著者:岡野雅行、出版社:リヨン社
痛くない注射針をつくった著者の工夫話がのっています。針の長さは20ミリ、穴の直径80ミクロン、外径200ミクロンという髪の毛のように細い針はパイプではできません。板を丸めて針をつくるのです。板のうちに穴を開けておけば針の先端だけでなく周りにも穴ができるので、注射の時間も短くてすみます。まったく新しい発想で取りくみ、それを技術的に可能にしたのです。
この本にはモノづくりにこだわる職人の心がまえが具体的に語られていて、勉強になります。こんな職人気質が生きている限り、まだまだ日本も捨てたもんじゃありませんね。
あしたの発想学
