著者:横山秀夫、出版社:文春文庫
大雪の日、大分出張の帰りに大分駅で買いました。雪で列車に閉じこめられそうな予感がしたからです。案の定、夜7時に出て、本来なら2時間で博多駅に着くはずのところ、なんと5時間かかってしまいました。夜中の博多駅では、多勢のホームレスの人々が段ボールに囲まれて寝ようとしているところでした。
『半落ち』『クライマーズ・ハイ』など、横山秀夫のミステリーは読ませます。警察署内部の人間模様を描く「動機」、地方新聞社の女性記者の揺れ動く心理状況をテーマとした「ネタ元」など、ストーリーも情景描写もなかなかのものです。ぐいぐい引きつけられ、列車のなかに缶詰めにされていることを一瞬忘れることができました。
この日の夕食は、缶酎ハイとチクワ一本のみでした。我ながら、すごいダイエット食です。やはり、人生では思わぬ事態に遭遇するものです。
動機
