著者 藤巻 秀樹 、 出版 藤原書房
現代日本にも、アメリカやヨーロッパほどではありませんが、たくさんの移民が住んでいるのですね。
その実情を現場に足を運んで取材した日経新聞記者のルポルタージュです。
フランスには全人口の8%にあたる490万人の移民がいる。
日本の外国人登録者数は208万人近い(2011年末)。総人口に占める割合は1.63%にすぎない。
日系ブラジル人やペルー人がデカセギ労働者として日本に来ている。ブラジル人は21万人いて、東海地方に日系人が集中している。
浜松市は人口82万人のうち、外国人が3万人いて、その6割が日系ブラジル人だ。その子どものなかには、日本語も母国語のポルトガル語も身に付いていない子どもがいる。
新宿区大久保はコリアンタウン化がすすんでいる。地価も上昇している。大久保には、1980年代以降に来日したニューカマーが多い。
中国人が67万5000人とトップを占め、池袋には1万2000人が住んでいる。
江戸川区には2000人のインド人が住んでいる。ほとんどがITの技術者である。そのため、2、3年でインドに帰っていく。
新宿区の高田馬場には1000人のミャンマー人が住んでいる。カチン族も500人いる。
日本にいる移民の実情を多角的に知らせてくれる本でした。
(2012年10刊。3000円+税)
「移民列島」ニッポン
