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食でたどるニッポンの記憶

(霧山昴)
著者 小泉 武夫 、 出版  東京堂出版
故郷の懐かしい味が次々に紹介されていきます。さすがは味覚人飛行物体と称する著者ならではの本です。東京農大の醸造学科に入学し、調理法をきわめたのです。東京農大を首席で卒業し、学長賞までもらったそうですから、そのころから味覚と体力は抜群だったのですね・・・。
中学3年生のとき、山からとってきたカタツムリを山ブドウの葉で養殖し、フランス料理のエスカルゴとして食べたそうです。すごいですよね、これって。私も昔パリに初めて行ったとき、一番にシテ島の大衆向けレストランでエスカルゴ料理を食べました。美味しかったですよ・・・。
著者は中学生のとき、「歩く食糧事務所」と呼ばれていた。カバンのなかに教科書やノートは入ってなくても、マヨネーズは必ず入っていた。高校生のときには「口門(こうもん)様」と呼ばれた。あまりにもよく食べたから。そして、大学生になると、「走る酒壺(さかつぼ)」と呼ばれた。成人してからは、おなかを壊さないので「鋼(はがね)の胃袋」とか、なんでも食べるので「冒険する舌」と呼ばれた。
今、特許庁に商標登録しているのが、「味覚人飛行物体」と「発酵仮面」。
いやはや、美味しいものを少しずつ美味しくいただく、これが私の理想です。
これからも著者の食べもの巡礼に大いに期待します。
(2017年6月刊。1500円+税)

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