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川の光

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著者:松浦寿輝、出版社:中央公論新社
 この本を読んでいるうちに、昔、子どもたちが小さかったころに読んだ覚えのある『冒険者たち。ガンバと十五ひきの仲間』(斎藤惇夫、岩波書店)を思い出しました。その本にはドブネズミのガンバを主人公とした勇気あふれる物語が描かれています。奥付を見ると、1982年11月の発刊ですから、今から25年も前の本でした。子どもたちと一緒になって夢中で読んだように記憶しているのですが、実は、読んだらサインをしたはずのサインがありませんでした。もう一度(?)、読んでみることにします。
 この本も、幼い子どものころにかえったような気分でワクワクドキドキしながら読みすすめました。たまに児童文学を読むのも気分がリフレッシュし、気分が若返って、いいものですよ。昔々、司法試験の受験生だったころ、『天使で大地はいっぱいだ』という児童文学の本を読んで頭をスッキリさせたことを再び思い出しました。
 この本は、なんと、読売新聞の夕刊に1年近く連載されたものを本として刊行したことを知って驚きました。私も高校生のころに、新聞の連載小説をよく読んでいました。源氏鶏太や獅子文六のサラリーマン向け小説を読んだ記憶があります。ちょっぴり大人向けの内容でしたので、少し背伸びした気分で読んでいました。
 この本の主人公は、ドブネズミではなく、川辺の土手に穴を掘って生活するクマネズミです。ひとまわり体の大きいドブネズミも登場しますが、ドブネズミのほうは帝国をつくっていてクマネズミの侵入を決して許しません。町のなかを貫いて流れる川が暗渠化される工事が始まって、主人公のクマネズミ一家は出ていかなければなりません。ところが、クマネズミの敵は至るところにたくさんいます。地上にはイタチやネコ、そしてドブネズミがいます。空からはカラスやノスリなどにも狙われます。
 窮地に立ったクマネズミ一家ですが、ゴールデンリトリバーの心優しい飼犬や古い洋館に老婆と住む猫に助けられます。そこらあたりが小説です。ほかにも、スズメの子どもを助けてやったため、それに恩義を感じた親スズメに何回も助けられたり、まさにクマネズミ一家の脱出行は波乱万丈です。
 いやあ、いいですね。こんな話をたまに読むのもいいですよ。
 本のオビに「空前の反響を呼んだ新聞連載」とあります。かなり誇張されているとは思いますが、なるほど読み手の心をうつ連載だったろうと思います。
 日経新聞で連載していた渡辺淳一のセックス満載の小説(『愛の流刑地』。私は読んでいません)よりは、よほど健全だし、明日に生きる元気を与えてくれる本であることは間違いありません。
(2007年7月刊。1700円+税)

たたかう!ジャーナリスト宣言

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著者:志葉 玲、出版社:社会批評社
 著者はイラクでアメリカ軍に拘束されました。そのときのタグには、戦時敵性捕虜と書かれていました。スパイ容疑で8日間、アメリカ軍の収容所に拘束されていたのです。日本大使館は、拘束3日後にはアメリカ軍からの通報によって、そのことを知っていたのに、8日間も拘束されていたなんて・・・。いったい日本の外務省は何をしているんでしょう。きっと厄介者が来て困った、自力でなんとかしろとつぶやいていたんじゃないでしょうか。
 イラクのサマワに陸上自衛隊がいるときにも取材に出かけています。恐るべき事実が明らかにされています。
 自衛隊の宿営地で浄化された水は、およそ半分が550人いる自衛隊員の生活用水に使われ、残りの半分が給水に回される。その対象者は2万人。給水活動を自衛隊員がするわけではない。イラク人ドライバーに丸投げでまかせていた。だから、不公平があり、地元民から不満が出ていた。
 学校の校舎の修復工事も同じで、実際に工事をするのはイラク人の土建業者。自衛隊員は、週4日、様子を見に来るだけ。しかも、現場には10分くらいしかいない。
 さらに、土建業者が手抜き工事をしているため、壁や天井から崩れ落ちることがあって、とても危険な状態のところがあるという。そもそも、地元の人間に業務を委託するのなら、600人もの自衛隊員がサマワにいる必然性はあるのか。
 先日の参院選で自民党議員になった佐藤隊長は、迷彩色の自衛隊員が行って対日感情が悪くなったとしても、あくまで武装した自衛隊員がイラクに行くことが重要なのだという趣旨で説明したといいます。ひどい話です。
 ひどい話と言えば、この佐藤議員は、近くのオランダ軍が襲撃されたら、その現場に駆けつけて、ともに敵と戦うことを意識的に企図していたと高言しました。とんでもない話です。憲法で交戦権の認められていない自衛隊が、外国軍のため外国で戦争の渦中にとびこんで交戦しようなんて、絶対に許されないことです。こんな軍部の思いあがりが、日本を破滅の道へ追いやってしまいました。憲法違反の暴言を吐いた佐藤氏は即刻、議員を辞職すべきです。大臣より自分が偉いと思っている防衛事務次官といい、軍人という人種は昔も今も、傍若無人そのものです。
 2003年から2006年まで自衛隊をイラクに派遣してつかったお金は785億円。うち武器などに209億円、運搬費として134億円、手当が128億円。これだけで6割471億円になる。すごい税金のつかい方です。
 それにしてもイラクの実情が日本にきちんと伝えられていませんよね。これだけ巨額の税金をつぎこんでいったい効果があったのか、どんな効果があったのか、私たち国民に政府は報告するのが当然だと思います。マスコミにしてもそうです。いつまでもフリージャーナリストに頼ってばかりいたのではいけませんよ。
(2007年6月刊。1800円+税)

キノコを育てるアリ

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著者:高家博成、出版社:新日本出版社
 葉を丸く切り、それを日傘のようにかかげて巣に運ぶアリの行列。この葉は、キノコを育てるための肥料として使われる。アリの巣のなかにはキノコを育てるための農園(菌園)がつくられている。
 アリが育てている菌はアリタケというキノコ。アリタケはハキリアリの巣の中以外からは見つかっていない。アリはアリタケの胞子から大切な栄養分である糖分をもらっている。
 このハキリアリは、中南米に200種ほど分布している。中南米で、ハキリアリは農作物に害を与えるということで、大変嫌われている。だから、日本にハキリアリを輸入するのには特別な許可がいる。多摩動物園は、しっかり管理できる部屋をつくって2002年10月に、ハキリアリを迎え入れ、展示している。
 ハキリアリの働いている様子がたくさんの写真によって刻明に紹介されています。自分たちが生きるために農園を経営するアリがいるって、ホント、不思議ですよね。
 ハキリアリが好む植物をテストしたところ、ソメイヨシノ、バラなどがありました。これは困りますね。
 導入して3年たつと、数万匹にもふえた推測されています。これは本当に大変なことです。すごい、すごーいと、手放しで感心しているわけにはいかなくなります。
 自然の不思議を写真で実感しました。
(2007年2月刊。1400円+税)

コウモリのふしぎ

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著者:船越公威、出版社:技術評論社
 ワルガキのころ、夕闇のなかでコウモリが飛びはじめると、物干竿をふりまわしてコウモリをたたき落として遊んだ覚えがあります。そのころは、家の近くにそれほどたくさんのコウモリが飛んでいました。いま、山の麓に近いわが家には夕方になってもコウモリの姿を見かけることはまずありません。いったいコウモリはどこへ消えてなくなったのでしょうか・・・。
 この本には、たくさんの種類のコウモリの写真が紹介されています。コウモリの顔は見れば見るほど不細工で、グロテスクです。まさに魔界から地上へ派遣された使者という雰囲気です。そんなコウモリを真剣に研究する学者がいるなんて・・・。
 でも、実は、コウモリが空中を飛ぶ秘訣を究明すると、人類にとっても大いに役立つことなのです。
 コウモリは、哺乳類のなかで、唯ひとつ、飛翔に適応した。コウモリの種は1100種をこえる。哺乳類が5400種なので、その2割を占めている。ネズミ類の次に多い。
 飛べない鳥がいるが、コウモリはすべての種に翼があり、飛翔できる。コウモリは南極と北極を除く世界中に広い分布している。
 コウモリの70%は食虫性だが、植物を食べるもの、動物や魚を食べるものもいる。血液を食物とするチスイコウモリもいる。コウモリの顔は鼻と耳に特徴がある。
 コウモリはメスの方がオスよりわずかに大きい。コウモリは自分の体重の10〜40%という重たい赤ん坊を出産する。
 母親コウモリは、幼獣を母乳で育てる。コウモリは年に2回以上の出産が可能。
 コウモリの寿命は、体サイズから推測されるよりも3倍も長生きする。その寿命は5〜15年ほど。30年以上も生きたコウモリ、41歳のコウモリもいる。
 コウモリは、生物の老化の謎を解き明かすための鍵となる生物として注目されている。
 コウモリの発声は110デシベル以上であり、電車のガード下の騒音よりも大きい。
 コウモリは、一夫一婦、一妻多夫、一夫多妻、多夫多妻もある。
 コウモリは、なぜ逆さまにぶら下がるのか。ぶら下がっていたら、すぐに飛びたつことができる。捕食者にも気づかれにくい。そして威嚇の効果もある。コウモリの祖先は、樹上生活のなかで、まず逆さにぶら下がることによって、前肢を四足移動から開放し、翼の機能を獲得した可能性がある。なーるほど、そうでしたか・・・。
 ジャワに棲む世界最大のコウモリは、翼を広げると2メートル近い。コウモリは逆さまでも排泄することは可能。コウモリは糞尿の頻度が高い。
 コウモリのことが初心者にもかなり詳しく分かりました。
(2007年7月刊。1580円+税)

ヤモリの指

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著者:ピーター・フォーブズ、出版社:早川書房
 自然界の生物が実はトンデモナイ能力をもっていて、それを人間が少しずつ模倣し、技術として生かそうとしていることが紹介されています。生き物って、ホント、超能力者の集まりなんですね。
 クモの糸の強度は、軟鋼の半分。だが、鋼鉄の密度はクモの糸の8倍なので、単位重量あたりの負荷で考えると、クモの糸は、鋼鉄の6倍の強度をもっていることになる。それにクモの糸は、伸延性の点でも鋼鉄よりも優れていて、切れることなく30〜40%も伸びる。伸延性はナイロンに比べて2倍、ケブラーの8倍ある。そして、クモの糸の特殊性は、伸延性があると同時に強靱でもあるという点にある。輪ゴムはクモの糸よりもよく伸びるが、引張強度はとても低い。クモの糸は、並外れた伸延性と、高い引張強度をあわせもつ唯一の物質である。
 一匹のクモは、最高7種類までの糸をつくることができる。
 クモは、恐竜の登場する前から、4億年以上にわたって、この世に存在している。
 ヤモリは、片方の手のひら一面にヤモリテープを付けるだけで、人間ひとりが天井からぶら下がることが可能になる。
 ステルス攻撃機は、なぜ、敵から見つかりにくいのか?
 ステルス攻撃機は、マイクロ波を反射しないようにしなければならない。そのため、ステルス攻撃機の形状には、曲線部分が一切ない。レーダーからのマイクロ波を反射してしまうような角度は、一時には、ごくわずかしか存在しない。レーダーに映ってしまうのは金属部分であるが、F117の反射性の機体表面は、たいがいの角度からレーダーにとらえられないようになっているうえに、ステルスの表面加工のおかげで、レーダーの発信信号のほとんどは金属部分に届かないようになっている。
 なーるほど、そういうことだったのですか・・・。それなりに厚味のある機体がなぜレーダーに映らないのか、前から不思議に思っていましたが、ようやく謎が少し解けた思いです。

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