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カテゴリー: 生物

熊に出会った、襲われた

カテゴリー:生物

(霧山昴)
著者 つり人社書籍編集部  、 出版  つり人社
山でツキノワグマに出会った人たちの体験談と、その対策が刻明に語られていて、勉強になります。
山でクマに会ったら、うしろ姿を見せて逃げ出してはいけないのですね。頭では理解できますが、果たして、現場で実行できるでしょうか・・・。じっと、熊と、逃げずにその場でにらめっこするなんて、とても勇気がいりますよね。
クマは2年に1回、2頭ずつ子どもを産む。1月20日から2月10日までに一斉に生まれる。
クマが人里にあらわれるようになったのは、過疎化や農業の衰えとともに人の営みが減っていったため、以前はクマにとって居心地の悪かったところが、居心地のいい場所になったことによる。放置された畑があり、栗や柿の木など、実がそのまま残されているので、クマがやって来る。
渓流釣りは、クマと出会いやすい環境にある。山菜とりや竹の子とりもクマの食べ物をとりに行っているから出会う確率は高いし、視界も悪いので不意打ちになりやすい。
鈴をつけるとか、人工的な音をたてて、人が来ていることをクマに知らせる必要がある。
日本でクマと出会って死亡する人は、毎年0人から数人。ハチに刺されて死ぬ人は20人ほど。人間に殺される人は数百人。人に殺されるツキノワグマは1000頭から3000頭。
真新しい足跡や糞があったら、クマが近くに潜んでいる可能性がある。すぐにその場を立ち去るべし。
クマと出会ったら、背を向けて逃げてはならない。背を向けずに後ずさりして、クマとの距離をあけていく。
クマ撃退スプレーは1万5千円もするけれど有効。クマ鈴、山刀、爆竹も必携。クマ鈴は、川の近くでは水音にかき消されてしまう。そこでホイッスルも必要。
クマと人間の共存は大切なことだと思いますが、なかなか勇気もいるのですね・・・。
(2016年12月刊。1111円+税)

野生動物カメラマン

カテゴリー:生物

(霧山昴)
著者 岩合 光昭、 出版  集英社新書ヴィジュアル版
ライオンとハイエナ。どちらが強いか・・・。2頭のハイエナを12頭のライオンが襲いかかったとき、ハイエナはライオンに殺されてしまった。
5頭のハイエナがエサを食べているところに1頭のライオンがやってきたら、ハイエナに追い払われてしまった。
獲物の横取りが得意なのは、ハイエナよりも、むしろライオンのほう。ライオンの狩りが成功するのは10回に1回ほど。決して狩り名人とは言えない。
ハイエナは獲物の肉や内臓だけでなく、骨もかみ砕いて食べる。胃腸は大丈夫なので消化ができ、カルシウムだけが残るので、糞は白い。
ライオンは軟らかくておいしい肉を食べるから糞は軟らかく、非常に臭い。
ザトウクジラは、暖かい海で子どもを産んで育てる。子育てのあいだ、親(メス)は何も食べない。南の暖かい海にはクジラの食べるものは何もない。
なぜクジラは海面を出てジャンプするのか、その理由は分かっていない。
ペンギンのヒナは夏が終わって産毛がすっかり落ちてしまうまで、海で泳げない。産毛が残っていると、海水がしみ込んでしまうからだ。
地獄谷のサルにとっては、人間にはちょっと熱めの42度くらいが一番心地よいようだ。
野生動物をよく見ていると、彼らもまたこちらをよく見ていることに気がつく。そして、あいつは危害を加えるものではないとして、警戒心を解いてくれる。そうすると、ライオンが狩りを見せてくれることもある。ええっ、それでも怖いですよね。
いわごうさんの写真は、どれも動物が生きています。生命の躍動感がありますよね。
(2015年12月刊。1200円+税)
フランス語の口頭試問を受けました。
3分前にペーパーが渡されます。一問目は天皇の生前退位をどう考えるかというものです。これは、日本語でも難しい問題ですからフランス語で話せる自信はなく、すぐにパス。二問目は子どもの虐待が日本で増えていることをどう考えるかというものでした。暴力とネグレクトの2種類あると話したのはいいのですが、親自身がその親から愛情たっぷりに育てられていないことも原因だと言いたかったのですが、フランス語になりませんでした。トホホ・・・。
3分間スピーチには、いつも苦労しています。

ペンギンの楽園

カテゴリー:生物

(霧山昴)
著者 水口 博也 、 出版  山と渓谷社
 パンダも大好きですけど、ペンギンもまたいいですよね。
 旭山動物園の冬のペンギンの大行進をぜひ間近に見てみたいと思います。
 ペンギンと言えば、あのコウテイペンギンの子育てのすさまじさには泣けますよね。3ヶ月も飲まず食わずで、足の上でヒナを育てる。そして、極寒の地で、ブリザードを浴びながら身を寄せ集まって耐え忍んでいる光景なんて、まったく感動するしかありません。
海から帰ってきた親は、大勢のヒナ集団の中から、自分のヒナを声で見つけ出して、エサを与える。親が事故にあったら、ヒナは餓死するしかないのですね・・・。
 ジェンツーペンギンが大勢そろったところで、一斉に氷上に飛びあがるのは、氷縁に恐ろしいヒョウアザラシが潜んでいるから。危険地帯をみんなで一気に乗り越えようというのだ。
 アデリーペンギンが個体を減らすなかで、ジェンツーペンギンは圧倒的に個体を増やしている。その原因は、温暖化。雪による影響をアデリ―ペンギンは受けやすく、しかも、前シーズンに営巣した場所にアデリ―ペンギンはこだれるので、子育てがむずかしくなっている。
 ジェンツーペンギンは、場所のこだわりが少なく、エサにも融通性がある。
 ペンギン尽くしの楽しい写真集です。とても行き届いた解説があり、勉強になりました。
(2016年8月刊。1800円+税)

進化

カテゴリー:生物

(霧山昴)
著者 カール・ジンマー 、 出版  岩波書店
生物の進化に関する面白い興味深い話が盛りだくさんの大型本です。
ダーウィン・フィンチの写真があります。ガラパゴス諸島に生息するフィンチのくちばしが、こんなに異なっていることに驚かされます。ダーウィンは、これによってすべての生物は進化したのだと結論づけたのです。
人間が音を聞くのに使っている骨は、かつて人間の祖先がものをかむのに使っていた骨である。
化石から、鳥がどのようにして恐竜から進化してきたのかが分かる。羽は、恐竜の子孫たちが空を飛べるようになるはるか以前に、恐竜のからだに進化し、単純なトゲのようなものから、ふわふわした羽毛になり、最後には飛行中の動物を支えられるようになるまで、徐々に進化してきた。
羽毛をつくっている遺伝子は、もともとウロコをつくっていた。その後、皮膚の一部は、羽毛をつくるために使われるようになった。
光が眼に入ると、オプシンというタンパク質にぶつかる。オプシンは光受容細胞の表面にあり、それが光子をとらえると、一連の化学反応の引き金を引いて、光受容器が脳に向かって電気信号を送ることになる。
初期の眼は、おそらく明るいか暗いかが分かるだけの、実に単純な眼点にすぎなかった。ずっとあとになって、いくつかの動物に、光の焦点を合わせて像が結べる球状の眼が進化した。像が結べる眼にとって決定的に重要だったのは、光の焦点を合わせるレンズの進化だった。レンズは、クリスタリンとよばれる驚くべき分子でできているが、クリスタリンは、からだのなかでもっとも特殊化したタンパク質のひとつである。透明だが、入ってくる光線を曲げ、網膜に像が結ばれるようにする。クリスタリンは、また身体のなかでもっとも安定なタンパク質であり、その構造は何十年と変化しない。ちなみに、白内障は、老年期にクリスタリンが固まることで生じる。
古生物学者は、かつて存在したすべての種の99%が、この地球上から絶滅したと推定している。今日存在している昆虫のすべての料の50%が2億5000万年前にも存在していた。2億5000万年前に存在した四足(しそく)類のどのひとつの料も、現在は存在しない。
植物を食べる能力は、昆虫に大量の食料を提供する。植物を食べることが昆虫の多様性を爆発的に増やした。
動物はカンブリア紀に突然この地球上に降ってわいたのではない。進化してきたのだ。
鳥のメスは、単純なさえずりのオスよりも、複雑なさえずりを歌うオスを好む。カエルのメスは、夜間に小さな声で鳴くオスよりも、大きな声で鳴くオスを好む。
つがいを形成する鳥たちの多くは、見た目ほどには互いに対して忠実ではない。つがいを作っている鳥たちの巣にいるヒナのDNAを分析すると、しばしば、そのうちのかなりが、母親のつがいのDNAでないことが判明している。母親は、つがい相手以外のオスと交尾しているのであり、つがい相手は一生けん命そのヒナを育てている。
カモなどの水鳥の交尾の3分の1は強制交尾だ。ところが、望まれないオスが実際にヒナの父親になるのは、わずか3%でしかない。メスは、体内で精子をコントロールし、侵入者の精子よりもつがい相手の精子を優先させている。
夜の照明と飛行機による長時間の飛行は、ともにガンのリスクを上昇させる、ホルモン周期を撹乱させるからだろう。
学習した頭の良いハエは、15%も寿命が短くなる。より長く生存するのは愚かなハエのほうだ。うひゃあ、そ、そうなんですか・・・。
(2012年5月刊。5600円+税)

シマエナガちゃん

カテゴリー:生物

(霧山昴)
著者 小原 玲、 出版  講談社
これは可愛い。まさしく雪の妖精です。北海道でフツーに見られる小さな小鳥の写真集です。
シマエナガは北海道に暮らすエナガの亜種で、真っ白な顔ころんとした小さな体が特徴。
ほんとうに真白い、丸々とした小鳥です。つぶらな黒い目と小さな鼻があるだけ。まるで白いマシュマロです。
体の長さは14センチ。体重8グラム。日本最小の鳥。冬には樹液のつららをなめています。大好きなのです。
飛ぶときにはロケットのように!まさかと思いますが、羽を広げているのではなく、羽を閉じたまま昇ったり、降りたりする姿が写真にとらえられています。もちろん、羽を広げても飛んでいます。
冬のあいだは群れで過ごし、冬が終わるころにつがいになる。
シマエナガは、コケやクモの巣をつかって、木の幹の二又に分岐しているところに大きな卵形の巣をつくる。見た目は草や葉の塊のようになって外敵の目を欺く。
小さな卵を10個ほど産み、2週間でかえってヒナとなる。しかし、1年後まで生き残っているのは一羽か二羽ほど。エサがなかたり、冬の寒さに耐えられなかったり、タカや昆虫に食べられたりする。寿命は長くて3年から5年ほど。
それにしてもヒナたちが木の枝に一列に並んでいる様子は愛らしくてたまりません。
シマエナガは人里に近い環境を好むので、札幌の大通公園など、緑の多い公園や緑地で普通に見られる。
いやあ、こんな可愛い小鳥が身近に見られるなんて、北海道の人は幸せです。
今朝(12月28日)、この冬一番にジョウビタキを見かけました。御用納めの日に出勤する寸前の我が家の庭です。このジョウビタキも愛嬌たっぷりの小鳥で、可愛いですよ。
(2016年12月刊。1300円+税)

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