著者:陳 桂棣 、出版社:文芸春秋
先に紹介しました「十面埋伏」(新風舎)のタネ本のようだと思わず口走ってしまいました。中国農村部の悲惨な実情があますところなくレポートされています。それがいいという意味では決してありませんが、中国当局が発刊2ヶ月で発禁処分にしたのも十分理解できます。なにしろすさまじいのです。
でも、暴力団が想像以上にはびこっている現代日本の暗部を直視したとき、単に中国は遅れていると冷笑できるとは思えなくなるのです・・・。
漢王朝では8000人が1人の役人を養っていた。唐王朝では3000人が1人の役人を、清朝では1000人が1人の役人を養っていた。今は40人が1人の公務員を養っている。
私は、単純に公務員を減らしたら社会は住みやすくなるなどという考えは完全な間違いだと考えています。公務員は高給優遇していいのです。そうでないと、ソデの下ばかりが横行して、社会は滅茶苦茶になってしまいます。とくに福祉関係には、もっと惜しみなく公務員を投入すべきです。
1979年に中国の党政府機関の幹部は279万人だったのが、1989年には543万人に増えた。そして1997年には、800万人となった、このとき増加した幹部の人数は、同じ時期に国有企業で解雇された127万人とほぼ同じである。
中国農民調査
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