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ヒトラー・コード

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著者:H・エーベルレ、出版社:講談社
 映画「ヒトラー最期の12日間」の原作ではありません。むしろ、映画とはかなり違った状況が描かれています。たとえば、映画ではエヴァ・ブラウン(ヒトラーの長年の愛人で、自殺する直前に結婚して法的に妻となった)の妹の夫となったフェーゲラインを戦線逃亡の罪で死刑だとヒトラーは叫んでいました。この本では、逆に、ヒトラーは妻のためにフェーゲラインをなんとか赦してやろうとするが、側近から諫められる姿が紹介されています。
 この本は、映画にも出てくるヒトラーの最側近2人をソ連軍が逮捕し、スターリンの命令でヒトラー最期の日々を再現したものです。スターリンの都合の悪いところは大胆にカットされてはいますが、それをさておいてもヒトラー最期の日々が、500頁もの大作として詳細に明らかにされています。なかなかに読みごたえのある本でしたので、私は3日間ほど持ちまわって、ようやく読了しました。ドイツの若手学者による詳細な注釈があって、歴史的事実を正確に知ることのできるところも魅力的です。
 ヒトラーは1945年4月30日午後3時半ころ、ベルリンにある首相官邸地下壕でピストル自殺した。エヴァ・ブラウンはそばで青酸カリを飲んで自殺した。ヒトラーは赤軍の手に落ちたら、檻に入れられてモスクワの赤の広場に運ばれ、怒り狂った群衆の手にかかってリンチされる。このような恐ろしい強迫観念に囚われていた。
 スターリンは、ヒトラーが死んだことをなかなか信じられず、不安になっていった。そこで、スターリンは1945年末に、ソ連の内務人民委員部(NKVD)に首相官邸地下壕でのヒトラー最期の日々を再現し、ヒトラーの死を最終的に証明せよと命じた。この報告書「ヒトラーの書」は1949年12月29日にスターリンに渡された。この本は、それを翻訳したものです。
 ヒトラーには、愛人がいた。若い姪のニッキーだ。ところが、ニッキーは1932年に自殺した。ヒトラーには子どもがいなかったため、性的不能者ではないかという噂もありますが、そうではなかったようです。
 1937年9月、ヒトラー・ドイツ軍の演習場にヒトラー、ムッソリーニと一緒にイギリス軍参謀総長デヴェレル元帥が肩を並べて立った。イギリス参謀本部の代表者がヒトラーのゲストとして、この演習に参加したということは、イギリスがドイツ国防軍の再建と軍備増強を認めたのみならず、それを好意的にみていることの証明だった。イギリスは、このようにして世界に対する過ちを犯した。いやー、本当にひどい過ちですよね。チェンバレンのヒトラー宥和政策と同じ誤ちです。
 1941年12月。モスクワを目前に足踏みしていたドイツ軍の東部戦線の戦況に関するヒトラー御前の作戦会議は大いに荒れた。ヒトラーは叫び、拳でテーブルを叩いて、将軍たちを無能だと非難した。このようなシーンは映画に何度も出てきました。
 その結果、武装SSとドイツ国防軍の対立は激化した。SS兵は国防軍をこう言って非難した。あいつらには真に突撃精神が欠けている。机上の空論しか言わない。国防軍将校のほうからも不平の声があがった。自分たちよりSS部隊のほうが装備も兵器も優れている。おまけに、あいつらは軍部でも特別な地位にある。要するに、どちらの陣営も相手の方が優遇されていると非難しあっていたのです。
 ところが、1941年12月7日、日本が真珠湾でアメリカ艦隊を奇襲したので、ヒトラーの総統本部に活気がよみがえり、モスクワとレニングラードでの敗北は忘れ去られた。そうだったんですか。日本軍が無謀には真珠湾攻撃を始めたとき、ヒトラー・ドイツ軍は既に行きづまっていたのですね・・・。ヒトラーは、1941年12月11日にアメリカ合衆国へ宣戦布告した。このとき、アメリカ参戦のもたらす影響を事前に研究させることもなかった。
 1942年5月、ドイツの実業家たちが軍需産業での労働力不足の解消を求めると、ヒトラーは、ロシア兵捕虜とロシアから連行してきた一般住民を労働力として提供することを約束した。
 1942年秋、ヒトラーの総統本部の戦勝気分はすっかり消え失せていた。ヒトラーは将官たちとのつきあいを完全にやめ、昼食はひとり執務室でとった。夜は葬送音楽のレコードをかけさせた。極度に神経質になり、壁にハエが一匹とまっただけで激怒した。まるで重病人のように土気色の顔、げっそりした頬、目の下が腫れあがり、陰鬱な表情を浮かべた。
 1943年2月、スターリングラードでのドイツ軍壊滅はヒトラーに大打撃を与えた。主治医に興奮剤を注射してもらわないと、ヒトラーはもう耐えられなかった。主治医は1日おきに朝食後ヒトラーに注射をうった。神経性の腸痙攣も起きた。何日もベッドから起きあがれないことがあった。何にでも毒が入っているのではないかと疑い、調理に使う水の検査も命じた。爪をかみ、耳や首筋を血の出るほど、かきむしった。不眠症に悩み、ありとあらゆる睡眠薬を飲んだ。息苦しいので寝室に酸素ボンベをおき、一日に何度も酸素を吸入した。ベッドは電気毛布と電気クッションで暖めた。
 ヒトラーは、ガス室の動向に興味をもっていた。移動ガス室(トラック)をつかうよう直々に命令した。やっぱりユダヤ人殺害そしてソ連兵捕虜大虐殺の張本人だったのです。
 ヒトラーは高官夫人と女性秘書たちと昼食をとった。たわいのない話に花が咲いた。戦争とその恐怖のことは一言も出なかった。女性のファッションと、戦争が女性に強いる苦労が話題だった。そうやって精神のバランスをとろうとしたのでしょうね。
 ヒトラーは、自分が喫した敗北はすべて将軍たちのせいだと言い張った。しかし、将軍たちに責任をとらせることはなかった。ところが、将校たちに対しては敗北主義をとったとして、情け容赦もなく死刑判決が下され、ヒトラーはためらわずサインしていった。
 この本では、クルクス進攻作戦、アルデンヌの戦いについても詳しく紹介され、ヒトラーがいかに期待していたかが明らかにされています。
 ヒトラーの腸痙攣は、ヒトラーが菜食主義であり、運動不足であったこと、主治医が興奮剤を頻繁に処方したため、腸内菌群が死滅したことによるとコメントされています。
 1943年12月、ヒトラーの腰はいっそう曲がり、左手の震えが激しくなった。頭髪はじわじわと白くなった。食事のとき、グラスになみなみと注いだブランデーを一気に飲み干した。もともとヒトラーはアルコールの臭いが嫌いだった。ところが、今や、昼食そして夕食のたびに、かなりの量のブランデーやコニャックを飲んだ。ヒトラーは食事を楽しむということはまったくなかったようです。いかにも人間として狭量ですよね。
 1944年7月20日に起きたヒトラー暗殺未遂事件のとき、ヒトラーが助かったのは、爆発の瞬間、ヒトラーが上半身をテーブルの上に乗り出して、東部戦線の地図に見入っていたので、頑丈な木材でできたテーブル板が爆発の衝撃を受けとめてくれたから。
 このクーデター計画に関連して逮捕された人数は7000人をこえ、うち4980人が殺害された。参謀本部などの60人の将校が死刑判決を受けた。
 1945年2月末、ヒトラーは声帯の手術を受けた。しょっちゅう金切り声をあげたため、声帯に穴が開いてしまったから。
 このころから、ヒトラーは、エヴァ・ブラウンと女性秘書たちとだけ食事をともにした。映画にも、そのわびしい情景が描かれていました。ヒトラーは不眠症に悩んでいたので、女性たちは午前5時、6時ころまで付きあわなければいけなかった。老けこみ、くたびれた様子で、髪は白くなり、腰はひどく曲がり、足を引きずるようにして歩いた。
 異常に神経質で落ち着きがなく、ますます怒りっぽくなり、しばしば矛盾した決断を下した。右目も痛みはじめた。ヒトラーは覚せい剤ペルビチンの依存症だと思われています。
 ヒトラーがエヴァ・ブラウンと結婚したとき、歩くのもやっとだった。顔は血の気を失い、視線は落ち着きなく、さまよっていた。服もしわくちゃ。エヴァ・ブラウンも眠れぬ夜が続いたため、顔色が悪かった。濃紺のシルクのワンピースを着ていた。
 映画は、あまりにもヒトラーを美化していたような気がします。この本をじっくり読んで、その実像をとらえなおすことができたと思いました。ずっしりと迫る重たい本です。読みごたえがありました。

あなたのなかのサル

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著者:フランス・ドゥ・ヴァール、出版社:早川書房
 イギリスの動物園で、ボノボの飼育場のガラスにムクドリが激突して落下した。ボノボのクニは高い木のてっぺんにのぼり、両脚で幹にしがみつき、両手でムクドリの翼をそっと広げ、オモチャの飛行機を飛ばすように飛ばした。ムクドリはまだ目がさめず、飛べないまま地面に着地した。そこで、クニは木からおりて、ほかのボノボが近づかないよう、長いあいだムクドリを見守った。やがてムクドリは元気を取り戻して飛び立っていった。このボノボの行動は、他者を思いやる共感行動ができることを証明している。
 別の動物園で、ボノボのリンダが産んだメスの赤ん坊(2歳)が、おっぱいをほしがった。赤ん坊が人工保育で育ったため、リンダのおっぱいは出なくなっていた。それでもリンダは赤ん坊の要望を理解し、水飲み場に行って口いっぱいに水を含んだ。そして、赤ん坊の正面にすわって唇をすぼめ、水を口うつしで飲ませてやった。赤ん坊が満足するまで、リンダは水飲み場とのあいだを三度往復した。
 ボノボのメスには乳房がはっきり認められる。Aカップぐらいはある。ボノボのトレードマークは、まん中分けになっている頭の毛。
 ボノボとチンパンジーは身体つきが相当ちがう。チンパンジーは頭が大きく、首が太く、肩幅も広くて、毎日ジムで鍛えているみたい。それに対して、ボノボは首が細く、肩幅も小さくて、上半身がほっそりして知的な外見をしている。二足歩行すると、ボノボは背中がまっすぐで妙に人間っぽい。ボノボは大型類人猿のなかでいちばん最後に1929年に発見された。ボノボは日本にいないそうです。残念です。
 チンパンジーとボノボは鳴き声で区別するのが一番簡単。チンバンジーはフーフーという低い声を出す。ボノボは、むしろヒーヒーといった高い声。
 野生状態のボノボは、思春期になってもとの群れを離れるのはメスのほう。オスはそのまま残り、母親の庇護を受ける。影響力の強いメスの息子は自然と地位も高くなり、食べ物をとっても大目にみてもらえる。動物園では、メスによるオスのイジメが問題になる。くんずほずれつの乱闘となって、負傷するのは必ずオスのほう。
 チンパンジーの世界は、潜在的な暴力という雲におおわれている。動物園でも野生でも、子殺しは死亡原因のかなりの部分を占める。
 第二次大戦中、動物園の近くが空襲を受けたとき、3頭のボノボは心臓発作をおこして全員死んだ。チンパンジーは無事だった。それほど、ボノボは繊細だ。
 チンパンジー社会は、1頭のオスが単独支配することはまずない。あったとしても、すぐに集団ぐるみで引きずりおろされるから、長続きはしない。チンパンジーは同盟関係をつくるのがとても巧みなので、自分の地位を強化するだけでなく、リーダーは同盟者を必要とする。トップに立つ者は、支配者としての力を誇示しつつも、支援者を満足させ、大がかりな反抗を未然に防がなくてはならない。人間の政治とまったく同じ。
 チンパンジー社会では、上下関係があらゆる面に入りこんでいる。メスがトップの座につくのは、誰もがリーダーと認めるからであり、そのため地位をめぐる争いはほとんど起こらない。オスのあいだでは、権力は早い者勝ち。年齢その他の基準で授与されることはない。あくまで競争の末に勝ちとるもの。ライバルたちに用心しながら必死で守るもの。オス同士が同盟関係を結ぶのは、あくまでお互いが必要だから。
 サルには厳格かつ安定した序列関係ができている。チンパンジーは、ケンカに介入するとき、勝者も敗者も、ほぼ同じくらい支援する。いくら形勢が有利でも、増えるのは敵か味方か予想がつかない。サルは勝者を応援する。これはサルとチンパンジーの社会が決定的に異なる点だ。負け側に力を貸したりすると、上下関係に動きが出てくる。チンパンジーのトップの座はサルの社会に比べると不安定なのだ。
 人間の笑顔は、もとをたどれば懐柔の合図。だから男性より女性のほうがいつも笑顔でいることが多い。うーん、そうなんですね・・・。だから、私は、いつもニコニコしているんですね。
 ボノボのセックス好きは有名です。だから、子どもが見物にいく日本の動物園にはボノボがいないのでしょうね。あれ、何してるの?と子どもたちに訊かれたら赤面して、引率の先生はシドロモドロになってしまうことでしょう。ボノボが交尾に要する時間はおどろくほど短く、平均14秒。だから、ボノボの日常は、いつ果てるともしれぬ乱交パーティーというのではなく、親密な性的接触をスパイスのようにまぶした社会生活である。
 セックスといえば、子づくりと性欲のためと人間は考えがちだが、ボノボにとっては、セックスのためのセックス、宥和のためのセックス、愛情表現の性行動など、あらゆるニーズをセックスで満たしている。めざすところは満足感であり、生殖はセックスの一機能にすぎない。ボノボやチンパンジーのオスは、成熟しきったメスを交尾相手に選びたがる。若いメスには目もくれない。すでに健康な子どもを産んだ実績を重視しているからだろう。
 ゴリラは、家族を守るためなら、死もいとわず敵に向かう。ボノボの生息域にはゴリラはいない。チンパンジーの活動範囲はゴリラとぴったり重なりあい競合している。
 ボノボは、永遠の若さをもつ霊長類だ。頭は小さくて丸みを帯びており、白いふさのような尾がはえたまま。声は甲高いし、メスの性器が全面にあるのも、幼形成成熟のひとつ。おとなになっても茶目っ気が抜けない。
 世界に残された類人猿は、チンパンジーが20万頭、ゴリラが1万頭、ボノボとオランウータンが2万頭だけ。2040年には類人猿に適した生息環境が完全に消えるという予測がある。
 著者の「政治をするサル」(平凡社)を読んだとき、私は本当にびっくり仰天してしまいました。まさしく人間と同じで、いかにも高度の政治をするサルの世界が紹介されていたからです。離合集散みごとな高等芸術でした。自民党の派閥抗争なんか顔負けです。果たして、人間はチンパンジーに似てるのか、それともボノボに似てるのか。また、どちらに似たほうが人間にとって幸福なのか。いろいろ考えさせられる本です。

泣いて笑ってスリランカ

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著者:末広美津代、出版社:ダイヤモンド社
 私は紅茶が大好きです。ミルクティーをゆっくり味わいながら本を読んでいると、幸せ感に全身が包まれてしまいます。
 紅茶の名産地、スリランカに日本人女性が1年間滞在して、体当たり紅茶修業をしたのです。すごいですね、日本の女性は。タフでなければやっていけません。精神的にも、そして胃腸の方も・・・。
 紅茶にもいろんな種類があることを、今さらながら思い知らされます。といっても、私の毎朝のしょうがとハチミツ入り紅茶は、悲しいことに生協のティーバッグなのです。
 紅茶のテイスティングは、口にふくむことから始まる。このとき、できるだけ空気と触れさせるために、ズズズと音を立てながら吸う。行儀はよくないが、これがテイスティング。そして、鼻から空気を出す。そのときに、鼻をすっと抜けていく香りをチェックするのだ。そのあと、ぺっと吐き出す。決して飲みこんではいけない。
 ミルクティーには、砂糖山盛り1杯とコンデンスミルク普通盛り1杯を入れる。スリランカでつかう砂糖は日本のものより甘みが少ない。だから、想像するほど甘くはない。
 スリランカでは、ミルクティをつくるとき生乳はつかわない。粉ミルクをつかう。冷蔵輸送のインフラがととのっていないから。家庭の冷蔵庫に入っているのはココナッツミルク。
 スリランカの食事はカレー。左手は不浄の手なので、右手だけで食べる。食べる分だけを混ぜる。人差し指から薬指をつかい、小指は軽くそえる。指をスコップのようにして混ざったカレーをすくう。そして口のところまでもっていき、親指でカレーを押し出すようにして口に入れる。食卓に肘をついて食べる。熱いものでも、少し冷めてから食べる。
 晩ご飯は夜の9時。夕方5時にティータイムがある。食後に紅茶を飲む習慣はない。食後は決まって水。一度沸かして冷ました常温の水をがぶ飲みする。
 紅茶の葉っぱは一芯二葉で摘む。芯芽とその下についている葉っぱ2枚を摘む。でも、三枚目の葉っぱがもしソフトなら一緒に摘んでもいい。
 雨が降っても紅茶は摘む。ビニールシートを頭からすっぽりかぶって・・・。
 軟らかい葉っぱには、紅茶のおいしさの元となる化学物質がたくさん残っている。
 乾期になると、紅茶の生産量は格段に落ちてしまう。しかし、その分だけ紅茶のうま味がぐっと出てくる。劇的に味が良くなる。
 インドのダージリン、中国のキーマンと並ぶのが、スリランカのウバ。メントールの味と香りが強烈だ。
 スリランカでは、ミルクティをつくるとき生乳はつかわない。粉ミルクをつかう。冷蔵輸送のインフラがととのっていないから。家庭の冷蔵庫に入っているのはココナッツミルク。
 スリランカで結婚するときには、やはりカーストが問題となる。自分の身分に見合う人を親が探し出し、親が決めた人と結婚する人が多い。
 日本女性の健康はつらつとした行動力に、男も負けてなんかいられないと、つい思ってしまいました。それにしても、おいしいミルクティーを味わいたいものですよね。ご一緒に、いかがですか。

またまた、へんないきもの

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著者:早川いくを、出版社:バジリコ
 私は、いつも奇人・変人と言われています。もっとも、本人はいたって平凡な常識人だと自負しているのですが・・・。テレビを見ない。プロ野球にもゴルフにも興味がない。カラオケも歌謡曲も大嫌いだ、なんていうと、やっぱり、この世の中では変人の類なのかもしれません。でも、でもでも、この本を眺めると、私のようなものはまだまだ変人なんて域には達していない、単なる凡人でしかないことを確信します。
 そう、そうなんです。自称・他称の奇人・変人に生きる勇気を与えてくれるのが、この本なんでーす。いかにも奇妙奇天烈な変てこりんの生き物たちの堂々たるオンパレードです。本当は絵を見てもらえば、その妙ちくりんの姿につい笑いたくなるほどなのですが、ここでは示すことができませんので、機能の方で、その変てこりんぶりを紹介します。
 ツノトカゲは追いつめられると、なんと目から血を発射して敵を威嚇する。射程距離は1メートル。発射後は角膜がきれいになるのをぐっと待つ。ビーム砲のように血液を噴射するなんて、まさに怪獣ですよね。
 セアカサラマンダーは、一夫一婦制の両生類。メスはよそのメスとつがった浮気なオスに対し、殴る、かむなどの激しい攻撃を加える。おー、こわ、こわ・・・。
 地球で一番長大な生物はクジラでもヘビでもない。なんと、クラゲ。体長40メートルのクラゲ。しかし、このクラゲは、遊泳、消化、浮力調整、生殖など、それぞれが機能別に変身している。つまり集団でありながら一匹の生物としてふるまう群体生物なのだ。
 シュモクバエでは、オス同士は顔つきあわせてお互いに目玉の離れ具合を入念に計測する。目と目の距離はオスの遺伝子の優秀さを表示している。この計測で勝負が決まると、敗者は黙って引き下がる。うーん、潔ぎよい・・・。
 ホシバナモグラは、鼻が星のようにヒラヒラしています。まるで変です。でも、鼻先にある22本のセンサーは常にピクピクと動いて、世界を触覚で認識しているのです。世界でもっとも精密なセンサーと言えます。接触した物体が獲物かどうか、0.025秒で判断し、0.205秒で捕獲。合計0.23秒でたいらげるのです。触覚のみで、この速さなのですから、たいしたものです。わが家の庭にもモグラがいることはまちがいありません。しかし、残念なことにヘビと違って、一度もお目にかかったことがありません。一度ぜひ、そのご尊顔を拝閲させてください。
 マダラコウラナメクジは長さが20センチにもなる。連れ添う2匹が50センチに及ぶ粘液の糸をくりだして逆さ吊りになる。そして吊られたまま、銀の粘液に光る肌を寄せあい、絡ませ、よじらせ、身悶えしつつ互いにその身を溶けあわせる。雌雄同体生物であり、両性具有者である。ペニスの長さは85センチにも達し、うっかりするとこんがらがってしまう。ペニスは、プロペラのように、渦巻きのように、そして相手をまさぐる恋人たちの手のように変幻自在に形を変え、ねっとりと舐めあい、溶けあい、互いに精子を交換する。
 フランスの自然を観察した映画(「ミクロコスモス」だったと思うのですが・・・)に、カタツムリの愛の交歓をうつしたものがありました。いかにもなまめかしい愛撫がえんえんと続き、ポルノ映画でも見ているようにゴクリとツバを飲みこみ、圧倒されながら見入ってしまったことを思い出します。
 サナダムシの長さは長くて12メートル。人間の腸は9メートル。今までで一番長いサナダムシは25メートルあった。サナダムシは全身が生殖器といってもいいくらいで、1日に200万個の卵をうむ。そして、最盛期には1日に20センチは伸びる。
 いやはや、いろんな生き物がこの世にはいるもんですね・・・。

見えない恐怖におびえるアメリカ人

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著者:矢部 武、出版社:PHP研究所
 アメリカこそ全世界にテロの恐怖を輸出しているならず者国家の典型だ。私は、そう考えています。そのアメリカ国内で何が進行しているのかを暴いた本です。
 全米で離婚に率の高い州はブッシュ大統領が勝利した州が占める。アーカンソー、ミシシッピー、ケンタッキーなど。もっとも離婚率の低いのはケリー候補の地元のマサチューセッツ州。
 ブッシュ大統領は福音主義者であるが、福音主義者が多い州では、プロテスタントの個人主義的な信仰が人々に、“我が道を行く”的な生き方を奨励し、また、結婚前の性的関係を禁止する禁欲主義の風潮が強い。もし家族などに結婚前の性的関係を慎むように強く言われ、それに従って結婚したカップルは離婚する可能性が高い。福音主義者の方が、それ以外のキリスト教徒よりも離婚しやすい。うーん、なんだか常識に反する気もしますが、抑えつけすぎると必ず反動があるということなんでしょうね。
 アメリカでは成人の64%が太り過ぎ、31%が肥満だ。そこで、最後の手段として、胃を小さくするバイパス手術を受ける人が増えている。これは、患者の胃の最上部5センチぐらいのたるみ部分(小袋のような)と小腸をつなぐ手術だ。こうすると、食べたものは胃の大きな部分ではなく、小さなたるみ部分を通って小腸へ送られる。ここで持ちこたえられるのは、わずか60グラムぐらいなので、少量しか食べられず、だんだんやせていく。問題なのは、この手術には大きなリスクが伴うということです。もっとも深刻なのは、胃と小腸をつないだ部分が破れて、食べたものが体内に漏れ、感染症など、合併症をおこすこと。手術後、2ヶ月以内に20人に1人の割合で深刻な合併症をおこし、患者の50人に1人から200人に1人の割合で死亡している。ところが、胃バイパス手術を受けた人は2005年には17万人に達する見こみだ。
 実は、私も中年太りに悩んでいます。鏡に自分の裸身をうつすたびに、小腹の出ているのが、わが身体ながら嫌になってしまいます。若いころはスリムなボデーを誇っていたのですが・・・。それでも、ダイエットは今でも続けているのですよ。朝はニンジン・リンゴのジュースと青汁としょうが紅茶のみです。そのあと昼12時までは一切何も口にしません。胃腸を休めるのです。
 驚いたことに、アメリカではペニス拡大手術が流行しています。信じられません。
 アメリカでは、女らしさの象徴は性器のほかに胸、かわいい顔があるが、男性はペニスだけという考え方が強い。男のパワーの象徴としてのペニスへの異常なほどのこだわりがある。問題は実物のサイズではなく、精神的な不安、恐れなのである。死人の皮膚をつかって、ペニスを拡大させる。料金は6000〜7000ドル。高度なものだと1万4000ドルもする。これには驚きました。なんとも言いようがありません。
 さらに、男性がシリコン筋内豊胸手術を受けているというのです。なんということでしょうか・・・。
 アメリカには2億数千万丁の銃が氾濫しているため、その銃によって年間3万人の生命が奪われているのです。
 この本の最終章のタイトルは、日本はいつまでアメリカに盲従するのか、というものです。ホントにそうですよね。日本の景気がちっとも良くならないというのに、グアムにアメリカ軍が移転する費用の大半(なんと9,000億円にものぼるのですよ)は日本が負担してあげるというんですから、そのバカバカしさには、開いた口がふさがりません。
 私は昔からヤンキーゴーホームでしたが、いま一度ここで叫びたい気がします。といっても、ここでいうヤンキーとはアメリカ軍人のことです。念のため・・・。

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