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カテゴリー: 社会

徹底批判!カジノ賭博合法化

カテゴリー:社会

(霧山昴)
著者 全国カジノ反対連絡協議会   出版 合同出版
 
日本はすでに世界一のギャンブル大国と言われる。パチンコ、スロット、競輪、競馬、競艇、オートレースと、、、。
全国のパチンコ店は、減ったといっても、まだ1万2000店以上もある。
カジノの収益の90%は、10%のギャンブラーに依存している。大金を賭ける優良顧客は10%であり、優良顧客をいかに確保するかがカジノ収益を左右する。
カジノ企業は、1人でも多くの客をギャンブル依存の状態に誘導し、「滅びるまで賭け」させ、限られた「優良顧客」から高収益を得ている。
アメリカでは、一般受刑者の30%がギャンブル依存症だと言われている。
日本ではギャンブル依存症の60%に500万円以上の借金がある。
日本にカジノを設置しようとしているのは、日本に来る外国人の金持ちが狙いではない。あくまで、日本人ギャンブラーからお金を吸い上げようというもの。ここをカジノ協議連盟などのカジノ推進派はごまかしている。
カジノの「経済効果」とは、「不幸をまき散らすビジネス」でしかない。
カジノの実現を狙う議員の多くは、戦争法案の推進派でもあります。根っこはひとつ。自分の金もうけのためには、国民の多くが不幸になってもかまわないという我利我利亡者であるということです。情ない連中です。
   (2014年8月刊。1200円+税)

作家で10年生きのびる方法

カテゴリー:社会

(霧山昴)
著者  鯨 統一郎 、 出版  光文社
 本格推理小説の第一人者が、売れる作家を10年続けてきた内幕を明らかにした体験的小説です。モノカキ志向で、今も小説に挑戦している私にとって、ヒント満載の本でもありました。
スタートは1998年(平成10年)です。
 「北方謙三のような緊迫した文章が書けるか?」
 「大沢在昌のように読者を引っぱっていくテクニックを理解しているか?」
 「若者のようなみずみしい感性はあるのか?」
 「熟練工のように人をうならせる技(わざ)はあるのか?」
 「活躍している作家たちは、みな独自の武器を持っている。これだけは、ほかの作家には負けないという武器を。それで、キミは?」
 せっかくデビューしても、半分以上の作家は1年後には消えている。毎年400人の作家がデビューしている。
 赤川次郎や西村京太郎のような流行作家は、1日に12枚ほど書いている。
 梶山秀之は、月産1200枚。1日40枚。黒岩重吾は月産1000枚。笹沢佐保は1500枚。そして松本清張は月1000枚だった。
 ミステリ小説では、冒頭に魅力的な謎を提示する。すると、読者は興味を持ち、先を読みたくなる。
 出版社は、ボランティアではない。商売だ。利益が出ると思うから作家に発注する。
なるべく読点を使わず、文章をつづるのが基本だ。読点が多いほど文章の流れが悪くなる。流れるように読んでいた文章に読点があると、そこで流れが止まる。その判断方法は声に出して読んでみること。そうすると、流れがいいかどうか、たちどろに分かる。
 インプットなくして、アウトプットなし。子どものころから読んできた膨大な小説のおかげで、文章が書ける。子どものころから親しみ、摂取してきたマンガ、テレビ、映画のおかげだ。それで摂取してきた文章、物語、ストーリーが脳に蓄積され、無意識のうちにしみ出してくる。
 取材旅行には、ノートパソコンの類は一切もっていかない。旅行は、心身ともに新鮮になる機会だから、パソコンは持っていきたくない。
 小説を書いているのは、書きたいものを書くため。すべて自分の趣味なのである。
 ぼくの趣味と一致する趣味を持つ人がいて、きっと読者になるはずだ。
 書くときには、あらかじめプロット(アラスジ)を組んで書くのだが、興が乗ると、プロットのことなど頭から消し飛び、書きながらプロットとは別の展開が頭に浮かび、それを真剣に検討する間もなく、勝手に物語を書きつづってしまうことがある。ライダーズ・ハイという。
 とても役に立った小説の書き方、ハウ・ツーものでした。
(2015年6月刊。1500円+税)

禁忌

カテゴリー:社会

(霧山昴)
著者  浜田 文人 、 出版  幻冬舎
 ハードボイルド小説です。私は、東京・銀座の夜の世界がどうなっているのかが知りたくて、読んでみました。
 今から20年以上も前のことになりますが、銀座のクラブでひとときを過ごしたことがあります。もちろん、東京の知人の弁護士がおごってくれたのです。そのとき、私が福岡出身だというと、何人かのホステスが長崎のハウステンボスには行ったことがあると言うのです。
 ハウステンボスは、愛人を連れた東京の金持ち連中の不倫旅行の格好の舞台だということを、そのとき知りました。たしかに、「ホテル・ヨーロッパ」は、そんなしゃれた雰囲気でした。HISの経営になって大衆化してからは、どうなっているのでしょうか・・・。
 銀座のクラブホステスの半分は精神を病んでいる。いつクビになるのか、ひやひやしながらの毎日だから、精神病を患うのも無理はない。
 銀座のホステスの7割は彼氏がいない。精神的に余裕がないうえに、時間の余裕もない。昼間は電話とメールで営業、深夜は強制のアフターがある。
 この10年来、東京都内の自殺者は年間2500人をこえている。1日に約7人。そのうち女性が3割。男性では50代が突出している。
 クラブのセット料金は1万5千円。それにボトル代とドリンク代を足した金額を純売上げという。これがホステスの日給の対象になる。純売上げにいろんなチャージをつけ、50%のサービス料を加算した金額が客への請求額となる。
 クラブで客に多額のお金を使わせるためには、高いシャンパン、たとえば1本35万円のドンペリや、高額ワインを注文して飲ませる。10万円のシャンパンを2本あけると、客は20万円ではなく、いろいろチャージが付加されて40万円の請求を受ける。
 一人のホステスの総売上が200万円だとすると、もろもろ差し引かれ、手取りで月80万円となる。クラブのホステスの在籍が50人として、1日の出勤者は35人。ホステスの8割はヘルプで、ヘルプは週に3日か4日、出勤する。
 月の売上げが150万円未満のホステスをヘルプという。ヘルプの平均日給は3万3000円ほどで、月の手取りは40万円。
 ヘルプのホステスがまじめに仕事をしようとしたら、貯金するのは、ます無理。ええっ、月収40万円でも貯金がたまらないのですか・・・。
銀座で年俸1000万円をこえるホステスは全体の5%未満。ホステスの平均年収は、上場企業の女性正社員と同じくらい。ところが、手取り分から、衣装を購入し、出勤前に美容室に行く。顔や身体の手入れにもおカネがかかる。
クラブでホステスしていても、客との会話が苦痛で、同僚の女性との折り合いが大変だと思う女性は、人間関係に神経をつかわないですむ性風俗店にくらがえしていく。
 東京都内には、ソープランドや、ファッションヘルス、ピンクサロン等の性風俗店で働く女性が急増し、現在では3万人をこえると推定されている。いや、十数万人になるという説もある。
 銀座の夜の世界には、もう一つ、金持ちヤクザははびこっているようです。超大銀行と暴力団との腐れ縁は昔から有名ですが、最近ではIT企業のトップなどとも暴力団はつながっているようですね。そして、そこに退職した警察官と実は現役の警察官までがからんでくるのです。まったく、いやになってしまいます。
 そんなことを考えさせてくれる警察小説でもありました。
(2015年4月刊。1600円+税)

新・観光立国論

カテゴリー:社会

(霧山昴)
著者  デービッド・アトキンソン 、 出版  東洋経済
 日本の観光産業を振興するための積極的提言がなされている興味深い本です。
 国内の観光需要を格段レベルアップするにはまずはゴールデンウィークをなくすべきだというのは、私も大いに賛成です。昔のリゾート開発のときにも、提唱されていましたが、歴代の自民党政権は祝日を増やすことしか考えていません。これでは観光産業を育成することにはなりません。日本人が、もっと仕事を休めて旅行できるようにしないと観光業の発展はありません。ゴールデンウィークは集中豪雨型の忙しさをもたらし、それがすぎると閑散としている、というのでは良質なサービルを提供できるはずもありません。
 日本が観光立国を目ざすなら、ゴールデンウィークは廃止すべきだ。国内観光客が一時期に集中するのは、観光ビジネスにとっては大きな障害となる。ゴールデンウィークの廃止によって国内観光客が均されれば、もっと大胆な設備投資が出来、観光業が産業として成立しやすくなる。
 東京オリンピックを招致するときの滝川クリステルの「お・も・て・な・し」とひと文字ずつ区切って話したのは、良くなかった。あれは、相手を見下している態度と受け取れる。日本人は絶賛したが、ヨーロッパの見方は全然違う。
 うひゃあ、知りませんでした・・・。
 日本に「高級ホテル」がないという指摘には、腰が抜けそうなほど驚きました。
 皇居の周囲にできたペニンシュラなどの一泊40万円とか50万円(本当はもっと高い?)というのは超高級ホテルは泊まったことがありませんし、泊まろうとも思いません。ところが、この本によると、世界のスーパーリッチ層にとっては、安すぎて泊まろうとは思わないのだそうです。
 では、いくらのホテルにスーパーリッチは泊まるのか?
 1泊400万円とか900万円というホテルに泊まるのです。
 いやはや信じられない金額です。そう言えば、東京都内で遊ぶときには、遊園地を「貸し切り」にしてファミリーで遊ぶのです。とても想像できない世界です。
 日本人は、日本という国が観光後進国であることをもっと自覚せよと警鐘を乱打しています。なるほど、と思いました。外国人観光客1300万人というのは少なすぎるのです。
日本人は観光アピールを勘違いしている。
 気候、自然、食事をもっとアピールすべきであって、治安がよいとか電車が正確とか自動販売機が町にあふれているということで外国人が日本に来るわけはない。
 目からウロコの本でもありました。
(2015年7月刊。1500円+税)

ものいわぬ人々に

カテゴリー:社会

(霧山昴)
著者  塩川 正隆、 出版  朝日新聞出版
 なつかしい名前が登場してきます。
 故國武格(くにたけいたる)弁護士です。久留米大学の顧問弁護士でした。「温厚な性格で、大学の不当労働行為を訴えた事件でも、嫌らしい質問は一切いなかった」とありますが、まさにそのとおりの人物でした。
 國武弁護士は「組合が正義ですよ」と言ったそうです。その労働組合の中心人物こそ、この本の著者なのです。
 当時の久留米大学には、労働組合つぶしのために文部省官僚だったY氏が理事長として送り込まれてきて、労使紛争が絶え間なく起こっていたのです。物言わぬ労働組合をつくりあげると、当面はいいかもしれません。表面的には「正常化」するでしょう。ところが、その水面下では、従業員のやる気が損なわれ、企業(組織)は停滞し、活性化しなくなるのです。
独断専行のY氏は、まさに紛争を多発して組織の活性化の重大な阻害要因となったのでした。
 Y氏が理事長を退陣したとき、著者も大学をやめました。なかなか真似のできない英断ですよね。
この本には、沖縄で32歳の若さで戦死した父親の遺骨を探すために、150回をこえて沖縄に通っていること、そして、叔父(父の弟)が戦死したレイテ島へ遺骨を探しに行っていることも記されています。
沖縄の父親からは、戦時中に来た軍事郵便が30通も残っているとのことです。ところが、沖縄のどこにいたのかまでは書かれていません。軍歴簿には「昭和20年6月22日、沖縄本島米須 戦死」と書かれているだけ。
また叔父の遺骨を探しに、著者はレイテ島に何回も渡っています。
 実は、私もレイテ島には日弁連の公害現地調査で行ったことがあります。タクロバンにも泊まりました。かつての激戦地跡には原生林がなく、みな戦後になって植林したと聞きました。うっそうと茂ったジャングルは今はないのです。
 父親は、著者が生まれて1週間後に兵隊にとられています。我が子に会いたいというのが毎回のハガキに書かれていますが、その気持ちは本当によく分かります。
 戦争こそ最大の人権侵害。著者は、安倍政権の戦争法案の廃案を強く訴えています。
 著者の裁判も担当した福岡の川副正敏弁護士より贈呈を受けました。いい本を、ありがとうございました。
(2015年8月刊。1389円+税)
幼鳥2羽をダンボールに入れる。ヒヨドリは、かまびすしく周囲を飛びまわって鳴いている。
  どうしよう。2羽もいる。買ってきて、練り餌を与えてみるか、、、。やるだけのことはやってやろう。お盆休みで店は閉まっているかもしれない。心配したが、店は開いている。鳥カゴとペースト状になる幼鳥向けのエサを買う。
鳥カゴの組立は簡単なようで難しい。なんとか組み立て、ダンボール箱から2羽の幼鳥を鳥カゴに移し、ペースト状の練り餌を注射器みたいなもので幼鳥の口に押し込もうとするけれど、なかなかうまくいかない。
幼鳥2羽は、明らかに大きさが異なる。これも自然の掟だな。まずは大きいほうを無事に育て上げるのだ。
ヒヨドリの親がしきりに鳴いているので、鳥カゴのフタをはずして木の枝にぶら下げてみる。

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