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黒い悪魔

著者:佐藤賢一、出版社:文芸春秋
 デビューして10年になる著者の長編小説10作目の本です。10作全部を読んではいませんが、直木賞をとった『王妃の離婚』など、情景描写のうまさと巧みなストーリー展開にいつも感心させられます。西洋史学を専攻していたというだけあって、中世のフランスの社会状況もよく描かれています。
 この本と同時に発売された『オクシタニア』(集英社)も読みました。キリスト教の異端カタリ派を扱っていますが、登場人物が関西弁で話したりするのに違和感がありました。
 この本は、『三銃士』(福音館書店)の作者である文豪デュマ・ペール(大デュマ)の父親の一生を描いています。カリブ海の島で黒人奴隷の母親との間に生まれ、パリに出て将軍へ出世していき、フランス革命に直面してナポレオンとはりあうようになる激動の人生が、手に汗にぎるように活写されています。
 いま、私はマイカーの運転中に子ども向けのフランス語『三銃士』を聞いています。まだまだ全部は理解できませんが、それでも長年続けてきたおかげで、かなり聞きとることができます。耳からずっと聞いているので、日本語の『三銃士』も読んでいるのですが、さすが文豪と言われるだけあって面白いですね。語学をやっていると本当に世界が広がります。

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