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北米大停電

カテゴリー:未分類

著者:山家公雄、出版:日本電気協会新聞部
 2003年8月14日、15日。ニューヨーク市は、いきなり全市停電となり、地下鉄が止まり、飛行機まで飛ばなくなりました。携帯電話もつながらないなかで、人々は2001年「9.11」テロを心配させられました。
 停電の被害は、アメリカ8州とカナダの2州、あわせると5100万人にも及びました。その6180万キロワットというのは、日本でいうと関東地域を上まわる規模です。
 コンピューターは、停電のときには、基本的に作動しなくなり、携帯電話もつかえません。むしろ、固定式電話の方が電気使用量が少ないので停電には強いのです。
 なぜ、このような大停電が発生したのかを究明しようとした本ですが、必ずしも歯切れは良くありません。コンピューターシステムがよくなかったとか、電気会社同士の連携が十分でなかったとか、いろいろな指摘がなされています。でも、電力自由化のもとで、乱立する電気会社の多くが利潤第一主義に走るあまり、保守点検とか「無効電力」の不足という問題をひきおこしたことが指摘されています。門外漢の私には、ここらあたりに重大な問題がひそんでいるように感じられました。ともかく、電気は水と並んで必要最低限のインフラなのです。それを整備し、保障するのは国の責任ではないでしょうか?。

脳は変化する

カテゴリー:未分類

著者:アイラ・B・ブラック、出版社:青土社
 バラの香りをかぐとき、神経細胞はインパルスを発生させ、この経験を貯える。電気信号は縦につながっている次の神経細胞との境目を飛びこえて、情報をリレー伝達する。神経細胞間の境目をなしているシナプスは、情報の制御で決定的に重要だ。シナプスが丈夫であれば、多くの情報がリレーされる。シナプスが弱いと、少しの情報しか送られない。システムのなかで、シナプスの能率が高ければ、それだけ情報の伝達がうまくいく。
 たとえば、短い経験が神経にインパルスを発射させ、これが伝達物質の信号を放出する。伝達物質はシナプスの隙間をとび超えて、下流につながっている次の神経細胞を電気的に刺激する。伝達物質は次の神経細胞がもっている遺伝子を活性化して栄養因子を作らせ、因子はシナプス接続を補強する。こうしたシナプスの強化は少なくとも何週間か続く。短い経験がシナプスの構造に変わり、変化は長い時間続いて記憶をつくり出す。一個の酵素分子は毎秒100万回の化学反応をおこない、神経細胞は毎秒1000回の信号を伝える。
 人間の記憶はこのようにしてつくられるものなんですね・・・。うーん、なんだか少し分かった気がしました。
 先ごろ、アメリカのレーガン大統領がアルツハイマー病にかかったあと、93歳で亡くなりました。アメリカには400万人のアルツハイマー病患者がいて、毎年22万8000人の患者がうまれています。この本はアルツハイマー病に冒されていく銀行家の様子を物語りながら、脳科学の到達点をかなり分かりやすく解説しています。
 脳も再生する。脳は常に成長し、変化する生きた構造であり、経験から学んでいる。
 脳は固定配線を施されたスイッチ盤のような構造ではない。ですから、「あの人は頭が良い」というのは、あまり意味がないのです。「頭が良い」というのは脳のシナプス接続が多くて太いということであり、それは訓練の成果が期待できるものなのです。そうです。何事もあきらめてはいけないのです。私も、このごろ、やっとフランス語がかなり聞きとれるようになりました。フランス語用のシナプス(回路)ができあがり、それなりに太くなったというわけです。やはり、持続することが大切です。

名犬チロリ

カテゴリー:未分類

著者:大木トオル、出版社:マガジンハウス
 セラピードッグの話です。写真に見るチロリは、いかにも慈愛にみちた優しさあふれる眼をしています。ところが、なんと、チロリは人間にいじめ抜かれて、あやうく「保護センター」に捕まって殺される寸前だった犬なのです。そんなメス犬がセラピードッグへ転身していくあたりは、犬好きの私としては涙をおさえることができませんでした。
 チロリはセラピードッグとして訓練され、見事に役立ちます。病室で寝たきり患者に寄り添うチロリの優しい表情を見ると、なるほどセラピードッグって人に役に立つんだなと思わせます。
 ただ、いじめられ飢えていた体験をもつ犬だけに、つい食い意地をはってしまう地が出るという場面には笑わされてしまいました。
 古く何十万年ものあいだ人類の友として関わってきた犬たちです。セラピードッグによって心がいやされる人がいるのは間違いありません。

われらの悲しみを平和への一歩に

カテゴリー:未分類

著者:ピースフル・トゥモロウズ、出版社:岩波書店
 9.11犠牲者の家族(遺族)の手記を集めた本です。あの、いかにも「好戦的」なアメリカに、こんなに理性的なアメリカ人がいたのかということを知って、私は正直いって驚きましたし、自然に頭が下がりました。身内がテロリストに殺されたのに、テロリストへの報復攻撃はまずいと声を出して訴えた、というのです。すごい勇気だと思います。
 日本人「人質」問題のときの「自己責任論」の無責任な横行からは考えられないような事態です。テロリストによる攻撃への軍事的報復は、より多くのアメリカ市民の命を危険にさらすことにならないか。テロリズムは社会的・経済的状況から生まれる。アメリカは、9.11に経験した暴力的行為に必要な憎しみと過激主義を育てる状況をこそ防止すべき。
 テロリズムの根本原因を問題にしないで、テロリストだけを問題としている。暴力的犯罪に対する暴力的報復は、結局、暴力の悪循環を強めるのだ。暴力的行為は、唯一の選択肢でないばかりでなく、さまざまな落とし穴と偽善にみちた選択肢だ。
 日本の自衛隊が多国籍軍の一員として、海外で、ついに本格的な武力行使をしようという事態を迎えています。とんでもないことです。小泉首相の暴走を許してはいけません。平和こそ私たちの毎日の不可欠の前提なのですから・・・。

素顔のスペシャル・フォース

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下、著者:トム・クランシー、出版社:東洋書林
 アメリカ軍の特殊部隊についての取材ルポです。「戦場におけるマスコミ」というのが陸軍全体のプログラムになっています。ベトナム戦争でマスコミが「自由に」報道したことから戦場の真実が報道されてベトナム戦争に反対する世論が高まっていった「失敗」の教訓にアメリカ軍は学んでいるのです。戦場にいる兵士たちにマスコミに応対する準備をさせるよう計画されたものです。レポーターをうまく扱うのは、兵士にとって戦闘ほどではないにしても、重要な意味をもつ。軍隊はCNN効果(何かが起きれば、世界中の人々の注目を集める)と対峙しなければならない。これでへまをやらかせば、犠牲は大きい。どんな質問に対しても、冷静に対応する。これを学んでいくのです。
 驚くべきことに、2005年にインドネシアでクーデター勢力がパキスタンから密輸した小型核兵器を爆発させたという前提でのシュミレーションまで紹介されています。被爆国になっていないアメリカには、放射能汚染の恐ろしさが今も全然分かっていないのです。
 特殊部隊といっても、結局は人間が決めるんだ。兵器万能ではない。著者はその点をくり返し強調しています。いくら衛星によるGPS受信機や完全な地図を持っていても、やることが多すぎて疲れた人間の失敗を克服することはできない。なるほど・・・です。

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