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2008年6月 の投稿

肩書きだけの管理職

カテゴリー:社会

著者:安田浩一、出版社:旬報社
 企業側に立って労働事件を手がけることの多い、私の親しい弁護士が、先日、今のサラ金・過払金バブルのあとには、無償残業の不払い賃金請求事件が激増するだろうという予測を語っていました。なるほど、そうかもしれません。
 この本は「名ばかり管理職」の非情な労働実態を鋭く告発しています。ひゃあ、そんなにひどいのかと私も少なからず驚きました。本当に衝撃を受けるほどでした。これでは、まるで現代にも奴隷労働があるじゃないかと思ったほどです。一家団らんなんて、夢のまた夢。それどころか、過労死が迫っているのです。今や、カローシ、としてカラオケ並に世界的に有名になってしまった、日本を代表する嫌な言葉です。
 高野氏は1987年にマック社に入社した。マック社は、今、日本全国に3800もの店舗を展開している。マックは、基本的につくり置きせず、しかも1分以内に商品を出す。そこにあるのは、安かろう悪かろうだ。
 私は、この30年間、一度もマックを食べたことのないのを誇りに思っています。化学薬品みたいなものを食べられるものか、という気持ちです。マックにはどれだけの食品添加物が入っているのでしょうか。そして、牛肉。どこで生産されている牛なのでしょうか。アマゾンの原生林を焼き払って牧場に変え、牛を生産しているという事態は変わったのでしょうか。人工飼料による安上がりの牛肉生産方式は、今も続いているのではありませんか・・・。
 マック社は1994年から、アメリカ本社主導で経営改革をすすめた。すべての商品を値下げした。殺伐とした社内の雰囲気。そして、異常な長時間労働。
 日本マックの創業者(藤田田)が2004年に死んでも、マック社は何もしなかった。マック社にはアメリカ流のドライな経営手法が導入された。成果主義は店長の給与ダウンをもたらした。厳しい売上目標とノルマを社員に課した。高野店長は、時間外労働が月100時間をこえ、1ヶ月に3日休めるかどうか。
 管理職と管理監督者とは、まったく異なる存在である。管理職とは、
 ? 職務内容や職務遂行上、経営者と一体的な地位にあるほどの権限を有し、これにともなう責任を負担している。
 ? 本人の裁量で、勤務時間を自由に調整できる権利を有している。出退勤は自由。
 ? その地位にふさわしい処遇を受けている。
 というもの。ところが、高野店長は、このどれにもあてはまらない。まさに、「名ばかり管理職」だ。マック社は、全世界で労働組合への敵視政策をとっている。
 中島氏がすかいらーくに入社したのは1979年。すかいらーくは、「小僧寿し」「ジョナサン」「バーミヤン」「ガスト」などを経営している。
 店長の中島氏は、毎日の拘束時間が最長17時間40分、最短12時間30分。休日は1日のみ。毎月の平均残業時間が150時間。す、すごーいですね。いえ、ひどいです。非人間的な長時間労働です。
 「セブン・イレブン」は日本全国に1万5000店舗をかまえている。労組はなかった。店長の年収は平均400万円。実際、店長の裁量が及ぶ余地などない。防犯用の監視カメラで、休憩時間中に漫画雑誌を読んでいるのを「発見」されて、店長からヒラ社員に降格された。「店長としてふさわしくない」というのが表向きの理由だ。これまた、ひどいです。
 紳士服の『コナカ』では全社員1000人のうち、店長は400人もいる。店長こそ一番早く出勤しなければいけない。開店時間の1時間半前、午前8時30分、店長は店舗のカギを開ける。ノルマを達成するため、社員が自腹で購入する。それは年に30万円ほどになる。これも、ひどいですね。
 店長は税込み月収35万円。ボーナスは年2回、50〜70万円。最低でも1日に13時間は拘束される。労基署が立ち入り調査した。その結果、一般社員720人に対して、未払い残業代として9億円が支給された。店長など管理職400人に対して、特別賞与として4億7000万円が支給された。
 あまりにもひどい労働実態が描かれています。まさに搾取です。これでは現代日本で『蟹工船』が飛ぶように売れ、マルクスが見直され、日本共産党が脚光を浴びるのも当然です。
 庭にグラジオラスの花が咲いています。淡いピンクの花はほのかな色気を感じさせます。ヒマワリに囲まれて、ひっそりと黒紫色に近い濃紺のグラジオラスもあります。
 カンナの花が咲きはじめました。黄色い花に赤の斑(ふ)が入っています。私のお気に入りの色です。本格的な夏到来を示す情熱の花です。
 夏の庭は大変な勢いで雑草がはびこるので、日曜日にあちこち整理して、少しスッキリ感を出しました。
 夜、ホタルを見に歩いて出かけました。2週間前とちがって、チラホラ飛んでいるだけでした。九州北部は、まだ梅雨入りしていないようです。
(2007年12月刊。1300円+税)

暴力はどこからきたか

カテゴリー:生物

著者:山極寿一、出版社:NHKブックス
 ゴリラは弱いもの、小さいものを決していじめない。けんかがあれば第三者が割って入り、先に攻撃したほうをいさめ、攻撃されたほうをかばう。そして、相手を攻撃しても、徹底的に追い詰めたりはしない。ましてや、相手を抹殺しようとするほど激しい敵意を見せることはない。敵意を示すのは自分が不当に扱われたときであり、自己主張をした結果、それが相手に伝われば、それですむ。ここには明らかに人間とは違う敵意の表現がある。
 うひゃあ、これでは、ゴリラのほうが人間よりずっとずっと賢いということですね。
 古代の狩猟民は攻撃的だったという考えが間違いだということは証拠によって明らかとなっている。アウストラロピテクスは、仲間によって殺されたのではなく、ヒョウに捕食されていた。狩猟民たちは、戦いを好まない平和な暮らしを営んでいた。
 ゴリラのオスが立ち上がって胸を勇壮に叩くのは、自己主張のための行動であって、戦いの宣言というよりは、むしろ戦いをせずに引き分けることを意図したものだった。
 霊長類は食虫類から分化した。最初の霊長類は樹上で昆虫を食していたと思われる。つまり、霊長類は、被子植物に群がってくる昆虫を主食としていた。人間の体がサルたちより大きいのは、もともと弱い消化能力を補うという、類人猿と同じ理由による。
 樹上での生活は立体的に世界をながめる視覚を発達させた。三次元空間で食物、仲間、外敵の位置を正確につかむためには立体視が欠かせない。この能力を高めるため、目の位置が顔の側面から前方へと移動し、鼻づらが後退して両目の視野が大幅に重複するようになった。すなわち、樹上生活は人間の視覚のもっとも基本的な能力を築き上げた。
 ニホンザルもゴリラも、メスには単独で暮らす時期はない。ニホンザルのメスは生まれ育った群れを離れることはないし、ゴリラのメスは元の群れを離脱すると、すぐに他の群れに移籍する。他の真猿類の社会でも、メスは単独では暮らさない。それは、メスが他の個体と群がろうという強い傾向をもつためだ。真猿類は昼行性であり、果実などの植物の部位を食物としたことに関係がある。メスは、長い妊娠と授乳の期間中、自分だけでなく、子どもの栄養条件も上げる実用があるから。
 ニホンザルでは、年齢の若い妹のほうが姉よりも順位が高いなる。それは、年の若い娘を母親が庇護するから。ところが、チンパンジーやゴリラでは、メスが生まれ育った群れを出て、他の群れに移ってしまうので、メス間に血縁にもとづく強い結束は生まれない。
 ヒトの男の睾丸はゴリラより大きく、チンパンジーより小さい。精子の密度もちょうど中間である。
 ヒヒもチンパンジーも、メスは毎周期に2週間ほど性皮を腫脹させる。これは、メスが一頭のオスと独占的な交尾関係を結ばず、多くのオスと交尾することによって子どもの父性をあいまいにしようという戦略だと考えられる。オス同士がはりあってメスと交尾する権利を独占しようとするのに対し、メスは性皮を腫脹させて多くのオスを誘い、長期間にわたって交尾することで、どのオスにも繁殖成功の可能性を示している。
 ゴリラのメス同士の関係は実にあっさりしていて、互いにあまり深く関わらないようにしているようだ。メスたちが血縁関係にこだわらずに付きあっているからこそ、ゴリラのメスは親元を離れて見知らぬ仲間のもとへ移籍してもうまくやっていくことができる。
 ゴリラの若いメスの移籍は、恋人選びの旅の始まりである。ゴリラのオスは離乳期から思春期に至るまで熱心に子育てする。
 ゴリラのメスは、発情を迎えたとき、父親以外に成熟したオスがいなければ、群れの外に交尾の相手を求めて群れを離れていく。つまり、オスの子育てによる娘との交尾回避は、娘の分散を促進する効果をもっている。
 ニホンザルのオスにとって、群れとは生涯、身を預けるほど魅力のあるものではない。居心地が悪くなれば群れを出ればよいし、群れ生活が苦手なら、単独で暮らせばよい。
 チンパンジーは、仲直りにとても積極的である。攻撃を仕掛けたほうも、攻撃されたほうも、どちらからともなく近寄ってキスをし、手を握り、抱きあい、毛づくろいする。生涯にわたって自分の生まれた群れで暮らすオスたちは、他のオスの協力をいかに得て、自分の地位をつくるかが最優先の課題となる。
 ゴリラの仲直りは、対面して、じっと顔をつき合わせる行動である。ゴリラは体の接触が起こらない。ただじっと顔を寄せてのぞき込むだけ。接して触れあわずというのがゴリラの付きあい方なのだ。また、ゴリラに特徴的なのは、けんかを第三者が仲裁すること。
 ヒトもチンパンジーもゴリラも、和解するとき、相手とじっと見つめあう。まるで相手の意図を推し量るように相手の顔を見つめ、それから親和的な行動を示す。ボノボも同じような見つめあいをする。
 ゴリラたちは、顔を向けあい、視線を交わしながら、食事する。
 ヒトもサルもチンパンジーもゴリラも、みんな同じで、少しずつ違っているということがよく分かります。ヒトって、やっぱりサルの一種なんですね。
(2007年12月刊。970円+税)

戦争

カテゴリー:アメリカ

著者:Q.サカマキ、出版社:小学館
 パレスチナ、ハイチ、スリランカ、コソボ、アフガニスタン、リベリア、イラクの戦場を生々しく伝える写真集です。よくぞ、こんな写真がとれたものだと感心します。目をそむけてしまいたい写真ばかりです。でも、現実から目をそらすわけにはいきません。そして、その大多数にアメリカが関わっています。まさに「世界の憲兵」としてのアメリカです。いえ、むしろ、アメリカ帝国主義の世界制覇の野望の実証的写真と言ったほうがいいのでしょう。アメリカは、イラクのように、自国に有利な利権があると思えばいち早く石油省だけはなんとしても確保します。自国にとって当面の利権がなければ、現地でどんな虐殺が起きようとも、「そんなのカンケーねえ」と無視してしまいます。
 パレスチナのガザでは、ユダヤ人入植者の子どもたちは、イスラエル政府が提供した装甲車で通勤通学していた。ひゃあ、毎日の生活の始まりが、装甲車だなんて、とんでもないことですよね。
 ハイチでは、クーデターが33回もあったというのです。すごいことです。これでは、国民は、ずっと政争の犠牲になってきた、というのは、まさにそのとおりですよね。
 2004年2月29日、アリスティード大統領が2度目の亡命を余儀なくされた。どうして、こんなに小さく、貧しい国で、何度も何度も凄惨な殺しあいが起きるのでしょうか。アメリカは、イラクとは違って、小国ハイチに利権が乏しいことからでしょうか、まったく無策のままです。
 スリランカもコソボも、アメリカの注目をひかないためか、戦争が続いたままです。
 アフリカのリベリアでは、ドラッグとアルコールでハイとなった少年兵が、耳元を弾丸がつんざいているにもかかわらず、激しい戦闘を楽しんでいるかのようにゆっくり闊歩し、マシンガンを撃ち続ける。「今まで何人殺したかなんて覚えていないし、気にもかけていない」とうそぶく。こんな狂気が、14年間に25万人の生命を奪い、わずか300万人のリベリアの人口の3分の2を難民にしてしまった。
 リベリアには、アメリカを招き入れるほどの利益がないから、アメリカは介入しない。
 最後はイラク。2003年4月のバグダッドの病院の写真があります。フセイン政変崩壊による混乱のなかで、我が身と患者を守るために医師たちが銃をもつ状況です。
 戦争が日常生活のレベルにきたときの悲惨さがよくとらえられている写真集です。こんな写真を見て今夜はよく眠れるかどうか、つい心配してしまいました。といっても、お互い現実から逃げ出すわけにはいきません。
 われらは、全世界の国民がひとしく恐怖と欠乏から免れ、平和のうちに生存する権利を有することを確認する。
 いい言葉です。日本国憲法の前文にあります。自民党は、これを削除しようとしています。先日の名古屋高裁判決は平和的生存権は具体的権利として、その侵害をやめさせることができるものだ。このように高らかにうたいあげました。世界に戦火の絶えない今こそ、憲法9条2項を世界中に広げたいものです。
(2007年10月刊。3000円+税)

アゲハ蝶の白地図

カテゴリー:生物

著者:五十嵐 邁、出版社:世界文化社
 前に同じ著者の『蝶と鉄骨と』(東海大学出版会)を読みました。著者は私より20年も年長の虫屋(正確には、蝶屋)です。世界中、どこまでも蝶を追い求めていく勇気と元気には、ほとほと感心します。なにしろ、乗っていた飛行機が墜落しても、多くの乗客が亡くなるなかで無事だったり、砂漠の中やトラのすむ密林の中をさまよったりするのです。うひゃー、そこまでやるか、という感じです。
 蝶の生態を明らかにするには、オスとメスの違いを一目で見分け、食草を求め、卵を産ませて育てなければいけません。根気づよい作業が求められます。虫屋って、そこまでするんですね。感動すら覚えます。
 日本の蝶愛好家はプロ・アマふくめて2万人。間違いなく世界一。たしか、今をときめく高名な保守政治家もそうでしたよね。
 日本の土着の蝶は233種。ところが、中国の蝶は1300種もいる。日本の土着種すべてを採集した人はわずか1人だけ。中国となると、1300種を採集するのは、容易なことではない。
 日本に産する蝶のほとんどが中国に産する。というより、日本に産する蝶は、中国の蝶のほんの一部に過ぎず、日本は中国の出店でしかない。
 蝶は、見たら欲しくなる。コレクションとは所有欲の究極のもの。けっして癒えることのできない煩悩である。なーるほど、そういうことなんですね。実は、私もよその家にある見事な花や木を見ると、すぐに欲しくなります。かといって、ドロボーするつもりはありませんので、何とかして買い求めたいと思うのです。ところが、これが案に相違して、なかなか容易なことではありません。近くの花屋で売っているとは限りませんし、通販でも容易に手に入りません。
 著者は、1969年7月、イラクへ出張を命じられます。その2年間の出張中、ひまを見つけて蝶の採集にいそしむのですから、並の神経の持ち主ではありません。砂漠の国イラクにも蝶はいるのですね。もちろん、砂漠に蝶がすんでいるわけではありません。
 アゲハチョウは、特有のしっかりした方向性のある飛び方をする。モンシロチョウのような、チラチラと左右にゆれる飛び方はしない。
 蝶を探すときには、食草となるウマノスズクサ科の草を探せばいい。
 一般に、蝶は雌が羽化するころには雄が待っていて、すぐに交尾するもの。だから、自然の中を飛んでいる雌に未交尾雌はいない。ところが、現実には飛んできた雌が未交尾のことがあった。ふむふむ、そうなんですか・・・。
 普通のアゲハチョウは、飼育していると、1週間に1度くらいの割合で脱皮し、孵化後30〜40日で蛹になる。いやはや、じっくり飼育までして観察するのですね。
 すごい本です。世界のアゲハ蝶のいくつかがカラー写真つきで紹介されています。なるほど、なるほど、大のおとなを虜にしてしまう魅力があることがよく分かります。
(2008年2月刊。2800円+税)

朝令暮改の発想

カテゴリー:社会

著者:鈴木敏文、出版社:新潮社
 私はコンビニをなるべく利用しないようにしています。従来型のパパ・ママ・ストアーをつぶしたくないからです。でも、出張したときなどには、コンビニを利用せざるをえません。だって、他に店がなければ選択の余地がないからです。
 この本によると、今や「セブン・イレブン」は日本全国に1万店舗をこえます。一国内の店舗数では世界最大規模。ところが、四国、北陸、山陰など、13の県には1店舗もありません。これをドミナント戦略と言います。ドミナントとは、高密度多店舗出店と言われます。ドミナント戦略は、経営面では物流やシステム、広告、店舗指導等の各面での効率向上などの効果が期待できる。出店地域の消費者に対しては心理的な面で及ぼす影響が大きく、爆発点をもたらす一つの仕掛けになっている。
 うへーん、「セブン・イレブン」って、日本全国どこにでもある店かと思っていましたが、違うのですね。それはともかく、1万店舗を統率するリーダーの言葉には重みがあります。
 過去の経験をなぞる時代は今や完全に終わった。環境が激変し、マーケット全体が縮小(シュリンク)し、アゲンストの風が吹くなかで、仕事の仕方はかつてなく難しくなった。今は、一度言ったことでも、環境が変化して通用しなければ、すぐに訂正して新しい方針を示さなければ変化に取り残されてしまう。朝令暮改をちゅうちょなくできることが優れたリーダーの条件の一つとなっている。
 必要なことは、もう一人の自分を置いて、自分を客観的に見つめ直すこと。自分は過去の経験にとらわれていないか、前回と同じやり方を繰り返すので挑戦にならないのではないかと、「もう一人の自分」から自分をとらえ直す。そして、過去の経験をいったん否定し、一歩ふみ込んで考えてみること。
 顧客がその商品を買うか買わないかは、心理によって大きく左右される。単に需要があれば売れるわけではなく、顧客に買うだけの価値ある商品であることを心理的に認知してもらえなければ、買ってもらえない。まさに心理学の時代である。
 日本の消費者は世界でもっとも対応が難しい。そして、日本ほど「画一化」が進んだ国はない。そうなんですよね。日本人って、ホント、横並び心理が強いですよね。あの人が持っているのなら、私も持っていなければ、と思ってしまうんです。
 日本ではソフトドリンクだけでも毎年1000種類もの新製品が生まれ、そのほとんどが半年、早いものは2週間で店頭から消えてしまう。セブン・イレブンで扱う商品も、年間7割が入れ替わる。これほど商品のライフサイクルが短い国は日本以外にない。
 セブン・イレブンでは、毎週20〜30アイテムの新商品が登場している。
 会議は90分まで。生産性の低い仕事の典型は、多すぎる会議と、そのための膨大な資料づくり。
 人間は、妥協するより、本当はこうありたい、ああありたいと思っているときの方が精神的に安定するものだ。守ろうとする自分があることも認めながら、新しいことに挑戦しようと意欲を持ち続ける。それが人間本来の生き方ではないか。要は自分から逃げないこと。
 コンビニ必要悪論者である私も、大いに学ばされる本でした。
(2008年1月刊。1400円+税)

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