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ザ・エクセレントカンパニー

著者:高杉良、出版社:毎日新聞社
 カップ麺のマルチャンがアメリカ進出に成功する過程が小説として描かれています。日本企業がアメリカに定着しようとするときに、労使関係でどんな苦労があるのか、市場を開拓するために求められるものは何かが具体的に示されていて、勉強になります。
 トヨタやソニーだけがエクセレントではない、という帯の言葉にうなずかされます。
 それにしても「社員に優しい日本型経営がアメリカ合衆国を征す」というのは本当だろうか、とも思いました。工場にアメリカの組合活動家がオルグに入ってきて組合を結成しようとするのを、アメリカの弁護士の指導も受けながら見事に阻止した話が紹介されています。ここでは労働組合は企業の発展を阻害する悪としか描かれていません。
 日本の企業内組合が平和問題などにあまり目を向けなくなっている状況を憂えているものの1人として、労働組合すらつくらせないという企業であって本当によいのでしょうか・・・。いろいろ考えさせられました。

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