男性は女性の写真しか見ない。男性の裕福さを推測する一番いい手がかりは妻の容姿だ。女性の容姿を推測する一番いい手がかりは夫の裕福さだ。これは本当にそう言えそうですね。いろんなことを考えさせられた本でした。

救急精神病棟

カテゴリー:未分類

著者:野村進、出版社:講談社
かを探っています。いろいろと教えられました。
 とりわけ深刻なのは、日本人の自殺者が1998年の2万人台から99年の3万人台へと急増し、それ以来ずっと3万人台になってしまったこと。80年代も90年代もずっと2万人ほどだったので、一気に5割も増えたことになる。これはソ連が崩壊したあとの自殺者の増加割合よりも多い。ということは、ソ連の崩壊と同じくらいの社会変動が起きているということ。なかでも、40代、50代の中年男性の自殺者が増えている。日本の社会に今かかっているストレスの凄まじさの象徴だ。
 たいがいの精神病は、睡眠の乱れで始まり、睡眠の復調で快方へと向かう。
 歯と精神病とは、切っても切れない関係がある。精神病患者には明らかに虫歯が多い。
 精神病患者は、心の中ではすごく普通の生活を望んでいる。しかし、病気のせいで表出の仕方が違うから、他人からは「異常」と見られてしまう。
 ジャンヌ・ダルクも、現代の精神医学によれば、「分裂病」(統合失調症)と診断されるに違いない。だから、「分裂病」の人たちは人類に必要な人たちなのであり、抹殺してはいけない人たちなのだ。
 いずれも貴重な指摘だと思いました。超早期英才教育を実践させられた娘が高校で燃え尽き症候群になって、やがて精神病まで発症し、自殺に至ったケースが紹介されています。やはり、何事によらず無理はよくないんだと思いました。

動物たちの自然健康法

カテゴリー:未分類

著者:シンディ・エンジェル、出版社:紀伊國屋書店
 キリンがアカシアの木を食べると、アカシアは揮発性の化学物質(メチル・ジャスモネート)を発散する。近隣のアカシアの木はそれを警戒信号として感知し、自分の葉に渋いタンニンを送りこんで防御対策をとる。キリンは食べはじめてしばらくするとアカシアの葉がまずくなるので、遠くへ移動していく。
 タンニンによって植物が身を守っているのは、恐竜が生存していた当時からのこと。非常に渋く、舌を萎縮させ、口内の粘膜と喉を乾燥させる。ただし、タンニンは下痢止め、化膿止め、抗菌剤、駆虫剤でもある。
 ゾウやインコそしてサルもイヌも粘土や土を食べる。粘土はマイコトキシン、内毒素、人工の有毒な化学物質、バクテリアなどを包みこむ。また、腸の内側を保護し、胃酸を抑える制酸剤であり、余分な水分を吸収して下痢を防ぐ。だから、家畜のウシの餌にベントナイト粘土を加えると、ウシは下痢することがほとんどなく、胃腸病が少なくなる。
 健康な人間の尿は無菌で、冷却作用と殺菌作用がある。切り傷、水膨れ、霜焼けの救急医療として使われてきた。アメリカ北西部の先住民は、毎朝、自分の尿で全身を洗い、スキンケアにも使っていた。今の日本でも、朝起きがけの自分の尿をコップ一杯のむという健康法があります。
 自然界には、まだまだ知らないことがたくさんあります。野生動物の智恵に人間はもっと謙虚に学ぶべきだと、つくづく思います。

福岡県弁護士会 〒810-0044 福岡市中央区六本松4丁目2番5号 TEL:092-741-6416

Copyright©2011-2025 FukuokakenBengoshikai. All rights reserved.