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ガラスのお腹

カテゴリー:未分類

著者:海月まき子、出版社:新風舎
 22週5日で赤ちゃんが生まれました。体重はわずか520グラムです。身体の皮膚もまだ完全にできていません。目も完成しておらず、まぶたの切れ目がありません。皮膚ができていないため、母親も触れることができません。
 体重は生後12日目に420グラムにまで下がりました。哺乳瓶の乳首も普通のものは大きすぎて吸えません。子犬用の哺乳乳首をつかってみます。体重が1キロをこえたのは、5ヶ月たってから。1歳の誕生日を迎えて、ようやく2キロになりました。
 人間の生命力ってすごい。改めて感心させられました。そして母親の愛情は偉大です。

21世紀の特殊部隊・特殊作戦篇

カテゴリー:未分類

著者:江畑謙介、出版社:並木書房
 日本をふくむ各国の軍隊が特殊部隊をもち、テロなどに備えているのは周知の事実だ。
 1995年6月、ボスニアの上空で警戒飛行していたアメリカのF16にSA6地対空ミサイルが命中し、撃墜された。パイロットのオグレディ大尉の救出作戦が始まった。同じ筋書きのアメリカ映画を以前に見たが、そんな事実があったことを初めて知った。海兵隊を投入して、無事に救出できたが、装備その他が十分でなかったうえに、アメリカ空軍の面子がまるつぶれになったという問題もひきおこした。現実には、救出作戦を誰がいったい担うのか、絶えず縄ばり争いが起こる。
 この事件のあと、救難用通信装置の性能が格段に向上したという。しかし、SOS信号も敵のおとりかもしれないので、救出部隊は恐る恐る近づくしかない。そこで無人偵察機も活躍するようになった。というのも、1人の人間を救出するために、10人の救出部隊と2機のヘリコプターの損失を出すことがあるが、それではいかにも割りがあわないからだ。特殊作戦を成功させるのも綿密な打合せと訓練を要することなのだ。

捨てよ!先端技術

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著者:森谷正規、出版社:祥伝社
 日本は先端技術を開発し続けることによってのみ、世界の企業のなかで生き残れると思っていました。しかし、著者は、それは間違いだと力説しています。
 現に、日本は、超LSIメモリのDRAMで韓国のサムスンに抜かれ、液晶ディスプレイでも敗けてしまいました。先端技術の分野では、今や後発国にタジタジの有り様です。
 では、どこに日本の将来はあるのか?
 著者は日本の自動車産業が世界を制覇していることに注目します。むしろ、成熟産業で日本の優位は揺らいでいないのです。乗用車の開発・設計は、3万点の部品とその構成を最適なものにまとめ上げる仕事である。それは膨大な作業であり、2年から3年の長い年月を必要とする。その作業をできるかぎり効率的に進めて、優れた性能、良い乗り心地の成果を十分に上げるためには、設計者たちは長年かけて得た熟練を必要とする。つまり、長く深い蓄積が乗用車の開発・設計には不可欠である。このような深い蓄積こそが、日本企業がこれから力を発揮していくカギである。
 人材をつくるためには規則をつくらないこと。そんな提案もなされています。
 なるほど、そうなのかと感心しながら読みました。

日本の信徒の神学

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著者:隅谷三喜男、出版社:日本キリスト教団出版局
 日本のキリスト教徒は人口の1%もいません。プロテスタントが63万人、カトリックが46万人で合計109万人です。韓国では戦後みるみるうちに増えて、今では1300万人、4000万人の人口の3分の1がキリスト教徒です。儒教の国のはずなのに、どうしてこんなにキリスト教徒が急増したのでしょうか。中国でもプロテスタントが1000万人以上はいると推定されています。なぜ、日本だけが、こんなに増えないのか、著者はそれを問題としています。
 日本ではキリスト教徒は農村部にはほとんどいなくて、都市部の知識層を基盤としています。しかも、男は信者になっても「卒業」していき、女性が残るという構造です。
 若いキリスト教信者が減ってしまい、大学生の信者がいない教会がたくさんあるそうです。むしろ、60歳とか70歳の信者が増えています。男性35%、女性65%。したがって、日本の教会は女性役員の比重が高いという特徴があります。
 日本人のお葬式のときの焼香について、カトリック教会は、あれは民衆的慣習だからやってよいという公式見解を出しているので、カトリック教徒は平然と焼香している。しかし、プロテスタントは公然と認めてはいないので、信者はもじもじと焼香するしかない。そんな違いがあるそうです。そうなのか・・・。私は驚いてしまいました。無神論者を自認する私は、故人に対する畏敬の念を表明するための儀式として、何もためらうことなく焼香しています。カトリック信者みたいなものでしょう。
 ところで、日本でも戦国時代にキリスト教が入ってきたときには、わずか50年間のうちに50万人もの日本人が入信した実績があります。当時の日本人の人口は2500万人とみられていますので、50年間でたちまち人口の2%が入信したわけです。しかも、信念をもった確固としたキリスト教信者が大勢いましたので、殉教者が輩出し、天草の乱が起き、隠れキリシタンが明治まで続いていたのでした。そんな実績があるのに、なぜ、今の日本でキリスト教が普遍化しないのか・・・。日本人の現世利益、幸福主義が原因だと著者は解説していますが、実は、もうひとつ納得できませんでした。
 日本人の思想生活が2階建てという指摘はなるほどと思いました。つまり、外国の思想は2階にあり1階には日本の思想がある。2階は聖書を読んだりする信仰の生活で、毎日の生活は1階にあるというわけです。日本人は今も昔も変わらないということでしょうか・・・。

九州戦国物語

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著者:青崎康次、出版社:高城書房
 九州に生まれ、住んでいる者として、戦国時代に何が九州で起きたのかを知っておきたい。それに役立ち、手軽に読める小説となっている。
 松坂城炎上、古処山城始末、響が原異聞、沖田畷戦術録、佐土原館毒殺考。5つの事件が読みやすい小説になって紹介されている。
  戦国時代の九州の武士に生きざまを知るきっかけとなる本だ。

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