著者 栗田 昌裕 、 出版 PHP
アサギマダラは、謎の魅力に満ちた蝶だ。
アサギマダラは、大草原を渡って、200キロもの長距離を旅している。
そのことが分かったのは、1980年初頭のこと。
著者は、東大医学部を卒業した内科医です。ところが、アサギマダラの研究家でもあるのです。なにしろ、年間1万頭ものアサギマダラを捕まえては放すのを目標とし、これまでの10年間で14万頭ものアサギマダラにマーキングしたというのです。信じられないほどにすごい数です。そして、自分がマーキングした蝶に、別の場所で何度も出会ったのでした。いやはや、信じられませんね・・・。
アサギマダラは、タラハチョウ科マダラチョウ亜科のチョウで、体重は0.5グラム以下、長さは5~6センチ。アゲハチョウほどの大きさ。
有毒の草を食べ、体内に毒を蓄える。
海と国境を越えて定期的に渡る蝶は世界に一種、このアサギマダラのみ。
タオルを蝶の目の前で振り回すと、いつまでもついて来る。
アサギマダラは手づかみで捕獲できる。翅には鱗粉がないので、手で持ちやすい。
捕獲して、マーキングして放してやると、全国のどこかで1~2%は再捕獲される。
アサギマダラには、人や物体に不思議な執着心を示す個体がいる。
不思議な蝶ですね。一度つかまえてみたいものです。そして、そのマーキングされているのを見てみたいと思いました。
(2014年9月刊。1800円+税)
謎の蝶アサギマダラ・・・
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