出版社:新潮社
吉村昭の本です。大庭弁護士がメールで推薦してくれましたので、読んでみました。不倫した妻を殺した真面目な高校教師が無期懲役となり、長い刑務所生活を過ごしたあと、仮釈放されて社会に出て生活するようになったときに感じるとまどいが迫真の描写で、身につまされます。元囚人が普通に生活していくことは、こんなにも大変なことなのか、改めて考えさせられました。
吉村昭の本は何冊か読みましたが、いずれも徹底して調べあげた、という印象をいつも受けます。凄みさえ感じるほどです。モノ書き志向の私ですが、ちょっと真似できそうもありません。井上ひさしとともに吉村昭は尊敬する作家です。
仮釈放
