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性のお話をしましょう

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著者:団まりな、出版社:哲学書房
 題名と表紙の絵からキワモノ的な話に出会えるかと期待したら、見事にはずれました。いたって真面目な話なのです。
 著者は三池炭鉱の中興の祖である団琢磨の孫にあたります。父親は実業界に入らず、東大に入って動物学を志し、ザリガニの解剖ばかりしていた変人だったようです。アメリカで研究していました。
 男力の低下は女力の低下に比べて、はるかに多面的かつ重度である。女がどっしり足を地につけて生きているのに対し、男にはどこかふわふわとした不安定感があり、社会的な影響を受けやすい。これは、男の身体が女の身体に上乗せしたものであり、足が地面に着きにくいからだ。
 男は自分の弱さを認識しなければならない。男は強くて有能であり、女は社会的能力が低く、けがらわしく、自分たちが支配してやらなければロクな知性も持てないものだ、などと虚勢をはらず、自己欺瞞をやめるべきだ。自分の脆弱さを率直に受けいれ、女の力を計算にいれ、両者で協力しあっていくことだ。
 うーん、そうなんです。女性の力が強いことは、私も弁護士になって、つくづく日々実感していることです。
 タンパク質は細胞をつくりあげている巨大分子のなかで、もっとも重要なもの。そのタンパク質をつくり出すためには、必要なアミノ酸だけのチッソ原子が必要だ。だから、細胞は外部から常にさまざまな形でチッソ原子を取りこみ続けている。
 人間のDNAは、つなぎあわせると2メートルの長さになる。人間の身体はおよそ60兆もの細胞からできているが、そのすべての細胞の核のなかに2メートルの長さのDNAが入っている。DNAの太さは2ナノメートル。DNAの太さを縄跳びのビニールのヒモの太さ(0.5センチ)にまで拡大したとすると、DNAの長さは5000キロの長さになってしまう。
 DNAは自分で自分を複製することはできない。DNAは、自分のもつ遺伝子情報からつくられるいくつものタンパク質やRNAの働きによって、自分のそっくり同じ分子を複製してもらって、はじめて次世代に情報を伝達することができる。
 人間の身体そして生物の仕組みは本当に不思議そのものです。

長恨歌、不夜城・完結編

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著者:馳 星周、出版社:角川書店
 新宿歌舞伎町には私も何回か行ったことがあります。日本人のヤクザだけでなく、中国人暴力団が徘徊しているということです。この本では中国残留孤児が日本に帰ってきて、きちんとした職にありつけないうちに中国人暴力団と結びついていく状況も描かれています。私は知りませんでしたが、恐らく、そのような事実があるのでしょう。残念なことです。
 新宿の裏世界の支配者が台湾出身から中国出身の暴力団へ変わっていくことを背景としたすさまじいバイオレンス小説です。次々に男たちが、そして女性までも殺されていきます。読み手の心を寒からしめる内容でした。

学校に戦争がやってきた

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著者:佐藤光康、出版社:無明舎出版
 第二次世界大戦で日本が敗戦する直前の1年間の山形の学校の様子を浮かびあがらせた本です。学校誌や作文など貴重な資料を渉猟し、体験者の証言で裏付けをとっていますので、貴重なドキュメントになっています。
 山形中学の生徒たちは学徒の勤労動員でゼロ戦をつくっていた群馬県大田市の隣りの大泉町にあった中島飛行機小泉製作所に行かされ、そこで働きました。ここは、4年間でセロ戦を8900機もつくったところです。ちなみにゼロ戦はデビュー当初こそ最新鋭機として恐れられましたが、やがてグラマン機などから容易に撃墜されるようになってしまいました。技術革新が弱かったのです。被弾防禦が弱く、機銃掃射を浴びると、すぐに火を噴くことからペーパープレーンとまで言われていました。
 勤労動員された生徒たちは、食べるものに事欠いて、フラフラしながら働かされていました。育ちざかりなのにいつも腹ペコだったというのですから、耐えられなかったことと思います。
 それにしても特攻隊は志願ではなく、命令だったとか、予科連の募集が不振で押しつけていたという実情を知らされ、ひどいものだと思いました。青少年の純真な心を大人がもてあそんではいけないのは古今東西変わらない真理です。

凍れる河

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著者:オリヴィェ・フェルミ、出版社:新潮社
 インド最北部。ヒマラヤ山脈の谷間、標高3500メートルのザンスカールに住む兄妹とフランス人との心あたたまる交流が紹介されている。なにしろ1年のうち8ヶ月は雪のため下界と途絶する地方である。冬の気温はマイナス30度。村人は村を出ることもない。町まで出るには危ない山道を2週間以上も歩かなければならない。途中で遭難してしまう危険も大きい。
 登山家をめざしていたフェルミは写真家でもある。夫婦で滞在型の冒険旅行を始め、ロブサン一家と知りあい、その子どもであるモトゥプとディスキット兄妹と知りあった。この兄弟は学校で勉強をはじめると成績優秀で、兄は外交官に、妹は医師になるのを目ざしている。とても故郷の村には帰りそうもない。
 命がけの綱渡りのような壮絶な旅をそのまま実況中継した。そんな写真が素晴らしい。さすがはプロのカメラマンだ。

弁護士活動を問い直す

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著者:和田仁孝、出版社:商事法務
 若手の学者による弁護士への批判(注文)がもりこまれた本です。
 たとえば、弁護士の多くは司法試験の合格者を1500人に増やしたことで「質」が低下したとよく言います。しかし、弁護士の「質」とは一体何でしょうか?
 弁護士業務の「質」とは、法廷で的確かつ効果的に代理人として活動し、依頼者の権利を守るとともに、公共的正義を推進できるような能力にかかわるもの。高度の法的知識を知悉し、かつ、その推論構成能力に長けていることは弁護士としての必須の前提。これを参入制限によって、「縮小均衡」で保護してきた。
 私たち弁護士は「在野」という言葉をよく使います。しかし、本当に弁護士は「野」にあったと言えるのか、厳しい問いかけがなされています。
 利用者である国民の目からみて、弁護士は国民一般にはアクセス不能で不透明な「専門領域」で活躍する縁遠い専門家に過ぎなかったのではないか。弁護士は「野」にあったというより、人々から見れば信頼はできるが遠いエリート専門家であり、アクセス不能な「専門権力」のひとつだったのではないだろうか。
 うーん、そうかもしれません。私にも胸に手をあてて思いあたるフシがあります。
 さっと読める本ですが、反省させられるところも多い内容です。

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