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荊の城

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著者:サラ・ウォーターズ、出版社:創元推理文庫
 19世紀、ヴィクトリア朝時代のロンドン。公開絞首刑に見物人が3万人も集まっていた。借金を返せないときには債務者監獄に入れられた。ただ、犯罪者のはいる監獄とは異なり、家族ぐるみで住める規則の厳しい公営住宅のような施設ではある。
 ロンドンの下町、そして郊外の城館が舞台だ。下町風俗そして城館のなかの情景がよく描かれている。
 ミステリー小説なので、ストーリーの紹介は控える。あっというようなドンデン返しが何度もあり、次の展開を知りたくて、次々に頁をめくり、時のたつのを忘れた。

ポルポト革命史

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著者:山田寛、出版社:講談社選書メチエ
 人口800万人の小国において、数年間のうちに150万人もの国民を死なせたカンボジア。その支配者(ナンバーワン)であったポルポトは病死(実は、暗殺された?)したが、ナンバーツーのヌオン・チェアは今も生存し、自由の身である。ヌオン・チェアは投降したあと、家族に面会したとき土下座して謝罪した。しかし、同時に自分たち最高指導者は虐殺を知らなかったなどとヌケヌケと嘘をついた。
 悪名高いツールスレン監獄の所長ドッチは20年間行方不明だったが、実は洗礼を受けてクリスチャンになっていて、国連の難民救援活動に従事していたという。
 ポルポトは裕福な農家に生まれ、フランスに留学し、カンボジアで教員をしていた。しかし、ポルポト派はその出自でもある知識人を根こそぎ虐殺してしまった。そして、そのポルポト派をタイと中国が武器を送るなどして直接支援し、アメリカも間接的に支援していた。アメリカの「人道支援」は、いつも自国に都合よく解釈される。

作家養成塾

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著者:若桜木虔、出版社:ベストセラーズ
 プロの小説家になりたい。私の20年来の願望です。この本を読んで勇気が湧いてきました。
 小説家になるのに、才能は必要ではない。必要なのは、自分は必ず小説家になれると堅く信じて疑わず、いかなる困難・障害・挫折が前途に立ち塞がろうとも、生涯を賭けて、ひたすら書いて書いて書き続ける精神力である。うん、それなら私も持っています。
 強靱な精神力を得るには、読者を楽しませたいという書き手の熱い思いと、たゆまぬ努力があれば、いつかは陽の目を見る作品を書きあげることができるはずだ。そうかー・・・、うん、やってみます。
 この本は、うーん、そうなのかと、うなるような、プロの作家をめざしている人に役立つ具体的なノーハウが盛りこまれています。
 描写しようとする対象の特徴を直截に述べる単語はなるべくつかわず、一見すると関係ないような言葉をつかって、できるだけ遠まわしに読者に伝えるよう心がけなければいけない。ストレートな形容詞のオンパレードはまずい。
 一文中につかう動詞は4つまで。一文中の動詞の数に比例して、かえって動きが鈍くなる。読者が文章内容を把握するのに要する時間が長くなるからだ。一度で読んで、スーッと頭に入るようでなければいけない。伏線の張り逃げは許されない。かかったら必ず対応する結びをもってこないといけない。
 作家への道は遠く険しいものなんですよね・・・。

恋愛結婚は何をもたらしたか

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著者:加藤秀一、出版社:ちくま新書
 日本の離婚率は現在が最高だと誤解している人は多い。しかし、江戸時代に離婚は現代日本と比べものにならないほどあたりまえのことで、それを受けついだ明治時代前期が統計的にみて史上最高だった。今、ようやく、それに近づきつつあるというだけのことだ。明治前期の日本は離婚が容易で、数もとび抜けて多い国として海外にも知られていた。
 恋愛という言葉は明治20年代になって生まれ、一般化したもので、それ以前はなかった。明治の作家である泉鏡花は、結婚とは個人が社会的な圧力に負けてするものであり、無我としての完全なる愛は結婚していない場合にのみ成立するから、結婚とはみなが言うほどめでたいものではないとしている。うーん、そうも言えるかなー・・・。
 明治維新後に、むしろ妾の地位は飛躍的に高められた。それは、「家」の継続を保障し、国家の基盤を強化することが狙いだった。一夫一婦制は望ましいことだが、妾を廃してしまったら、皇族の血統が絶えてしまう恐れがある。だから、妾をもつのは認めるべきだという声が政府内には強かった。ことは皇室の存続に関わっていた。
 現に、いま天皇の後継者(男性)が確保できるのか真剣に議論されている。

高崎山のオスザルたち

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著者:松井猛、出版社:西日本新聞社
 中学生のとき、修学旅行で高崎山に行ったときのことです。エサをやりました。まず近くの猿にやったので、次ぎに遠くにいる猿にエサをやろうとしたら、目の前の猿が怒り、私の手をとって手首にガブリと噛みつきました。猿の心理が全然分かっていないことを身をもって体験させられたわけです。
 最近の研究では、ボスザルはいないことが判明しています。この本でも、そのことをふまえています。ただし、日本人に長くボスザルがいると思わせてきたことから、言葉としては使っています。
 争いや体格の大小は関係なく、群れの中で一番長く暮らすオスが一位である。ボスザル(アルファオス)は、仲間を支配したり、命令したり、統率することはなく、お互いが頼る、頼られる関係である。ニホンザルの群れにリーダー的な役割をするオスはいない。
 ニホンザルの寿命はおよそ25年。メスの最高齢は37歳。これは人間の115歳に相当する。やはり、サルの世界もメスがオスより長生きするみたいですね。
 オスは生殖可能となる4歳ころに出生した群れを離れる。近親交配を避けるため別の群れのメスを求めて、新参者としてスタートする。ところが、群れが大きくなると、近親交配の危険性が薄れてきたのか、群れを出ていかない若オスが出てきた。
 アルファオスになるのは最年少で9歳。20歳すぎた老年のサルがなることも珍しくはない。のんびり過ごしているように見えるサル社会にも人間のようなストレスはある。とくに群れの周辺部にいた若オスが順位を上げて群れの中心部に移った時期は、口うるさいメスや威張りちらす上位オスへの気苦労で、結構、大変のようだ。
 アルファオスが、ある日突然に群れを抜け出し、別の敵対していた群れに入りこむことがあるそうです。まったく新参者として下位からスタートすることになります。どうして、そんなことをするのか不思議でなりません。

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