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カテゴリー: 宇宙

宇宙はなぜこんなにうまくできているのか

カテゴリー:宇宙

著者   村山 斉 、 出版   集英社  
 気温は、太陽の高度の違いによって変化する。
 だったら、太陽が低いほうが太陽の熱に低くなって熱いと思いますよね、ところが、違うのです。
 日本では夏のほうが冬より太陽が空高く昇るので、より多くの太陽光線を受けるから、暑くなる。うひゃあ、まるで逆でしたね・・・。
ニュートンが発見したのは、惑星が太陽のまわりを回るのも、石やリンゴが落ちるのも、まったく同じ原理によるものだということ。これによって、天上と地上とが別世界ではなくなった。
 アインシュタインの天才的なところは、それまで変化すると思われていた光速が一定になった代わりに、それまで不変だと思われていた空間が変化すると考えたところにある。
  E = mc²
 アインシュタインの有名な方程式は、それまで別々のものだと考えられていたエネルギーと質量が、本質的には同じであることを示した。物質の質量が、エネルギーに変わるということ。
人間は温度の高さを皮膚で感じて、暑い(熱い)、寒い(冷たい)などと言うが、これは分子の動きによるもの。夏の暑い日は、空気(酸素や窒素など)の分子が冬の寒い日よりも元気よくビュンビュン飛び回り、それが人間の皮膚にバチバチと激しく当たっているということ。ふやっ・・・、そうだったんですか。それにしても猛暑の夏です。
 ニュートリノは、人間の身体を1秒間に何十兆個も通り抜けている。ええーっ、それでも私たちは何も感じていないし、その痕跡すらないのですよね。不思議なことです・・・。
 大昔に超新星爆発を起こした星がさまざまな元素を宇宙空間にバラまき、それがまた集まって次の世代の星の材料になるといったサイクルが、宇宙ではくり返されている。
 太陽も、そうやって生まれた第二世代が第三世代の星。だから、太陽の惑星である地球に炭素や酸素や窒素や鉄などの元素があり、そのおかげで人間の身体も作られている。要するに、はるか昔に爆発した星の残骸によって私たち人間の身体はできているのだ。
なーるほど、私たちは、「宇宙で生まれた宇宙人」なんですね・・・。
 光は物質ではない。しかし、単なる波でもない。波であると同時に、粒であるという不思議な性質をもっている。
 空気のない宇宙空間では音が聞こえない。しかし、光は、空気がなくても伝わる。そして、真空にもエネルギーがある。ええーっ、何、これ・・・?
宇宙の話は、まるで手を伸ばして雲をつかむようなものばかりです。でも、そのスケールの大きさに圧倒され、しばし俗世間を忘れることができます。
(2012年6月刊。1100円+税)

宇宙就職案内

カテゴリー:宇宙

著者  林 公代 、 出版   ちくまプリマー新書  
 夏の夜は、寝る前にベランダに出て望遠鏡で月面を見るのが楽しみです。それが出来るのは2ヵ月もありません。満月になった月世界をじっと見つめていると、ウサギこそ跳びはねたりはしていませんが、きっとここには生物が隠れてすんでいる。そんな気がしてなりません。ベランダに出て夜の冷気で火照った身体を冷やし、ゴザシーツに身体を横たえると、すうっと安らかに眠ることができます。さすがに窓全開ということはしません。風をひいたら困りますから。若いころに、ベランダで毛布にくるまって寝たこともありましたが、外は夜は意外に冷えこむものですから、年齢(とし)とった今は、そんな無茶は決してしません。
 現代の天文学者は、夜はちゃんと眠っている。うへーっ、そうなんですか。夜中じゅうずっと、空をのぞいているものとばかり思っていました。
 実は、ほとんどの天文学者は望遠鏡にさわらせてもらえない。望遠鏡を操作するのはオペレーターと呼ばれる専門の技術者で、コンピューターによって操作している。天文学者は観測よりも、観測データと向きあっている時間のほうが長い。
 日本で、天文学を職業としている人は700人ほど。
 天文学者は1日を24時間ではなく、30時間制をとっている。
 観測屋は天候に左右されるから根気と気の長さが大切だ。
 宇宙飛行士の危険の確率は1%。往復の宇宙船で100回に1回は事故が起こる確率がある。ええっー、これって、すごく高い危険率ですよね。なにしろ事故が起きたらほとんど即死でしょうからね・・・。
 宇宙船では、水が最高のぜいたく品だ。1人3.5リットルの水を消費する。この水をロケットで運搬すると、コップ1杯の水が30万円になる。そこで、尿から飲料水をつくっている。昨日のコーヒーが今日のコーヒーになり、また明日のコーヒーが作られる。味は、地上で飲む水とそれほど変わりはない。
 昔、朝起きたときの最初の尿を飲むと健康にいいというのが流行していました。私の同期の弁護士も実践していたようです。でも、何となく抵抗がありますよね。といっても、宇宙では仕方のないことですね。雪山で遭難したときなど、自分の尿を飲んで助かったという話はよき見聞きしますので、それよりまだはるかにましでしょうね。
 宇宙飛行士の一日の生活はスケジュールがぎっしりで、ものすごく忙しいとのことです。15分刻みで作業が組まれているそうですから、大変です。途中で作業放置して、ごろっと横になって休むこともできないのでしょうか・・・。なにしろ、四六時中、地上の健康管理チームに見張られているようですから、相当タフな神経じゃないともちませんね。
これまで宇宙にとびだした人類は500人。そのうち7人が一般人の旅行客。20億円という旅行代金を支払って宇宙に行った。大富豪だ。そして、日本人13人をふくめて世界で500人が予約待ちをしている。すごいですね。世界には、物好きで生命知らず、そしてお金の使い道に困っている富豪がこんなにたくさんいるわけです。
 日本の宇宙産業の市場規模は2009年まで8兆円に近い。
 宇宙って、遠いようで、案外、近いところもあるなって思いました。
(2012年5月刊。780円+税)
10月の気候・稚内
稚内に行ってきました。稚内空港で飛行機から降りて外に出ると、冷やっとしました。37度の福岡から昼間でも23度という世界にやって来たのです。
 さすがは日本最北端。日差しは強いものの、夕方になると膚寒さを感じ、九州の10月でしょう。
稚内で驚いた三つのこと
 第一に、商店街を歩いていると、シャッターの閉まっている店が多いのは全国共通ですが、ナントキリル文字があちこちに。ロシア人向けなんです。たしかに、チラホラ見かけます。
 第二に、街角(まちかど)に運命鑑定の男性を三人も見かけました。女の子たちが足を停め熱心に聞いていました。道行く若者に呼びかける積極性も見せます。まるで、東京・銀座です。
 第三に、住宅地の真ん中に空地にエゾシカが2頭、立っていました。稚内は海に面していると同時に、すぐ山が迫っているのです。

太陽と地球のふしぎな関係

カテゴリー:宇宙

著者  上出 洋介     、 出版  講談社ブルーバックス  
 人間の体からも赤外線というエネルギーが出ている。そのため、赤外線カメラで真っ暗闇でも写真をとることができる。
 そうなんですね。人間の体はエネルギーを出し、電気を起こし、体内では薬もつくっているのですよね。不思議です。
人間にとって太陽とは、変わることなく地球を照らしてくれるという信頼感そのものである。しかし、残念ながら、太陽はそんな安定したエネルギー源ではない。
ガリレオ・ガリレイは太陽をずっと観察し、そのスケッチには黒点の形と動きが正確に描かれている。しかし、日の出、日の入り付近のまぶしくない太陽の観察とはいえ、太陽を見続けることが網膜や視神経にいいはずはない。ガリレオは晩年には失明してしまった。
 私の知人にも、昼間の太陽をずっと見つめていて、失明ではありませんが、目をすっかり痛めてしまった人がいます。
 太陽の黒点は、磁場に邪魔されて、太陽の中心部からのエネルギーが上がってこれらない部分である。
 伝書バトは、太陽の高度、気圧、星座、さらには地球の磁場などを組み合わせて、ナビゲーションを総合判断している。天候の悪い夜間飛行のときには、地球の磁力線の方向をつかっている。だから、高緯度に激しいオーロラが舞うと、世界中のハトは混乱してしまう。これはオーロラが美しいから見とれるというのではなく、磁場に忠実なため、オーロラ電流によって世界中の磁場が狂ってしまうことの犠牲者なのである。
人間では、女性のほうが男性よりも地球の磁場を敏感に感じている。ただし、うとうとと眠たい状態では、人間の磁場感覚も働いていない。そして、人間の血液は磁場に敏感に反応する。
太陽と地球、そして生物とりわけ人間の相互関係を知ることができました。
(2011年8月刊。980円+税)
 すっかり春めいてきましたが、庭のチューリップはまだ咲きません。ようやくつぼみの形が出来あがったところです。ミニミニ・ハウステンボスだと自慢しているのですが、今年は3週間以上も遅れています。白梅の隣に、サクランボの桜の白い花が咲いています。ピンクのソメイヨシノのようなあでやかさはありませんが、5月に赤い実がなると心が浮き立ちます。
 今朝もウグイスが清澄な鳴き声を披露してくれました。何度聞いても心が洗われる気のする、妙なるさえずりです。春到来を実感します。

ベテルギウスの超新星爆発

カテゴリー:宇宙

著者   野本 陽代 、 出版   幻冬舎新書
 オリオン座に輝く一等星のベテルギウスが今にも爆発しそうだというのです。
 ベテルギウスは、地球からわずか640光年という近距離にある赤色長巨星です。質量は太陽の20倍、直径は太陽の100倍です。
 ベテルギウスが爆発すれば、史上最大級の宇宙ショーとなる。満月と同じくらいの明るさ、途方もなく明るい点が突如として天空に出現し、数ヶ月のあいだは昼間でも見えるほどギラギラと輝く。
 しかし、爆発から2年たつと、ベテルギウスは今より暗くなってしまい、あとは暗くなる一方で、やがて姿を消す。そして、冬の大三角形は見られなくなり、オリオンらしさも失う。
太陽にも寿命があり、その寿命は100億年。現在は、半ばにさしかかったところ。太陽の2倍の質量をもつ星は太陽の10倍の明るさで輝き、20億年で寿命を迎える。逆に太陽の半分の質量の星は1799億年の寿命がある。
 いま身近にある元素は、星と最後を飾る大爆発超新星によってつくられたもの。その意味で人間はスターダスト(星くず)、星の子であると言える。
 星くずから人は生まれ、また星くずへと帰っていく存在なのですね。
 悠久に生きたいと願ってもせんないことではあります。だって、あとに生まれてきた人にとっては先人はいずれ邪魔な存在になってしまうのですからね。先人が消えてはじめて、俊人の活躍する場所は開かれます。複雑な心境です。いつまでも若いと思っていたのですが・・・。たまには何万年どころか、何億年という単位で世の中のことをとらえてみるのは俗世に生きる私たちに必要なことだと、弁護士である私はいつも紛争をかかえて、つくづく実感します。
(2011年11月刊。780円+税)

宇宙飛行

カテゴリー:宇宙

著者   若田 光一 、 出版   日本実業出版社
 写真もたくさんあって、宇宙ステーションに乗った宇宙飛行士の実際がよく分かる楽しい本です。
 著者は、もう3回も宇宙飛行しているのですね。そして、これから4回目にチャレンジするというのです。すごいですね。そのがんばりを見習いたいものです。
宇宙とは、人間にとって、まだまだ分からないことがたくさんある時空の広がり。
 国際宇宙ステーションの窓から宇宙を眺めると、そこには未知の世界が広がっていることを実感する。国際宇宙ステーションは、地上から高度400キロの軌道上で飛行する。日光があたると120度、あたらないときにはマイナス150度になる。気圧は、10億分の1、ほぼ真空に近い。太陽は、強く突き刺すような白い光を放って見える。
 宇宙にある銀河の数は1000億個。人間の脳の中にあるニューロンの数も1000億個。不思議な偶然で一致する。
宇宙飛行士になるには身長158センチ以上190センチ以下。この点は、私は何とか大丈夫のようです。
水着そして着衣で75メートルを泳げ、10分間の立ち泳ぎが出来ることも条件です。珍しい条件ですが、これも私はなんとかクリアーできそうです。
 しかし、語学がダメです。英語、そしてロシア語が自由自在でないとコミュニケーションがとれません。著者は英語で苦労したようです。
宇宙飛行士に求められるのは、確実な状況判断能力と適切な行動力。もちろん、協調性も大切である。そして、何より宇宙へいきたいという情熱がなければいけない。
 アメリカの宇宙飛行士の61人のうち、女性が11人いる。船長にも女性2人になった。
 スペースシャトルの打ち上げは135回、のべ355人が搭乗した。
 アメリカのスペースシャトルを1回打ち上げると500億円かかる。ロシアのソユーズは150億円ですむ。
国際宇宙ステーションは時速2万8000キロ。1日で地球を16周する。90分ごとに、日の出、日の入りがやってくる。
 尿を飲料できる水にかえるのに150億円かけた。酸素は水からつくる。
 船長にまでなった著者は、とてもおおらかな性格なのだろうと推察します。引き続き、無理なくがんばってくださいね。
(2011年10月刊。1500円+税)

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