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空っ風

カテゴリー:未分類

著者:諸岡玲子、出版社:講談社文庫
 浪曲の世界を読みものにした雰囲気なんですが、時代についていけない小政の心情を心憎いばかりに描いていますから、また一味ちがう印象も受けます。
 子どものころ、ラジオから流れてくる広沢虎造の浪曲を聴いていました。清水の次郎長親分の話もあったように思いますが、それは湿っぽいムードの話ではなく、江戸っ子のカラっとした雰囲気で語られていたように思います。
 清水次郎長一家の大政・小政といえば知らない人はいません(いえ、今どきの若い人の大半は知らないのでしょうか・・・?)。その小政が次郎長親分にいわば拾われ、ヤクザに身を投じたものの、江戸から明治へ変わろうとする時代の波に抵抗感があり、流れに乗ってお上(おかみ)の下でヤクザ稼業から市中取締りへ華麗なる転身を遂げようとする次郎長を逆恨みしていく状況が刻明に描かれています。まるで小政本人の聞き語りを読んでいるかのような筆力に感嘆させられました。

民主帝国アメリカの実像に迫る

カテゴリー:未分類

著:毎日新聞取材班、出版社:毎日新聞社
 日本はいつまでもアメリカの言いなりでいて、本当にいいのでしょうか?
 アメリカの実像について、この本はさまざまなデータをあげています。ユダヤ系市民はアメリカの総人口の2〜3%にすぎないが、アメリカの政治に大きな影響力をもっている。
 アメリカの知識人やリベラル派がイラク戦争に沈黙したのは、自分の地位が危うくなるのではないか、個人攻撃を受けるのではないかと、反動を恐れて自己規制したから。
 アフガニスタンのカルザイ大統領の護衛は、現在、国務省から委託を受けた民間軍事企業(PMC)がアメリカ軍の特殊部隊「デルタフォース」の元隊員を雇って任務にあたらせている。PMC業界の市場規模は現在1000億ドルで、2010年には2020億ドルにまで倍増する見込み。
 アメリカ軍の優越性の絶対化を目ざし、アメリカは1時間あたり52億円を軍事費につぎこみ、1世帯あたり年間軍事費負担は45万円。世界の総軍事費の3分の1を占める。 アメリカのホームレス人口の3分の1(25万人)を元軍人が占めている。ホームレスの収容施設の平均年齢は45歳で、人種としては黒人、そして陸軍出身者が圧倒的に多い。PTSDや薬物常用が背景にある。
 60年代のアメリカでビジネス化した政治コンサルタントは当初100人程度だったが、今や1万人をこえる。売れっ子は何億円もの年収を稼ぎ、一大産業となった。
 アメリカの大学に世界から集まる留学生は、1991年に42万人。10年間に38%も増えて、2001年度は58万人になった。
 アメリカの破産者は1年で153万人(2002年度)。
 アメリカが敵として戦った相手は、すべて、かつてはアメリカの友人だった。
 いやー、本当にひどいものです。これがアメリカ流民主主義の現実です。日本人も顔を洗って目をさますべきではないでしょうか・・・。

宇宙96%の謎

カテゴリー:未分類

著者:佐藤勝彦、出版社:実業之日本社
 最新宇宙学が平易な語り言葉でビジュアルに紹介されています。なんとなく分かった気分になりました。もちろん、本当のところが理解できたはずもありません。
 月が地球を回るのは、お互いの間に万有引力が働いて、「引き合う力」と月がぐるぐる回ることによって生じる遠心力がうまく釣りあっているから。だから、月は遠くに飛んでいかないし、地球に落ちてこない。これがニュートンの古典力学の説明。ところが、アインシュタインの相対論によると、大きな質量をもった地球があることによって、地球のまわりの空間がゆがめられ、その空間の曲がりに沿って月がすすむので、月は地球のまわりを回っていると説明する。うーん、どういうことなんだろう・・・。
 現代の宇宙には「真空のエネルギー」が満ちており、それに働く斥力によって、宇宙には、加速度的に膨張している。真空は、量子論的真空では、電子と電子の反物質である陽電子がペアでポッと生まれては、また消えてしまう、対生成と対消滅をくり返す、激しくゆらいでいる状態なのだ。真空とは何もないのではなく、物質がもっともない状態、エネルギーが最小の状態なのである。
 宇宙空間にある暗黒物質(ダークマター)の量は26%、普通の物質と量をつくっている物質は4%、残り70%はダークエネルギーとなっている。では、ダークマターとかダークエネルギーの正体は何か?
 このあたりになると、さっぱり理解不能となってしまいます。それでも、たまには、こんな気宇壮大なことも考えて、日頃の対依頼者との悩みが、いかにちっぽけなものかに思いを至し、ウサを晴らしてみたいものです。

日本の神々

カテゴリー:未分類

著者:上田正昭、出版社:大和書房
 『先代旧事本紀』(せんだいくじほんぎ)の復権というサブタイトルがついています。つまり、偽書とされていた『先代旧事本紀』の資料的価値は高いとして、その見直しを求めた本です。たしかに序文は史実にあわず、信用できないが、本文の方は物部氏の歴史などの史実を反映しているとしています。
 「古事記」と「日本書紀」のつくられたのはわずか8年の違いしかないが、両者はまったく目的を異にしている。「古事記」は太安万侶が1人で書いたけれど、「日本書紀」の方は、当時の王族や官僚が委員会のようなものをつくって大勢で書いたもので、中国・朝鮮からの渡来人の筆も加わっている。しかも、「日本書紀」については、輪読会が平安時代だけでも6回なされるほど、影響力は絶大だった。
 天皇の三種の神器といっても、剣とハンコは御神体扱いはされておらず、御鏡のみが祀りの対象とされている。物部神社は全国的にあるが、その場所を見ると、ヤマト朝廷が地方を平定しに行くとき、剣をもった物部氏が行って武の神さまを祀り始め
る。いわば、物部神社は前進基地のようになっていた。
 聖徳太子が随の煬帝に出した手紙について、日本を「日出ずる処」と称して、中国を「日没する処」としたから怒ったとされているが、実はそうではなく、煬帝は東夷の王が「天子」と称したことに怒ったのだ。「日没する」ことを中国がいやがったとは考えられない。
 古代史もまだまだ解明されていないことは多いようです。

大江戸復元図鑑(庶民編)

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著者:笹間良彦、出版社:遊子館
 江戸時代の見直しがブームとして長く続いています。私も江戸時代についての本は小説をふくめてかなり読みました。この本の良さは左側のページに絵があって、具体的イメージを描けることです。江戸時代の庶民の生活について、知識を広げることができます。たとえば、質屋は「ななつ屋」とも呼び、質物価格評価の3分の1が質屋の利益、3分の2が質置主の取り分。質置期間は、江戸で8ヶ月なのに、大阪はわずか3ヶ月が標準。利息は年5割ほど。
 藤沢周平とか、江戸ものの小説を読むうえで、江戸風景を知る絶好の手引き書です。

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