著者:吉村克己、出版社:新潮社
世の中の発明というのは、どうせ、そんなことできっこないよ、できるはずがないという固定観念を打破してはじめてうまれるものだ。
なるほどと私も思います。この本は、そのことをいくつかのヒット商品を通じて明らかにしています。私の知らない発明がいくつも紹介されていますが、なかでも自動包あん機は、ヘー、なるほどと唸ってしまいました。大福や饅頭そしてクロワッサンなどを自動的につくる機械を日本人が発明し、全世界で利用されているのです。ストレスフリー・システムというそうです。世界に競合する企業はないというのですから、たいしたものです。これも流動学(レオロジー)で、食材の状態を数値化していった成果だといいます。本当になんでも数字であらわすことができるんですね。びっくりします。
トヨタ・カローラもとりあげられています。初め、えっ、なんでカローラが、と思いました。しかし、カローラは1969年からなんと33年連続で国内乗用車登録第1位。生産台数2700万台。世界140ヶ国で年間100万台がつくられている。まさに、お化けのような車です。どうして、こんな車が可能になり、また、その可能性が続いているのか。やはり、コンセプトの違いだと思いました。
大逆転って、あるんだなあと、つくづく思いました。
全員反対!だから売れる
