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宇宙で最初の星はどうやって生まれたのか

著者  吉田直記 、 出版  宝島社新書
宇宙誕生から38万年後、宇宙の温度が3000度Cに下がったとき、原子核と電子が結合し、原子が出来た。水素原子とヘリウム原子である。これが最初の星の材料となった。
 最初の星が生まれたのは、宇宙が誕生して3億年たったとき。
 宇宙にあるダークマターという物質のもとに、水素やヘリウムのガスが集まってきた。次第に凝縮していき、濃密なガスの魂となり、その中心部で核融合反応が起き、いくつもの重い原子を合成しはじめる。この核融合が始まると、ガスの魂は明るく光り輝き出し、宇宙を照らす量となる。
 1万光年立方の空間に1個の割合でファーストスターは誕生した。現在、10万光年サイズの銀河の中に星は1000億個もある。それに比べると、ファーストスターはずい分と少ない。
 ファーストスターの寿命は300万年ほど。寿命を終えると、超新星爆発を起こす。そのとき、星の内部の核融合で作られた元素、酸素や炭素や窒素を宇宙にばらまく。
 このファーストスターの超新星爆発によって、はじめて宇宙に水素とヘリウム以外の元素が存在し、広がるようになった。そして、それが次の世代の星の材料となり、やがて人間の生命を形づくる素となっていった。
 私たちの宇宙には、金や銀、銅、ウランなど鉄より重い重元素にあふれている。これらは、第2世代の星の内部で作られ、第2世代の星が超新星爆発を起こした時に宇宙にばらまかれたと考えられる。
 重元素を吐き出す星の寿命は長くて1000万年。1000万年を10回くり返すと1億年。宇宙の歴史は137億年なので、1000世代は交代しているということになる。
 宇宙には果てもなく、形もない。無限に平坦な空間が広がっているとしか言いようがない。
 たまには無限の宇宙空間に思いをはせてみるのもいいものですね。
(2011年10月刊。667円+税)

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