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韓国ドラマ、愛の方程式

カテゴリー:未分類

著者:小倉紀蔵、出版社:ポプラ社
 「冬のソナタ」がなぜ、こんなにも日本の女性(とくに中年以上の女性)にもてはやされるのか、独自の鋭い視点で分析しています。「冬のソナタ」は、韓国のドラマのなかでも極端に韓国性を希薄化した作品だ。監督自身も、韓国のドラマの類型からははずれた作品だと自認している。
 韓国の男性は全員マザコンだ。母親を尊重しない男性は若い女性から嫌われ、結婚の対象としてもらえない。えーっ、これって日本と違いますよね・・・。
 現実の韓国は、ドロドロした欲望のうずまく弱肉強食の世界であり、道徳的な社会では全然ない。しかし、韓国社会は道徳志向的な社会なのである。韓国では招き猫は、もっとも招かれざるおみやげだ。韓国人は猫が嫌いなうえに、伝統的に人形も嫌いだから。猫は自分勝手で人の言うとおりにならず、自分の世界を守るから、韓国人は猫が嫌いなのだ。
 なるほど、なるほどと何度も思わず手をうちながら読んでしまいました。

東横インの経営術

カテゴリー:未分類

著者:西田憲正、出版社:日本評論社
 あの日評がビジネス書を出すのか。不思議な気がしました。ただし、内容はごく真面目なビジネスに役立つ本です。
 実は、私は東横インに一度も泊まったことがありません。東横インにはアダルト・ビデオがないからというのでは決してありません。狭すぎる部屋は圧迫感があって息苦しいからです。でも、東横インは安い割には広いベッドで、何より清潔感にあふれているそうです。その秘訣は、ホテルの支配人がなんと全員40代以上の女性に限られていて、男性社員がいないという点にあります。私は常々、日本社会は女性が支えている。日本の女性(とくにおばさんたち)はたくましいと日頃の体験を通して痛感していますが、この本でもその点が実証されています。
 まったくホテル経験のない素人の女性をはじめから支配人として採用し、研修期間を終えたらオープンするホテルで支配人を実地にやってもらうというのです。あまりにも大胆です。マックみたいな分厚いマニュアル本なんか全然ないのです。すごい発想です。
 東横インの正社員は660人、パートを含めると2500人。このうち男性は20人もいないそうです。男性お断りの会社なのです。そして驚くべきことに、ホテル稼働率が8割はあり、それが75%を割ると、月1回の支配人会議において自分の名札が赤札となります。罰金はありませんが、みっともない状態を脱するために奮起せざるをえません。
 勤続10年のベテラン支配人は年収570万円。このほかに、「お小遣い」が成績によってはもらえます。朝、チェックアウトのとき「行ってらっしゃい」と声をかける。名簿をいつも見て名前を覚えるようにして、チェックインのとき、名前で呼びかける。こんな支配人の創意・工夫によって、稼働率が上がるといいます。東横インのリピーター率は6割近いというのにも驚きました。朝食がタダとか、なるほどねー、・・・・と思いながら読みとおしました。

名将・秋山好古

カテゴリー:未分類

著者:生出寿、出版社:光人社NF文庫
 日露戦争のとき、日本海海戦でロシアのバルチック艦隊を日本海軍が破ったときに活躍した秋山真之の兄が秋山好古です。同じ日露戦争のとき、陸上の奉天会戦などで騎兵をひきいてロシアのコサック部隊をうち破ったということで名をあげました。
 実は、私の母の異母姉の夫が中村次喜蔵といい、のちに陸軍中将となって敗戦時に満州でピストル自殺しましたが、この人が秋山好古大将の副官をつとめていたことがあるというので、読みました。
 秋山好古は若いころ、4年間もフランスにいてフランス語がペラペラでした。久留米の明善高出身の中村中将も英語が得意でした。秋山好古は司馬遼太郎の『坂の上の雲』にも登場します。日露戦争の大会戦はロシアのクロポトキンの失敗によって辛勝したというのが実態のようですが、このあと日本は勝った、勝ったと浮かれてしまい、あとで手痛いシッペ返しをくらうことになります。

陶磁器の修理うけおいます

カテゴリー:未分類

著者:甲斐美都里、出版社:中央公論新社
 お皿やお茶碗やお人形さんなど、陶磁器が壊れてしまった。さあ、どうする・・・。そんなときの頼もしいお助けマン(いや、ウーマン)がいます。
 修理と修復という言葉に違いがあるというのを初めて知りました。修復は、用途は別にして、壊れた陶磁器の外観を元の状態に戻すこと。修理は、壊れた陶磁器を、外観は別にして、元通り使える状態に戻すこと。つまり、両者はまったく似て非なるものなのです。
 そして欧米では修復が常識です。ですから、元通りに使うことは念頭にありません。ですから、何度でも修復可能な程度にとどめるのが理想形なのです。
 もちろん、日本はそうではありません。修理したものは、一見してそれと分かっても欠損品としての二級品扱いされないどころか、むしろ「格が上がった」「景色がついた」として評価が上がることさえあるのです。この点は、欧米人の常識には絶対にあいません。
 中国映画の『初恋の来た道』(私の絶対のおすすめ映画です。まだ見ていない人はDVDを買って、ぜひ見てください。決して損はしません。見終わったとき、心がホンワカ温まっていること間違いありません)では、お皿の欠けたのを直してくれる行商人が出てきますが、少し前まで、日本でも同じような行商人がいました。
 日本の修理には漆(うるし)と金箔をつかいます。日本で使う金箔はなんと厚さが1万分の1ミリです。手にとってすりこむと肌の中に消えてしまうほどの薄さだそうです。だから、ハケのようなもので扱います。
 なるほど、なるほど、と思いながら読みました。

若者たちに何が起こっているのか

カテゴリー:未分類

著者:中西新太郎、出版社:花伝社
 日本の若者を理解するうえでの必読文献だと思います。私は、何度もなるほど、なるほどとうなずきながら読みました。
 ここ20数年間の社会・文化変動の結果、世代間ギャップが歴史上かつてないほど深くなっている。ギャップの深さが類例をみないほど深いという点は日本社会に特徴的だ。韓国社会が日本社会に近いが、それ以外は、どこの国をみてもこれだけギャップの大きいところはない。35歳から40歳が世代間の大きな区切りとなっている。たとえば「エヴァンゲリオン」の中身が理解できるかどうかで大体区別できる。
 社会的に高い地位を占めるという望みを、70年代後半から80年代以降、日本の若者はもたなくなった。企業社会秩序、会社主義の秩序が動かしがたいものと意識され、かつその秩序のなかでの地位上昇を想像しえなくなったから。
 大学へ行く、専門学校へ行く、高校を出て就職するというのが、すべて3分の1で固定的になっている。1975年前後から変わらない。
 自分もふくめて、人間がなぜこの社会に存在していいのか、あるいは存在する権利があるのか、そもそもそういう自分という存在が自分といえるのはどうしてなのかということが感覚として分からない。これが出発点にあるので、人権が大切だと言っても、お題目、たてまえしか聞こえない。人権は人によって違いがあるという感覚が若い世代だけでなく、日本社会に広がっている。人権とは、人間に等しく与えられた、人間が等しく持っている権利だと思っている人の方が少数になってきている。
 青少年に公共社会の構成員であることを徹底的に断念させ、忌避させる点でも、日本社会はきわだった特質をそなえている。青少年の生活と意識とは、普通の状態では、公的、社会的な意味で無視されていても平気でいられるように方向づけられている。
 日本の若者を理解するのには相当の努力が必要のようです。

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