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弁護士は奇策で勝負する

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著者:ディヴィッド・ローゼンフェルト、出版社:文春文庫
 アメリカの法廷ミステリーはなかなか読ませるものが多いのですが、これも面白く読み通しました。ただし、弁護士が書いたものではありません。著者の前職は映画のプロデューサーのようです。
 アメリカの支配階級が若いころに過ちをおかしたときにどういう行動をとるのか。
 ケネディー一家にもよく似た事件がありました。無実の人間が死刑判決を受け、あと3週間で執行される。それまでに無罪を獲得しようというストーリーです。アメリカの弁護士が使ういろんな手練手管が紹介されています。主人公が浮気をしたり、それが妻にバレたりしながらヨロヨロと展開していく状況が実にアメリカ的です。
 ソファーに寝そべりながら読むのに絶好の本です。

日本縦断、徒歩の旅

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著者:石川文洋、出版社:岩波新書
 65歳になって、北海道・宗谷岬から沖縄まで、5ヶ月間ひたすらテクテク歩いたという。それだけでもすごいことだ。尊敬してしまう。
 この本を読むと、日本が歩きにくい国であること、「古き良き日本」が変身中であることがよく分かる。しかしまた、日本人の良さが完全に失われてしまったわけでもないことも分かる。
 私にはとても真似してみようという気はないが、江戸時代の日本人には男も女も同じように日本中を歩く人が何人もいたことが判明している。道中日記が残されていて、活字になっている。
 私も日本全国くまなく旅行してみたいとは思っている。まだまだ行っていないところ、行ってみたいところがたくさんあるから・・・。

ロシアは今日も荒れ模様

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著者:米原万里、出版社:講談社文庫
 この10年間にロシア人の平均寿命は5歳も縮まり、57歳となった。いま16歳の青年のうち60歳まで生きながらえるのは、100人のうち、わずか半分の54人という。驚くべき数字だ。というのも、ロシア人の平均飲酒量は、この5年間でWHOの定める限度8リットルをはるかに上まわる年間13リットルになっているから。
 ゴルバチョフはアルコールを節制しようと理性的な呼びかけをしてロシア人の反感を買ってしまった。しかもゴルバチョフは、一度もロシア人の普通選挙の試練を経ていないという弱点があった。
 エリツィンの風見鶏みたいな弱点も大胆に紹介するロシア語通訳の女傑による本です。いえ、これは決して嫌味ではありません。私は、とてもかなわない女性だと、心の底から尊敬しているのです。

新撰組実録

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著者:相川司、出版社:ちくま新書
 新撰組のユニホームは浅黄色のダンダラ羽織だった。これは忠臣蔵の義士が討入りのときに着用した装束だった。浅黄という色はライトブルーに近い色で、本来なら羽織なんかに使わない。江戸川柳では、浅黄裏は田舎武士を嘲笑しているように、ヤボの代名詞だった。赤穂義士たちが切腹にのぞんで着用した死装束は、浅黄の小袖に浅黄の袴、浅黄の裃と、すべて浅黄色だった。これは切腹裃とよばれるものだった。
 時代の流れをしっかり認識するにはやや物足りませんが、新撰組の実情の一端は分かります。

セックス・ボランティア

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著者:河合香織、出版社:新潮社
 なるほど、これが社会の現実なんだと思いました。障害者だって、やっぱり恋愛したい。性欲もある。オビに書かれているとおりです。せいは いきる こんぽん。やめるわけ にはいかない。障害者専門風俗店があり、ホストクラブの店で障害者割引をしているところがあるそうです。オランダでは障害者に対してセックスするためのお金を市役所が助成金として出しています。月に3回、年に36回、セックスするお金を市役所からもらえます。そしてセックスする相手を派遣するボランティア団体もあるのです。
 人間とは何か、の根本問題を考えさせてくれる本です。

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