著者:西條昭男、出版社:新日本出版社
この出版社は子ども心をしっかり呼びさましてくれるいい本を出しています。「歌いたくなる写真集」も素敵でしたが、子どもの詩や作文もいいものですね。読んでると、ほのぼのとした気分になってきます。ありがとうと、お礼を言いたくなる本です。
友だちができてうれしいな ぼくのこころは遊園地
これは、暗くとがった目をしていた茶髪の小学校5年生の書いた文章です。友だちのできなかった翔太君でしたが、2学期になって遊び仲間ができたあとに書いたのです。友だちができてどんなに喜んでいるか、よく分かる言葉ですよね。著者は、担任としてそうか、よかったな、うれしいなと翔太君の肩を思わずたたいて喜んだそうです。そんな教師に受けもってもらって翔太君は本当に良かったですね。
跳び箱の発表です。クラス全員が見守るなかで、一番高いレベルのグループから順にパフォーマンスをします。レベルの低いグループから始めると、なんで、あんな低いのが跳べないんだ、という目が先に働いてしまうからです。
一番高いレベルのグループには茶髪の子や目立ちたがり屋やエネルギーがあふれて集団からはみ出しそうな子もいる。そして、危険をともなう高さに挑戦してクリアする快感。みんなの前で披露するかっこよさ。花形です。十分にエネルギーをつかい、自己表現ができ、みんなから大きな拍手をもらって満足した茶髪や突っ張り気味の子どもたちは、最後に三段の子どもたちの発表が始まっても、決して冷やかしたり、バカにはしないものです。それほど運動神経がいいとは言えない私は、跳び箱は苦手でした。さかあがりや懸垂もうまくありませんでした。ドッジボールにしても、うまく球をストレートに飛ばせませんでした。それでも、音楽の時間よりはまだましでしたが・・・。音楽は悲惨でした。音痴というか(そうなのですが・・・)、音感が悪く、声域が極端に狭くて、もうどうにもしようがありませんでした。
まわりに気づかい、牽制しあいながら暮らしがちな子どもたち。すっきりしない友だち関係で悩んでいる子どもたちにとって、そのモヤモヤを書きつづり、新しいステップの糸口を見つけだしていくことは十分に意味のあることなんだが・・・。
現実は複雑であり、生きることは単純なことではない。語るべき自分を深め、受けとめてくれる他者を自分のなかに取りこみながら人間は成長していく。なるほど、そうなんですよね。でも、なかなかそんな人にめぐりあえないものですが・・・。次に、私の心に残った詩を紹介します。
いいなあと思っている
5年 香代
私は、いいなあと思っている。
いつも、いつも、
いいなあと思っている。
みんなもっているのに。
みんな いいなあと思っている。
私はもっていないのに みんなもっている。
それは お父さん
べつに かなしくない。
べつに イヤじゃない。
でも、
いつも、いつも、
心の中では、
いいなあ と思っている。
私のお客さんに都市銀行の独身寮の管理人をしている人がいます。単身赴任の人もたくさんいるそうです。毎週欠かさず自分の家に帰る人もいれば、そんなに遠くもないのに、ほとんど自宅に帰らない人もいるそうです。はじめのうちは毎週帰っていたのに、そのうち夜遊びして、彼女をつくり、家に帰らなくなる人は珍しくないとのこと。たまに帰ると高校生の娘が他人行儀に敬語をつかってきたので、びっくりしたよ・・・、なんてこぼす父親もいたそうです。家庭崩壊につながるケースが、やはり多いようです。そして、うつ状態になる人が目立ち、近くの松林は首吊り自殺の名所になっているといいます。単身赴任は、やはり非人間的なものなんですね。
お盆休みに仏検(準一級)の結果を知らせるハガキが届きました。残念ながら不合格でした。口頭試問で2点足りませんでした。合格基準点22点のところ,20点しかとれなかったのです。まあ実力どおりといえばそのとおりなのですが・・・。また,来年も挑戦するつもりです。
庭の食用ヒマワリを見慣れない小鳥が一心不乱に食べていました。同じような形をしているのに,なぜか見分けるのですね,不思議な気がします。
心って、こんなに動くんだ
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