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2022年3月 の投稿

幕末社会

カテゴリー:日本史(江戸)

(霧山昴)
著者 須田 努 、 出版 岩波新書
江戸時代、とりわけ幕末のころの日本について改めて深く知ることのできた本です。
まず何より百姓一揆について認識を深めることができました。
天保11(1840)年の老中水野忠邦が画策した三方領知替え反対一揆については、藤澤周作が傑作『義民が駆ける』で詳しく紹介しています。ノンフィクション小説として、本当に読ませます。この本でも、史料にもとづいて、詳しく解説していて、この百姓一揆のすごさに改めて驚嘆しました。
山形から江戸まで百姓たちが何百人も集団で出かけていって「江戸愁訴」を繰り返したのです。4ヶ月のあいだに6回も実行しています。そして、彼らは百姓一揆の作法を厳しく遵守(じゅんしゅ)しました。あくまでも幕藩領主に柔順な百姓であることを強調し続けたのです。そのため、脇差し(刀)を持たず、鎌を一艇ずつ持参するだけでした。また、このとき、江戸愁訴のやり方については、江戸の公事師の指導を受けていたそうです。
そして、庄内の百姓たちは、近隣の諸藩にも手分けして愁訴しました。仙台藩には、蓑笠姿で、鍋米を背負った300人もの百姓が押しかけています。百姓たちは、飲酒、乱暴しないという申し合わせし、それを実行しました。5ヶ条の「掟」を定めています。
さらに、地元で参加者「何万人」という大規模集会を繰り返したのです。いわゆる主催者発表によると、7万人とか数万人規模といいますから、1ケタ少ないとしても、たいしたものです。
結局、この「三方領知替え」は中止され、百姓たちが勝ったのです。しかも、百姓たちから一人の処罰者も出さなかったというのですから、まさに完全勝利でした。
庄内の人々は、あくまで冷静、見事な戦略・戦術を組み立て、実行していったのです。その政治的力量はずば抜けています。江戸「登り」などに多大な費用が発生したのも、百姓でなんとか処理できたのでしょう。いやはや、すごいです。ぜひ、藤沢周平の小説を読んでみて下さい。感動そのもののノンフィクション小説です。
百姓一揆については、もう一つ、対照的なのが天保7(1836)年の甲州騒動。こちらは、今の山梨県全域で打ちこわしが発生した。騒動勢の中心は20代以下の無宿の若者たちであり、「悪党」と呼ばれた。「悪党」たちが、百姓一揆の作法を守らなかったことから、幕府は騒動勢の殺害命令を出し、それを受けて、村々は独自に自衛し、騒動勢を殺害した。結局、騒動勢は敗れ、500人も捕縛されて、死罪9人、遠島37人となったが、ほとんど牢死した。
本書によると、著者が調べた百姓一揆1430件のうち、武器を携行し使用したのはわずか14件のみ(1%未満)、そして、この14件のうち18世紀には1件だけで、残り13件のうち8件は19世紀前半に集中している。つまり、18世紀まで、百姓たちは百姓一揆において暴力を抑制していた。百姓にとって要求を実現するには、武装蜂起よりも、訴願のほうが有効だと認識されていたことが分かる。
この本は百姓一揆だけを論じたものではありません。国定忠治など博徒(ヤクザ)の生態も紹介されていますし(忠治の妻・一倉徳子についての興味深い紹介もあります)、また水戸の天狗党の乱について詳しい実情が紹介されていて、大変勉強になりました。興味深い本です、ご一読をおすすめします。
(2022年1月刊。税込1034円)

ネイビーシールズ

カテゴリー:アメリカ

(霧山昴)
著者 ウィリアム・H・マクレイヴン 、 出版 早川書房
アメリカ海軍大将をつとめ、ネイビーシールズというエリート特殊部隊のトップとして指揮をとっていた軍人の回顧録です。なにより2011年のビン・ラディン殺害作戦をオバマ大統領じきじきの指示を受けて総括していた話は自慢話であっても、寒気を覚えます。
オサマ・ビン・ラディン(本書ではウサーマ・ビン・ラーディンとなっています)の所在を突きとめたのはCIA。伝書使の追跡、監視、テクノロジーによる情報収集でパキスタンのアボッタバンドにある高い塀に囲まれた屋敷を突きとめた。この作戦は映画になっていて、私も見ていますので、だいたい想像つきます。
裾の長い寛衣を着た長身(193センチもあります)の男が敷地内を歩きまわっていることまで分かったのです。しかも、この男は塀の外にはぜったいに出ない。
通常、屋敷強襲には50人から70人が必要。屋敷を孤立させ、重要な阻止地点に小部隊を配置し、強襲部隊が塀を破り、重要目標を仕留める。医療チーム、科学捜査、戦果拡張(確認?)チーム、DNA鑑定チームなども必要。これも、どうやってターゲットにたどり着くかによる。
CIAは実物大模型をつくりあげ、そこで予行演習した。そして、CIAの特殊活動部門ではやりきれないことからネイビーシールズが作戦を担当することになった。
オバマ大統領の直轄でヘリによる強襲作戦が選択されたのです。弁護士出身の大統領が、国際法を完全無視することに何のためらいもなかったことに鳥肌が立つほどの寒気を覚えます。9.11の報復として、他国の人間を裁判によらず殺害(暗殺)してよいという指示を世界一の民主主義国家を標榜している大統領が指示して暗殺が実行されたのです。
著者は、実行部隊のシールズのメンバーに、こんな言葉で督励した。
「諸君、9.11後、きみたちはビン・ラディンを仕留める任務につくのを夢見ていたはずだ。さあ、これがその任務、そしてきみたちがやる。ビン・ラディンを仕留めにいこう」
そして暗殺成功を確認したあと、オバマ大統領はテレビで次のように演説した。
「こんばんは。今夜、私はアメリカ国民と世界に、アルカイダの指導者で何万人も罪のない男女や子どもを殺したテロリストであるウサーマ・ビン・ラディンを殺害する作戦をアメリカ合衆国が実行したことをお知らせします」
裁判にかけることもなく、パキスタン政府の了解を得ることもなく、勝手に他国の領土に武装部隊を送って問答無用式に殺人犯を殺害したというのを、「正義が果たされた」と手放しで評価してよいものでしょうか…。
著者はイラクのサダム・フセイン元大統領の身柄を隠れていた場所で確保したときの責任者でもありました。
イラクでは、ビーコン・ボーイというターゲットへ導いてくれる可能性のある貴重な情報源が活用されていた。2003年12月14日、フセイン逮捕が全世界のニュースに流された。
それにしても、イラクには核兵器も大量破壊兵器も何もなかったのです。それなのに戦争を始めた責任を誰もとっていません。日本政府は今も、そのことについて反省の弁すら述べていません。これでも「正義は果たされた」と言えるものでしょうか。
ネイビーショールズになるのが、いかに大変なことか、この本を読むとよく分かります。でも、世の中は武力という暴力だけで動いているわけではありません。もちろんお金の力も大きいのですが、もう一つ大切なのは、人々の心ではないかと考えています。
一人ひとりの心のもちようは見えないし、小さくて無視できるようなものだけど、それが何千、何万、何十万とあつまると形になり、巨大な流れをつくりあげると思うのです。どうでしょうか…。
(2021年10月刊。税込3410円)

生涯弁護人(1)

カテゴリー:司法

(霧山昴)
著者 弘中 惇一郎 、 出版 講談社
「無罪請負人」として名高い著者が、自ら手がけた刑事・民事事件についての教訓に富んだ苦労話を語った本です。
著者が手がけた刑事事件は著名人のオンパレードです。本の表紙にも、三浦和義、村木厚子、小澤一郎、鈴木宗男の顔写真が並んでいて圧倒されます。
まずは三浦和義事件。このとき、一審の東京地裁は「氏名不詳の第三者と共謀して妻の一美さんを殺害した」として無期懲役を言い渡した。この判決について、著者は「証拠は何もないが、とにかくお前が悪い」と言ったのに等しいと批判しています。まったく同感です。第三者を特定することもなく「共謀」を認定するなんて、とんでもない判決です。
また、三浦氏が妻の死亡保険金1億5千万円に手をつけていないことについて、一審判決は「お金に困っていたわけでもないのに保険金殺人をしたのだから、非常に悪質で許せない」としたというのです。これについて著者は、「まことに珍妙な理屈」と非難していますが、これまた同感です。「お金に困っていた」から保険金を得る目的で第三者に妻を殺させたというのなら常識的ですが、その逆なのですから…。
「日本中が有罪と信じているこの事件で、どうして裁判所だけが無罪を言い渡せるか」と担当した裁判長は言っていたそうです。裁判所は世論の動向に弱いことを、はしなくても自白したということです。
三浦和義事件は『週刊文春』が1984年1月から7週連続で大々的に、実名で報道したのがきっかけでした。それをテレビのワイドショーや雑誌、スポーツ紙が、連日連夜、「ロス疑惑」として報道したのです。スプリング砲も間違うことは、やはりあるのです。
著者によると、三浦氏は、酒をのまず、ギャンブルしないし、美食家でもない。ただ、女性関係は派手だった。それでも妻の一美さんとそれで揉めていたわけでもない。なので、女性関係のもつれから妻を殺さなければならないという動機もなかった。
東京高裁は三浦氏について逆転無罪の判決を出した。このとき、次のような付言がある。
「報道に接した者が最初に抱いた印象は簡単に消えるものではない。それどころか、最初に抱いた印象を基準にして判断し、逆に公判廷で明らかにされたほうが間違っているのではないかとの不信感を持つものがいないとも限らない…」と。
これは、裁判と無関係な市民の一人として私もあてはまります。三浦氏について、なんとなく犯人だろうという思い込み(すりこみ)が私にもしっかりありましたので、逆転無罪判決が出たとき、「意外」に感じたのは事実です。
無罪判決を書いた東京高裁の3人の裁判官は、秋山規雄・門野博・福崎伸一郎です。裁判官に恵まれたのですね。
三浦氏は、テレビ局や週刊誌などを被告とする名誉棄損の民事訴訟を、なんと530件を起こし、その8割で三浦氏は勝訴あるいは勝訴的和解をした。
三浦氏の逮捕から無罪の確定まで14年半もかかったとのことですから、本当に異例の裁判です。
それにしても、日本で無罪が確定しながら三浦氏がサイパンで逮捕され、ロサンゼルスの警察署内で「自殺」したというのも不可解な結末でした。
次は、村木厚子事件。供述調書というのは、検察官の「作文」。被疑者がしゃべったことをまとめるのではなく、そのなかから検察のつくったストーリーに都合のいい部分だけを取りあげ、いらない部分は全部捨ててしまう。そして、検察官自身の想像や妄想もふくめて文章化したもの。
でたらめな調書が取られている要因の一つは、調書の信用性に対する裁判官の判断が甘いから。そうなんです。そのとおりです。
長期の勾留中、村木さんは不利益な調書を取られることなく、一貫して否認を通した。村木さんは、聡明であると同時に精神的に非常にタフだった。
「検察の土俵では、自分は勝てない。でも、勝たなくても負けなければいい。でたらめな供述調書にはサインしなければいいんだ」
いやあ、これは本当に大切なことです。
そして、この事件では前田恒彦検事がフロッピーを改ざんしていたことが発覚し、特捜部長、副部長とあわせて3人の検事が最高検察庁から逮捕されるという前代未聞の不祥事となり、検察官の威信は丸つぶれでした。
著者は医療被害、薬害訴訟にも心血を注いでいます。その一つであるクロロキン訴訟について、弁護団会議を最高裁判決が出るまでの20年間、毎週、開いていたとのこと。これには驚きました。しかも、訴状を提出する直前は、朝9時半から翌日の朝6時ころまで延々と、討議したとのこと。恐るべきロングラン会議です。
著者が扱った100件もの医療過誤裁判のなかには敗訴判決もあるようです。ある事件で、問題の医師について、足かけ3年、合計9回の公判で尋問したというのには驚きのあまり、声も出ません。私も刑事裁判で恐喝「被害者」について、毎回3時間、4回も尋問したことがあります。その結果、この「被害者」は信用ならないとして無罪となり、検察官は控訴せず一審で確定しました。
著者は、やり場のない気持ちを抱えて苦しんでいる人たちの話に耳を傾け、アドバイスできることはアドバイスし、調べられることは調べる。そうすると、最終的に裁判に負けたとしても、依頼者の気持ちが落ちつくことはかなり多いとしています。裁判の勝ち負けよりも、被害者の気持ちに寄り添い納得してもらうことが大事だと考えている。この点についても私は、まったく同感です。
500頁をこえる部厚さですが、執筆のサポートをした構成ライターのおかげもあるのでしょうか、とても読みやすくて、休日の朝早くから読みはじめて、午後までには読了しました。
著者は私より4年だけ先輩になりますが、さすが「無罪請負人」の体験にもとづく話は、どれも大変含蓄に富んでいて、今さらながら勉強になりました。休日に丸々つぶして読みあげるに足る本として、強く一読をおすすめします。
(2021年11月刊。税込2750円)

深層サメ学

カテゴリー:生物

(霧山昴)
著者 佐藤 圭一 ・ 冨田 武照 、 出版 産業編集センター
世界にいるサメは553種。1990年代には300種と言われていたので、200種以上も増えた。
サメは、二つの大きなグループに分けられる。その一が、ネズミザメ上目で、もう一つがツノザメ上目。ジンベイザメやホホジロザメは、ネズミザメ上目に入る。
ところが、どちらのサメも深海性の種が多数派を占めている。というか、サメの半数以上の種が深海を主なすみかとしている。
深海は、環境変化が小さいので、エサは少ないが、安定してすみ続けられるところ。
フカヒレは、サメのヒレから皮などを取り除き、内部の軟骨を乾燥させたもの。サメの骨格は軟骨からできている。この軟骨とは、骨とは似て非なるもので、その成分も作られる過程もまったく異なる。
サメが、骨をまだ進化させていない原始的な魚なのか、それとも骨をつくることをやめてしまった異端児なのか、まだ決着がついていない。
メガマウスザメは、全長7メートル以上になる巨大。しかし、プランクトンを主食とするため、歯がとても小さい。
ほとんどのサメが、オスよりメスのほうが大型化する。
オンデンザメは、長寿であり、成熟年齢は150歳ころ。うひゃあ、こ、これは驚きます。ジンベエザメは人間より長寿で、100年以上生きるだろう。
サメのペニスは2本ある。
サメの歯は、何度でも生え変わる。1ヶ月で歯を使い捨てしている。そして、歯を捨てないで、体内にとっておくサメもいるようだ。
泳ぐとき身体を60度ほど傾けていて、それを5~10分で左右の傾きを入れかえている。これが楽に泳ぐコツのようだ。
サメのなかには、みずから発行物質を保持して、光るタイプのサメもいる。
サメの表面には、非常に小さなウロコがびっしりと覆っている。そして、ウロコの表面に数本の溝が並んでいて、遊泳時の水の抵抗を減らしている。
ジンベエザメは、目にまぶたをもたず、ウロコが目を守っている。
サメは、繁殖終期が2年で、妊娠期間は1年ほど。赤ちゃんが胎内で共喰いしている説は疑わしい。赤ちゃんを3ヶ月間もかけて出産している。胎仔(たいし)が一度に生まれるとは限らない。
知られざるサメの不思議な生態が明らかにされています。著者の2人は、沖縄の美ら海水族館で働いている研究者です。もう久しく沖縄に行っていませんが、またぜひこの水族館に行って、巨大サメを拝ませていただきたいものです。
(2021年5月刊。税込1980円)
 朝、雨戸を開けるとチューリップの花が目の前に並んでいます。春到来を実感します。 
 団地の桜も見事に満開で、例年より少し早い気がします。
 ツバメが下の休耕田におりてエサを探しています。ロシアの侵略戦争のため、モノ不足が心配されはじめました。日本の食糧自給率の低さが本当に心配です。一刻も早く戦争を止めさせたいものです。
 庭に出てチューリップの写真をとっていると、ウグイスの、まだ下手な鳴き声が聞こえてきました。そして、目の前にジョウビタキがやってきて、別れの挨拶をしてくれました。
 春はツバメがやってきて、ジョウビタキが帰っていく季節です。ずいぶん日が長くなりました。これで花粉症の心配さえなければ申し分ないのですが…。世の中は、とかくままならないものです。

ファーブル伝

カテゴリー:ヨーロッパ

(霧山昴)
著者 ジョルジュ・ヴィクトール・ルブロ 、 出版 集英社
『ファーブル昆虫記』で名高いファーブルの評伝です。著者はフランスの医師であり、国会議員もつとめた政治家でもありますが、生前のファーブルと親交があったようです。なので、ファーブルの昆虫観察ひとすじの生活ぶりが詳しく紹介されています。
そして、とてもこなれた日本文になっていますので、476頁もある大著ですが、スラスラと読みすすめることができました(私は、日曜日の昼に読みましたが、3回で読了しました)。
ファーブルの人生においては、何もかもが真剣で、常にある一つの目標に向かっていた。
ファーブルの90年あまりの長い生涯は、3つの時期に区分できる。
その一は、60年近くにわたるもので、「荒地」を手に入れるまで、その二は、孤独と深い沈黙の時期。しかし、この時期がいちばん活発で、収穫も豊か。その三は、人生の最晩年の10年間で暗闇のなかにいきなり光があたったような時期。
ファーブルは、どんなときでも、何もしないで時間を過ごすということがなかった。
ファーブルにとって、子どもと虫、この二つこそが大きな喜びだった。子どもたちに、毎日(木曜日と日曜日を除く)午後2時から4時まで講義した。
何より必要なのは、生き物に対する強い共感。
優れた観察者というものは、実際には想像力をはたらかせてものを創り出す詩人だ。
ファーブルは、本能とは何かを定義したり、その本質を深く掘り下げたりはしない。本能は定義できないし、その本質もまたはかり知れないからだ。しかし、ファーブルは、『昆虫記』において、本能と、その無限の多様性について、多くのことを学ばせる。
昆虫は、やり慣れた作業や習慣的な行動から逸脱することができない。なので、ファーブルは、虫には知性がないとした。
ファーブルは、何事もこまかく突きつめていく性格だった。実証的で、厳格で、独立心が旺盛だった。
ファーブルは、ダーウィンと同世代の人で、手紙のやりとりをしていた。ファーブルはダーウィンの進化論を否定して賛同せず、表向きは敵というか、論争の相手だった。しかし、この二人は、互いに深く尊敬しあっていた。
ファーブルは、あらゆる動物、たとえば犬や猫、家で飼っているカメだけでなく、ぷっくりと膨れて、皮膚のべとべとしたヒキガエルとさえ仲良くしていた。
生きとし生けるものは、みな神聖なつとめを果たしている。この教えをファーブルも大切にした。
ファーブルは、ごくフツーの、誰にでも分かるコトバで語ろうと努力した。
ファーブルは、素朴でイメージの富んだ呼称や、ありふれた俗称など、一般やの人々がつかう生き生きした用語のほうを使うのを好んだ。
ファーブルの最晩年は「貧窮」のうちに生活していた。
フランスには、日本ほど大の男がチョウチョウなどの昆虫を愛していると公言する人はいないようです。日本には有名な俳優にも政治家にも、昆虫大好きだと公言してはばからない人がいますし、世間が受け入れていますよね。私も、その一人です…。
(2021年5月刊。税込4620円)

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