著者:横江公美、出版社:文春新書
アメリカでのシンクタンクの存在感や影響力は、立法、行政、司法そしてメディアに続く「第五の権力」とうたわれるまでに成長しています。
シンクタンクの運営はビジネスである。トップ20の保守系シンクタンクの総資産は10億ドル。クリントン前大統領が1996年に再選されたとき、トップ20の保守系シンクタンクが集めて使ったお金は1億5800万ドル(173億8000万円)で、共和党より多かった。
アメリカにはスーパーリッチが大勢いて、彼らが巨額の寄付をする(課税所得の50%までは免税扱いという優遇措置がある)うえ、企業の「社会貢献」と個人でも年間所得の1.2%を寄付する習慣があることがシンクタンクを支えている。
代表的なネオコン系シンクタンクは3つとも、ユダヤ系アメリカ人がトップ。国際問題や軍事関係でタカ派の思想をもつアメリカの伝統的エリートと宗教右派が仲良くからみあって、現在の「ネオコン」と総称される集団が形成されている。
日本のシンクタンクについては、それが政治を動かしているという印象はまったくありませんが、アメリカでは違うようです。
第五の権力、アメリカのシンクタンク
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