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全員反対!だから売れる

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著者:吉村克己、出版社:新潮社
 世の中の発明というのは、どうせ、そんなことできっこないよ、できるはずがないという固定観念を打破してはじめてうまれるものだ。
 なるほどと私も思います。この本は、そのことをいくつかのヒット商品を通じて明らかにしています。私の知らない発明がいくつも紹介されていますが、なかでも自動包あん機は、ヘー、なるほどと唸ってしまいました。大福や饅頭そしてクロワッサンなどを自動的につくる機械を日本人が発明し、全世界で利用されているのです。ストレスフリー・システムというそうです。世界に競合する企業はないというのですから、たいしたものです。これも流動学(レオロジー)で、食材の状態を数値化していった成果だといいます。本当になんでも数字であらわすことができるんですね。びっくりします。
 トヨタ・カローラもとりあげられています。初め、えっ、なんでカローラが、と思いました。しかし、カローラは1969年からなんと33年連続で国内乗用車登録第1位。生産台数2700万台。世界140ヶ国で年間100万台がつくられている。まさに、お化けのような車です。どうして、こんな車が可能になり、また、その可能性が続いているのか。やはり、コンセプトの違いだと思いました。
 大逆転って、あるんだなあと、つくづく思いました。

悩める自衛官

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著者:三宅勝久、出版社:花伝社
 自衛官の自殺が年々増えているそうです。1995年度、44人。98年度、75人。99年度、62人。00年度、59人。02年度78人。03年度は90人(予想)。
 ただし、日本全国の自殺者が3万人をこえていて、人口10万人あたりの自殺率30人ほどというのに対比させると、25万8000人の自衛隊のうち自殺者が80人ほどというのは、全国平均程度かやや上まわるくらいです。
 自殺の原因は、うつ病など精神疾患を原因とするものが8割で、最近は借金によるものが急増しています。防衛庁は『借財隊員への接し方』というマニュアルをつくって内部に配布しています。自殺するのはヒラの隊員よりも、むしろ幹部や中堅クラスの隊員に多いという話も出てきます。
 佐世保の海上自衛隊に所属する護衛艦「さわぎり」内での上司によるいじめが原因で息子は自殺させられたということで国を訴えている裁判が目下、進行中です(佐世保支部)。
 自衛隊内部ではいじめがかなり横行している気配です。いくら上司の命令に絶対服従の兵士を養成するためといっても、上官による勝手ないじめが許されていいはずはありません。

故事成句でたどる楽しい中国史

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著者:井波律子、出版社:岩波ジュニア新書
 中国の故事成句には、私の知らないものがこんなにある(忘れたのもたくさんあります)と知って、愕然としました。
  殷鑒(いんかん)遠からず・・・自分の戒めとすべき手本はすぐ近くにある。
  狡兎死して走狗烹(に)らる・・・敵がいなくなると、功績のあった臣下は邪魔になり殺される。
  鹿を指して馬と為(な)す・・・まちがったことを他人に押しつける。
  梁上の君子・・・梁(はり)の上に潜んでいた泥棒。
  脾肉(ひにく)の嘆・・・実力を発揮する機会のないことを嘆く。
  風声鶴唳・・・臆病風に吹かれた者がわずかな物音にも仰天すること。
  騎虎の勢い・・・事を計画して中途でやめようと思ってもやめられない。乗りかかった船だ。
 国家の不幸は詩家の幸い・・・詩人の皮肉な運命
 中国は、なにしろ6000年の歴史をもつ国です。人口も12億人以上。巨大な国です。故事成句で学ぶべきところが多いのも当然でしょう・・・。

経済成長がなければ私たちは豊かになれないのだろうか

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著者:C.ダグラス・ラミス、出版社:平凡社ライブラリー
 日本政府は前文と憲法9条の政策を今まで一度も実現しようとしたことがない。一貫してアメリカ軍が日本にいて、日本の軍事防衛はアメリカの軍事力に頼っている。「核の傘」のなかに入っている。だから、日本はまだ前文と第9条の平和主義を試したことがない。
 日本政府は本当の意味での平和外交をやったことがない。中立であったこともない。
 アメリカは次々に戦争を起こしてきたけれど、その敵は、いつも日本の敵にもなった。日本は一貫してアメリカの同盟国としてつとめてきた。
 国家は誰を殺しているのか?
 自分の国民しか殺さない軍隊をもっている国はたくさんある。20世紀は戦争の世紀だったが、もっとも多く人が殺された戦争は、国家間の戦争ではない。国家が殺した2億人のほとんどが戦闘員ではなかった。
 憲法とは、政府に対する国民の命令なのである。
 前文は、「日本国民は」という主語に始まり、憲法の本文は、政府がやっていいことと、やってはいけないことが細かく書かれている。主権在民憲法とはそういうもの。国民は政府に交戦権をもたせないようにした。
 奴隷の定義は余暇のない人間である。
 となると、今の日本社会はどうなのか。勤務時間外にほとんど暇がない状態が日常的だとしたら、我々は奴隷と同じことではないのか。
 経済成長至上主義は、もう止めるべきだ。ずい分前からそう言われてきました。しかし、まだまだ成長率を競っている社会です。著者は、一刻も早く頭を切りかえる必要があると強調しています。私も同感です。

運のつき

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著者:養老孟司
なんとも不思議な雰囲気が漂います(笑)。わかったようでよくわからん???

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