著者:落合恵子、出版社:朝日新聞社
私の母は大正2年生まれですから、90歳をこえています。家のなかを歩いていて骨折して入院したのです。それが、やはり良くありませんでした。痴呆というわけではありませんが、娘や息子をきちんと認識しているのか、かなり怪しいところがあります。それでも、声をかけると返事してくれますし、変に固まった身体を無理に動かそうとするとにらまれてしまいます。そんな母をつきっきりで介護してくれる姉夫婦には頭が下がります。まったく感謝するばかりです。
この本には、自分の母親の介護をする女性の苦労がにじみ出ています。年をとって介護を受ける身になってから、その体験をもとに介護について発言できたら世の中は劇的に変わることでしょう。しかし、それはありえません。ということは、介護する人が介護される人の気持ちをおもんぱかるしかないのです。
信頼していたヘルパーさんに裏切られた話も出てきます。できるはずのない床ずれが母親にできてしまったのです。なぜか。ヘルパーさんは家族の見えないところで手を抜いていたわけです。うーん、困りますよね・・・。
いつかみんな介護される側にまわるはずなのに、なぜか年々冷たくなっていく世の中です。これって、おかしいですよね?
母に歌う子守唄
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