著者 中路 啓太 、 出版 講談社
裏切り者というと、いやなイメージですよね。私も、裏切り者とは呼ばれたくありません。
戦国時代は、主君を裏切ることが横行していた時代でもあります。下克上の世界です。
一年をこす兵糧攻めでも落ちない難攻不落の三木城。業を煮やした秀吉が送り込んだ、最後の使者。
それが、この本の主人公です。朝倉義景が本拠地の一乗谷を織田信長より攻め滅ぼされ、浅井長政も自害したころのことです。
秀吉は信長に命じられて中国道に進出するのですが、なかなか思うように成果が上がらず焦っていました。尼子氏の再興を願う山中鹿介ら尼子十勇士も結局、見捨ててしまうのです。
竹中半兵衛そして黒田勘兵衛が脇役のように登場します。秀吉も、ちょい役でしかありません。
戦国時代にタイムスリップ気分に浸ることのできた本でした。
(2007年12月刊。1700円+税)
裏切り淳山
