出版社:中経出版
宇都宮健児、梓澤和幸、山口広、松島英機、兼川真紀あと5人、合計10人の弁護士がインタビューに応じて、弁護士としての生き甲斐を語っています。
消費者トラブル、医療過誤、企業法務、倒産事件など、さまざまな分野で弁護士がどう取り組んでいるのか、入門的な解説書となっています。
2003年8月1日
2003年8月1日
出版社:中経出版
宇都宮健児、梓澤和幸、山口広、松島英機、兼川真紀あと5人、合計10人の弁護士がインタビューに応じて、弁護士としての生き甲斐を語っています。
消費者トラブル、医療過誤、企業法務、倒産事件など、さまざまな分野で弁護士がどう取り組んでいるのか、入門的な解説書となっています。
2003年8月1日
著者:石子順、出版社:平凡社
姜文(チアン・ウェン)、張國栄(レスリー・チャン)、朱旭(チュー・シュイ)、張芸謀(チャン・イーモウ)の4人が紹介されている。残念なことに、レスリー・チャンは本年4月1日、自死した。中国映画を日本でも見る人が増えたきっかけは2001年に「山の郵便配達」だろうと「まえがき」に書かれている。そうなのかなー、もっと前から中国映画を見る人は増えていたんじゃないかなー・・・。
私もそれなりに忙しいので、同じ映画はなるべく2回は見ないようにしている。しかし、『芙蓉鎮』は2回見てしまった。中国の文化革命のもとで迫害を受ける男女の切ない恋愛物語。雪の降りしきるシーンなど、すばらしい映像だった。『初恋のきた道』が映画館にかかるなら、もう1回ぜひ見てみたい。本当に初々しい初恋物語だ。
忘れかけていた20代の心のときめきを呼びさましてくれる。
この本に紹介されている映画を全部見たというわけではないが、中国映画は、かなり見た。『へんめん』『鬼が来た』『古井戸』『菊豆』『活きる』『あの子を探して』『至福のとき』『覇王別姫』・・・。中国映画には世界中の人々を感動させる力がある。それは、人が生きるとはどういうことかを、改めて深く考えさせれくれるものがあるからだろう。
2003年8月1日
著者:野嶋剛、出版社:朝日新聞社
イラク戦争とは一体何だったのか。イラクを占領しているアメリカ軍は毎日のようにおそわれて死者を出している。どんなにフセイン政権がひどい独裁政権であったとしても(そんな独裁政権は、残念なことに世界のあちこちに実在する)、アメリカ軍が勝手に侵攻していいはずはない。今度、日本の自衛隊がアメリカ軍を援助しに出かけることになった。恐らく11月の総選挙が終わったあとになるだろうが、行けば必ず日本「軍」はイラク人を殺すだろうし、また日本「軍」の兵隊が殺されるだろう。
この本は、イラクに侵攻したアメリカ軍に従軍した朝日新聞の記者によるレポートだ。ベトナム戦争のときにもアメリカ軍に従軍した日本の記者は大勢いたから、別に目新しいことではない。しかし、イラク国民サイドからの報道を日本のマスコミがほとんどしなかった点は、ベトナム戦争のときと異なることは忘れてはいけない。
一般紙を読んでも、イラク国民の目線での記事があまりに少ない。これでは日本のマスコミは取材不足、怠慢だとしか言いようがない。
2003年7月1日
著者:安本末子、出版社:西日本新聞社
7月20日(日)、記録的豪雨のあとの福岡市内はよく晴れていました。昨年に引き続いてフランス語検定試験(準1級)の口頭試験を受け、冷や汗をたっぷりかかされました。頭を冷やすために本屋に寄って手にしたのが、この本です。帰りの電車のなかで読みはじめたのですが、涙が出て止まりませんでした。両親を亡くした4人兄妹。お金がないから学校に弁当をもっていけない。1つのお弁当を兄妹がゆずりあう。お金がないから教科書が買えないので、学校を休まざるをえない。成績優秀のため校長先生に表彰されるのにツギハギだらけの服しかない。働き手の長兄が炭鉱をクビになって下の弟妹は他人の家にお世話になるが、そこでいびられる。
そんな貧乏な生活なのに、著者は明るさを失いません。10歳の少女の日記とは思えない鋭い文章がいくつも登場して、モノカキを自称する私の心を強くゆさぶります。
学校さえ行ければ、それでいいのです。楽しみは、学校なのです。私の夢は学校なのです。小学校4年生の女の子が、こんなに学校に行きたかったのです。それなのに、お金がないから、3分の1は休まなくてはいけませんでした。栄養失調のため病気にかかり、それもあって学校を休みます。本当に悲しい現実が目の前に次々と起きてきます。それをじっと兄妹で支えあいながら耐えていく心のあたたかさを感じます。
電車の外は大雨でした。私の頭の中にも、あたたかい雨が降って、汚れた心をきれいさっぱり洗い流してくれました。すばらしい本に再会して、一日トクした気分でした。
2003年7月1日
著者:門田隆将、出版社:新潮社
裁判官が間違いだらけ?そんなバカな!
相場主義、良心の欠落、無罪病、傲岸不遜、常識の欠如。これはオビにあるフレーズです。日本の法廷には、欺瞞と策謀が渦巻き、虚偽が罷り通り、正義さえかえりみられない。
えっ、ここまでいうの?そんな驚きもあります。本文で紹介されているいくつかの事件については反論の余地も大いにありますが、このような内容の本が新潮社から刊行されて本屋の店頭に並んでいることは、国民の裁判所に対する不満のあらわれとみるべきでしょう。この本が問題にしていることの一つである最高裁事務総局の裁判官が自民党議員にロビー活動していることは厳然たる事実です。卑屈なまでに自民党にすり寄っている実情があります。そこでは司法権の独立を守るというより、自らの狭い権益(既得権ないし特権)を守りたいというものでしかありません。