(霧山昴)
著者 田中 修 、 出版 中公新書
春は、なんといってもチューリップと桜です。チューリップは昔ながらの色と形、桜はソメイヨシノのピンクですよね。
桜の開花宣言が、九州より東京のほうが早いことが多いのはなぜなのか・・・。
開花宣言は、標本木として定められている木に、わずか5~6輪の花が咲いたときに出される。実際に満開となるのは、それから一週間くらいしてからのこと。
桜は、冬にきびしい寒さを感じなければ、春の暖かさを感じても開花が遅れてしまう。九州では冬でも暖かいので、春の暖かさに敏感に反応せず、開花が遅れてしまう。東京の桜は寒さがきびしいので、春の暖かさに敏感に反応して早く開花する。なーんだ、そういうことだったのですか・・・。
北海道で、梅と桜の花が同時に咲くのは、梅の花が全国的にほぼ同じ気温(6~9度)で咲くから。梅の花が咲いた頃、北海道でも厳しい冬の寒さから少し暖かくなったと桜が感じるので花を咲かせる。
アサガオの花が夏に早朝から咲くのは、暗さを感じはじめて10時間後に咲くという習性があるから。10時間後に真っ暗な箱に入れられていても、アサガオは花を咲かす。
ゴーヤの果実の表面にブツブツがあるのは、このデコボコによって影をつくり、太陽の光が実全体に直接あたらないようにしている。強すぎる光があたると、かえって種に害を与える有害な物質が発生する。
植物の不思議な行動がとても分かりやすく解明されていました。
(2015年8月刊。820円+税)
2016年4月4日


