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カテゴリー: 宇宙

空のみつけかた

カテゴリー:宇宙

(霧山昴)
著者 武田 康男 、 出版 山と渓谷社
 今から30年以上も前、40代初めに南フランスへの語学研修のツアーに参加しました。もちろん夏休みを利用してのことです。学者のサバティカル休暇を真似た法律事務所があると聞いて(北九州第一)、早速とり入れ、実践したのです。
 夏の南フランスは雨が降らず、夜10時まで明るく、そして食事は美味しく、人々はワインを飲みながらたっぷり2時間かけるのです。人生を味わい尽くすというフランス人の生き方を私も身につけたいと思いました。
 午前中のフランス語教室が終わると、学生食堂で安くて美味しい食事をとります。なんと、ワインつきです。そのあとはまったくの自由時間。広々とした大学構内で空を見上げると抜けるような青空が広がっています。これこそが生命(いのち)の洗濯だと思いました。25歳で弁護士になって20年近くになっていましたから、気分転換が絶対に必要でした。南フランスの青空のすごさは今もくっきり思い出すことができます。
 この本は、たくさんの空の現象を長く観察してきた著者による集大成の写真集です。その一は、年に数回はみられそうな空。その二は、年に1度くらいは見られそうな空。その三は、一生のうちに見られたらラッキー、というレアな空。この3つのステージで空が紹介されています。それにしても笠雲というのは、すごいですね。まるで、UFOです。こんな奇妙な形の曇って、見たことがありません。
 線状降水帯というコトバを最近知りました。そこでは、にゅうどう雲(「入道雲」とは書いていません)が次々に生まれ成長していきます。にゅうどう雲は、真夏そのものの雲ですね…。
 秋空に天高く見えるのは、うろこ雲。これは、空に小さな細胞上の対流がたくさん出来ていて、対流の中に、この雲が発生する。これは私も子どものころから見たことが何回もあります。
 この本では、真っ赤な夕日というのは、実はあまりない、としています。空気の澄んだ場所では、橙(だいだい)色の眩(まぶ)しい太陽が沈んでいく。ハワイの夕日は、眩しくて、とても見ていられない。そうなんですか…。
 日本は湿気が多く、空はかすみがちなので、赤い夕日を見やすい。
 そして、夕日の赤い太陽は、実は丸くない。上下にややつぶれている。これは、上空ほど大器の密度が小さいため。太陽の光が低空ほど浮き上がって見えるからだ。なーるほど。
 太陽の左右に、色づいた輝きが見られることがある。まるで、太陽が他にもあるかのようなのに、幻日(げんじつ)と言われた。
 虹の色は、アメリカでは6色、ドイツでは5色、イギリスは「ニュートン」以来7色。日本では、7色ですよね。こんなに国によって違うものなんですね。
 いくつもの空の写真があって、楽しく眺めることができました。
(2022年8月刊。税込1700円)

ブラックホール

カテゴリー:宇宙

(霧山昴)
著者 二間瀬 敏史 、 出版 中公新書
 ブラックホールの姿が見えた、だなんて、不思議ですよね。だって、光が吸い込まれていくんでしょ。その姿が見えるはずありません。なので、ブラックホールの周囲が見えたので、その真ん中の黒いものがブラックホールというわけです。なるほど、なーるほど・・・。でも本当なんんでしょうか。ブラックホールって、いったい何でしょうか・・・。
そこにある物質が詰まっているわけではない。物質のかたまりではなく、時間と空間のかたまり、のようなもの。ええっ、いったい何のことでしょう・・・。ともかく、わけが分からないまま、読みすすめました。この世の中、わけが分からないけれど存在するものというのは、いくつもいくつもあります。コロナ禍が爆発的に増えているのに、行動制限なし。旅行するのも自己責任で自由。ロシアのウクライナ侵略戦争が終わる目途が立たないなか、日本も核をもてという声が強まる不思議さ。日本が核をもったら攻められないなんてノーテンキな幻想でしょう。いったい日本に原発(原子力発電所)がいくつあるのか知っているのでしょうか。休眠を入れたら50ヶ所以上になります。その一つでも攻撃されたら、日本はおしまいなんですけど・・・。
 ブラックホールの中に物質はない。どこにも物質はない。重たい割にはすごく小さい天体。そして重力がとても強い天体、それがブラックホール。
 えぇ、物質がないのにすごく重く、重力がとても強いって、どういうことなんでしょうか・・・。
 ブラックホールの表面は、時間が凍りつくところ。時間の流れが止まるところ。
それではブラックホールをつくった物質、その後にブラックホールに落ち込んだ物質は、いったいどこに行く、行ったのか・・・。これは、今なお答えが見つかっていない現代物理学の宿題だ。
 ブラックホールの正反対のものとしてホワイトホールと呼ぶものがある。このことも知りませんでした。外向きに一方通行の面に囲まれた時空の領域です。
 この宇宙には、大小無数のブラックホールが存在している。これらのブラックホールは、太陽質量の10倍以上重い大質量星の重力崩壊で形成されたものと考えられている。
 かの有名なホーキング博士は、タイムマシンができないことを意味する「時間順序保護仮説」を主張した。ホーキングはいまだかつて未来からの旅行者がいないことがその証拠だとした。そうですよね。映画や小説だとタイムマシンで時空を行ったり来たりしますし、できますけど、いったい父親が母親と巡りあわずに私が存在できるものでしょうか・・・。どう考えてもおかしいです。
 光さえも逃げ出せない時空の領域、それがブラックホール。では、それは何なのか・・・。こんな日常生活とはまったく無縁な思考の遊びのような世界に、しばし浸っているのも心地良いものなんですよね・・・。
(2022年2月刊。税込946円)

さばの缶づめ、宇宙へ行く

カテゴリー:宇宙

(霧山昴)
著者 小坂 康之、林 公代 、 出版 イースト・プレス
福井の高校生がつくったさばの缶詰が宇宙食として採用され、日本人飛行士が愛好しているという、うれしい話です。テレビでもやったようですが、私は知りませんでした。
2020年11月27日、野口聡一郎宇宙飛行士がISS(国際宇宙ステーション)で、「さば缶」をおいしい、おいしいと言いながら食べました。「福井県の若狭(わかさ)高校の皆さんがつくってくれた『さば缶』です」と紹介したのです。
この「さば缶」は、缶を開けても、プシュッと汁が出てきて困るということはありません。
「大変美味しいです。美味しーい!!」
「お魚はジューシーで、しょうゆの味がしっかりしみてます」
いやあ、感激しますよね。高校生が作った「さば缶」が宇宙ステーションで美味しい、美味しいと言って宇宙飛行士から映像で紹介されるなんて、超すごいことです。
「さば缶」を宇宙食にという願いで、14年かけ、のべ300人もの高校生が関わったプロジェクトでした。本当に高校生がつくったの…、という疑問をもつ人がいるかもしれませんが、ちゃんと宇宙食の安全基準を満たした製品なんです。もちろん、しっかりした教師の指導の下ではありますが…。
無重力状態の宇宙船内で汁が飛び散らないよう、「さば缶」の汁をどのくらいの粘度にするか、とろみをどうやってつけるのか、工夫した。結局、くず粉を使って味もしみて、とろみが出ることを突きとめた。
「鯖(さば)街道をISSへ!」
これが高校生チームの合言葉だった。
当初は、小浜水産高校、そして今は若狭高校に吸収され、その海洋学科の高校生たちが担っている。小浜水産高校でつくっていた「さば缶」は、「蒸煮」をする手間をかけるので、生臭さがなくなり、汁も濁りがなく、澄んでいる。地元民に大好評で、いつもたちまち売り切れになっていた。
NASAが有人月面着陸をめざすアポロ計画のために衛星管理手法として「HACCP」をあみ出した。今では、日本でも2021年6月から、すべての食品事業者にこのHACCPによる衛生管理が義務づけられている。これは工程管理を徹底し、記録を残すことに尽きる。
1億円かかるといわれた費用を、30分の1の300万円で小浜水産高校は実現した。そして次は宇宙食への挑戦。
宇宙では味覚が鈍くなるから、味は濃いめにする必要がある。
ISSには冷蔵庫がないので、賞味期限は常温で1年以上が必要。
若狭高校海洋学科に入ると、1年生のときにHACCP基本技術検定の資格試験に挑む。そして、3年生になったら宇宙食「さば缶」をレシピどおりに缶づめを製造する。
読んでいるうちにワクワクしてくる楽しい本でした。高校生の皆さん、ぜひひき続き、いろんな味の宇宙食「さば缶」を開発してくださいね。
(2022年1月刊。税込1650円)

宇宙の終わりに何が起こるのか

カテゴリー:宇宙

(霧山昴)
著者 ケイティ・マック 、 出版 講談社
世界は、どのように終わるのか…、火で終わる。今後50億年ほどのうちに、太陽は膨張して赤色巨星となり、水星も金星も軌道全体が呑み込まれ、地球はマグマで覆われ、生物など皆無の、ただの黒焦げの岩になってしまうだろう。菌すらいない、くすぶった燃え殻さえ、やがて太陽の外層に落下し、死にゆく恒星の激しく渦巻く大気の中に、自らを原子としてまき散らしていくだろう。
私たちの暮らす宇宙が、安定した居心地のいいところで、安全に年をとっていける場所だ。そう思いたいが、こんな宇宙観はもはや成りたたない。私たちの宇宙は変化している。
宇宙論においては、明確に定義された「いま」という概念は存在しない。
運動する速度が速いほど、その運動しているものにとっての時間はゆっくり進む。また、非常に重い物体に近づくと、時間はゆっくり進むようになる。
初期宇宙は、一つの巨大な炎だった。この仮説は、完全に確かめられた。
プランク時代とは、宇宙時間ゼロから10秒のマイナス43乗まで。そのあとに大統一(GUT)時代がやってくる。これは10秒のマイナス35乗だけ持続する。宇宙時間の10秒マイナス6乗あたりで、最初の陽子と中性子が形成され、そこに電子も寄り添って、通常の物質の構成要素が出そろった。宇宙時間2分になるころ、宇宙は快適な摂氏10億度にまで冷えた。まだ、太陽の中心よりは熱いが、できたばかりの陽子と中性子が強い力で結合できるほどには低温だ。
宇宙に存在する水素のほぼすべてが最初の2~3分のあいだに生み出された。つまり、私たちをつくっているものの大部分が、宇宙が存在してきたのとほぼ同じ長さの期間、なんらかの形態で宇宙の中に存在してきたということ。
私たちの身体は星屑(ほしくず)で出来ている。つまり、ビッグバンの副産物から成り立っているのだ。
今から40億年もすると、私たちの天の川銀河は、アンドロメダ銀河と衝突し、華々しい光のショーが起こるだろう。
重力とは、物体と物体のとのあいだにはたらく力というより、質量をもつ任意の物体とのあいだにははたらく力というより、質量をもつ任意の物体の周囲に生じる空間の湾曲と考えたらよい。これがアインシュタインの天才的洞察の一つ。
ビッグリップが起きるのは、早くて2000億年後。ふー、やれやれ…。ビッグバンは一度限りの出来事だったのか。それとも、一つの激しい転換点なのか…。
2015年9月14日の午前9時50分45秒。ほんの一瞬、少しだけ背が高かった。そのとき重力波が通常したのだ。重力波の進路内にいたら、少し背が伸び、次に背がちぢんで、横幅が広がる。この変形は陽子の直径の100万部の1程度のものでしかない。つまり、ないに等しいというレベルの話だ。
いやあ、たまには、こんな気宇壮大な話を頭の中にとりこんで、あれこれ空想をたくましくしたいものですよね。自分が死んだあと、いったい世界はどうなるのか、地球はどうなるのか、いつまで人類は地球上に存在しうるのか…。興味は尽きません。
(2021年9月刊。税込1980円)

スペース・コロニー、宇宙で暮らす方法

カテゴリー:宇宙

(霧山昴)
著者 向井 千秋 、 出版 講談社ブルーバックス新書
臆病者を自認する私にとって、宇宙で暮らすなんて、考えられもしません。実のところ飛行機だって乗るのが本当は怖いのですから…。
人間が初めて宇宙空間に飛び出したのは1961年4月12日。ソ連のガガーリン少佐だ。人口衛星スプートニク1号が打ち上げられたのは、それより3年半前の1957年10月4日だった。いやあ、これって超々スピードですね。なんだかんだ言っても、宇宙ではアメリカよりもソ連、今のロシアのほうがすすんでいますよね、なぜなんでしょうか…。
まあ、それでもアメリカのスペースシャトルは、地上と宇宙とを39回も往来したとのこと。これはすばらしい。ただ、このスペースシャトルは2011年7月に運用を終了しています。
いま、国際宇宙ステーション(ISS)は、1998年の組み立て開始から、すでに23年間も地球の上空を周回しているとのこと。これまた、すごいです。
宇宙空間に人間が生存するためのもっとも重要な基盤技術は、メンテナンスフリーで長時間使える電力供給システムをつくること。そこでは、宇宙線にさらされる宇宙空間でも耐久性をもつ放射線耐久性に優れた材料による高効率かつ高出力の太陽電池などが考えられている。
人間が宇宙に行くと、骨にふくまれるカルシウム量が減少する。宇宙放射線による人体への影響は無視できない。
宇宙に滞在する宇宙飛行士は、顔と頭に膨満感を感じる。無重力では、血液が下半身に集まらなくなり、反対に上半身の血流が増加する。放っておくと心臓のサイズが小さくなり、機能も低下する。なので、宇宙飛行士について、適切な栄養管理(食事指導)と最適化された運動方法を組みあわせる。
宇宙ステーション内では、意外にも細菌や真菌などの微生物が地上より活発に増殖する。
宇宙飛行士が宇宙空間で船外活動をするとき、宇宙服は通常0.4気圧に減圧する。
ISSの中で、食糧も水も、そしてエネルギーまでもが再生できるというのは驚くばかりです。でも、私は、こんな密閉空間に閉じ込められるなんて、想像すらできません、嫌です。逃げ出したいです。ですから、宇宙空間に出るのが好きで、かつタフな人にまかせて、話を聞くことにします。
(2021年5月刊。税込1100円)

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