著者:小林保治、出版社:小学館
現代日本社会に生きる私たちが古典を読む機会はとても少ないものです。ましてや平安京時代のことなど、日々の話題にのぼることもないでしょう。
しかし、この本を読むと、今から1200年も前の日本人が現代日本人とあまり変わらない行動と思考パターンであったことに驚かされてしまいます。
浮気、間男の話も、現代日本の話にそのままおきかえても何の違和感もありません。浮気した妻が夫を暗殺しようとして殺し屋を雇う話が『今昔物語』にあったなんてちっとも知りませんでした。それにしても、浮気の相手に対する報復のしかたは、男性に比べて女性のほうが過酷のようだと著者は解説しています。クワバラクワバラです・・・。
2003年8月1日