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2006年3月 の投稿

久留米藩難から新選組まで

カテゴリー:未分類

著者:松本 茂、出版社:海鳥社
 オビに次のように書かれています。
 動員数十万人ともいわれる宝暦の大一揆、幕末有数の海軍国だった久留米藩、九州の士族反乱の先駆け「久留米藩難」、久留米出身の新選組隊士、西郷隆盛自死の真相など、トピックで読むふるさとの歴史。
 私は、母が久留米(高良内)の出身であり、母の伝記をその江戸時代生まれの祖父の代から読みものとしてまとめようと考えて少しずつ筆をすすめています(このところ少し中断していますが・・・)ので、興味をもって読みすすめました。ただ、自由民権運動、そして代言人の活躍の部分の記述があまり見当たらないのが残念でしたが、改めていろいろ知ることができました。
 関ヶ原のあとに柳川城主となった田中吉政は三河国岡崎の城主だったこと、このとき久留米を支城としたことを知りました。また、そのあとに久留米城主となった有馬豊氏が丹波福知山から来たというのも初耳でした。さらに、関ヶ原までの久留米城主だった毛利秀包(ひでかね)は、妻引地(大友宗麟の七女)とともに熱心なキリシタンだったそうです。
 久留米藩の農民一揆は、その規模の大きさでは全国有数です。享保一揆は享保13年(1728年)に起きましたが、5700人余の農民が立ち上がって増税を撤回させ、一人の犠牲者も出しませんでした。
 次の宝暦一揆は、宝暦4年(1754年)に起きましたが、総参加者は10万人以上とみられています。今回は成果は半分だけで、一揆参加者のうち37人が死刑となりました。庄屋も7人がふくまれています。弾圧した藩主の方は日本数学中興の祖といわれる関孝和の高弟7人の筆頭格という数学の大家であったそうです。
 ただ、この本では旧来の百姓一揆についての見方にとらわれている気がしました。百姓はひたすら忍従し窮乏していた、だから一揆を起こして反抗した、としています。しかし、最近の研究によると、必ずしもそうではなかった。年貢の取り分も百姓は相当なものを確保していたし、むしろ自分の権利(既得権)を侵害されることへの怒りから権力に刃向かったというものです。これは「七人の侍」に出てくる、ずるい百姓たちの姿に通じるものです。
 久留米藩難というのは、明治になって久留米藩の有志たちが明治政府から処罰された事件です。久留米藩は倒幕の戦いに従軍しています。遠く函館の戦闘にも参加しているのです。ところが、幕府が崩壊したあとは新政府の政策に反発した若者たちがいたのです。
 西南戦争のころ、今の明善高校あたりに久留米軍団病院があり、官軍の負傷者の治療にあたっていたようです。そのなかには乃木希典少佐もいました。
 ところで、この西南戦争のとき、西郷隆盛は自決する寸前、桐野利秋から撃たれ、自首できなくなったんだという説が紹介されています。裁判を受けて自分だけで罪をかぶって、他の若者の助命を願うという考えだったというのです。さもありなんと思いました。

護憲派のための軍事入門

カテゴリー:未分類

著者:山田 朗、出版社:花伝社
 陸上自衛隊の中核的な機動打撃力は戦車1000両、自走砲500両、装甲車1300両。とくに注目すべきは新型の90式戦車。これは、イラク戦争で使用されたアメリカ陸軍のM1A2エイブラムス戦車、イギリス陸軍のチャレンジャー2戦車と同水準の性能を有している。120ミリ砲を装備し、50トンの重量で、最高速度は時速70キロ。IT化がすすんで、乗員は3名のみ。90式戦車は1両8億円で、車体・砲塔は三菱重工業が生産している。
 海上自衛隊の中核的な戦力は護衛艦54隻、潜水艦16隻、P3C対潜哨戒機97機。イージス艦として知られる「こんごう」型護衛艦は4隻。新型イージス艦は建造費が1隻で1500億円ほどもする。
 航空自衛隊の中核的戦力は、367機の戦闘機。うち203機はFー15J戦闘機で、これは、アメリカ空軍の主力戦闘機と同型機。
 「おおすみ」型輸送艦は、強力な上陸作戦用兵器であり、LCACと呼ばれる輸送用エアクッション艇を2隻搭載している。LCACは、「おおすみ」の艦尾のドック型出入り口から海上に出て、海上を40ノット(75キロ)の高速で疾走し、陸上に上陸部隊を送りこむ。LCACの積載能力は50トンで、これは90式戦車1両をそのまま積める能力があるということ。
 自衛隊は660機もの各種ヘリを保有している。ヘリコプター搭載護衛艦は4機のヘリコプターをのせる。対潜哨戒ヘリ3機、掃海・輸送用ヘリ1機。海上自衛隊の護衛艦53機のうち34隻がヘリ搭載艦。
 いったいこのような軍隊は本当に日本国民を守るものなのでしょうか。誰から何を守るというのですか。軍隊は、誕生して以来、自分たち軍人の特権的生活と軍事産業を守るものであり、常に国民は犠牲にされてきた。これが歴史の真実ではないでしょうか。人殺しの技術しか身につけていない軍人が威張りちらす社会なんて、私はゾッとします。
 北朝鮮の「脅威」を宣伝したいアメリカと、あいまいな「核兵器」とミサイルによって威嚇を実現したい北朝鮮は、自分の都合のいいように情報を切りとって、さかんに情報戦を展開している。両者が重なりあって北朝鮮の「脅威」は実態よりも大きくイメージされているので、この「脅威」を過大視してはならない。
 私も、まことにそのとおりだと思います。

日本の戦争力

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著者:小川和久、出版社:アスコム
 著者は日米安保条約を肯定していますが、私はアメリカにあまりにも従属的なこの条約は一日も早く廃棄し、両国が対等な立場に立った友好条約を結び直すべきだと考えています。この考えはベトナム反戦を叫んでいた学生時代から変わりません。
 日本が意識的に主体的に日米同盟をコントロールしてきたことはなく、今日の経済的な繁栄は、あくまで結果論にすぎない。
 この点も、私は著者と意見が異なります。平和憲法をもっていたために、日本は内外ともに安心して非軍事的な経済成長に専念することができたのです。それは単なる結果論では決してありません。
 日本の防衛費は年間5兆円弱。これはダントツのアメリカに次ぐロシア、イギリスとあまり変わらず、中国、フランスと並んで世界有数の額。しかし、日本の防衛費の4割以上は人件費で占められている。これを除くと、せいぜい「中ぐらいの国」の軍事力でしかない。
 海上自衛隊は対潜水艦戦では世界のトップクラスだけど、それ以外の能力は備わっていないに等しい。航空自衛隊も防空戦闘能力は世界トップクラスの実力をもっている。
 自衛隊はパワー・プロジェクション(戦力投射)能力がまったく欠落している。
 アメリカの同盟国のうち、アメリカと軍事的に対等な国など存在しない。すべて片務契約であり、不平等な同盟である。
 日本はペンタゴン最大のオイルターミナルである。神奈川県鶴見にアメリカ軍第2位の燃料備蓄量がある。佐世保は第3位。弾薬についても同じく、アメリカ軍が広島に置いている弾薬12万トンは、日本の陸海空自衛隊のもっている量よりも多い。
 アメリカ海軍の艦艇に母港を提供している国は日本だけ。世界最大最強の艦隊であるアメリカ第七艦隊は、日本がその全存在を支えている。
 日本は1991年の湾岸戦争のとき、130億ドル(1兆6500億円)を拠出した。これは湾岸戦争の戦費610億ドルの2割以上。しかし、クウェートから感謝されることはなかった。
 それだけではない。アメリカ軍を支える戦略的な根拠地として、日本は軍事面でも世界最大の貢献をした。ロジスティックスのことだ。たとえば、湾岸地域に展開した57万のアメリカ軍の燃料と弾薬の8割以上は、日本から運ばれたものだった。
 2003年3月に始まったイラク戦争においても、日本はアメリカ軍の戦略的根拠地として大いに後方支援の役割を果たした。
 アメリカは、韓国には「じゃあ、出ていくぞ」と脅し文句が言える。しかし、日本には言えない。日本に代わって戦略的根拠地を提供できる同盟国なんて、世界のどこにもいない。万一、日本が日米安保条約を解消する方向で動いて、アメリカ軍基地がなくなったら、アメリカは世界のリーダーの地位から転落してしまう。それほどまで、日米同盟は重い。
 日本は在日アメリカ軍の駐留経費を75%負担している。あっ、だからアメリカ軍のグァム移転にともなって日本政府は75%の支払いを求められているのですね。
 日本はアメリカ軍のために毎年6000億円を負担している。これは、一つの県の予算くらいの規模だ。
 日本は平和憲法の下で平和主義だから、対テロ戦争をたたかわなければいけない。ただし、対テロ特殊部隊だけを整備・増強するのは物事の順序をわきまえていない。まず軍事力をつかう、ということではない。私も、この点は賛成します。
 著者は、アメリカのイラク占領は、2003年4月のバクダッド陥落の時点から間違っていたと断言しています。この点も、まったく同感です。
 自衛隊にパワー・プロジェクション能力がないというのは、言われてみればなるほどそうだろうなと私も思います。つまり、日本は、戦後、そんな海外侵略に走るなんていうことは絶対にない、と国の内外に宣言したのです。今もますます大切になっている憲法9条です。なくすなんて、とんでもありません。

眼の誕生

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著者:アンドリュー・パーカー、出版社:草思社
 本書は目から鱗の物語である。しかも、二重の意味で。訳者は、あとがきにこう書いてます。私も、なるほどそうだと得心がいきました。
 カンブリア紀のはじまった5億4300万年からの500万年間に、節足動物を主とした多様な動物が爆発的に登場した。これはカンブリア紀の爆発と呼びならわされている。
 その原因は何なのか、この本は見事に解き明かしています。
 それは何か。そうです。眼なのです。
 生物が太陽光線を視覚信号として本格的に利用しはじめたこと、眼を獲得したことによって、食う、食われるという関係が激化し、身体を装甲で固める必要性がうまれた。眼の獲得が文字どおりの鱗つまり装甲を生んだ。
 これが光スイッチ説です。読みすすめていくと、本当に賛同できる考えです。まだ40歳にならないイギリスの若手学者の書いたものですが、なるほどとうなずき、感嘆しました。
 ウサギの眼は立体視できない。食べられる側にあるウサギは捕食者の餌食にならないことが先決である。周囲にさえぎるもののない、周囲360度が見渡せる場所が理想的。ウサギの眼は全水平方向を見渡せる位置についている。
 これに対して、補食動物は獲物との距離を正確に測れるかどうかが、食えるか飢えるかを左右する。生きている動物を食べるためには、狩りをしなければならない。狩りには、距離の見積もりが欠かせない。
 トンボの複眼は1000個ほどの個眼から成っているが、すべての個眼が同じというわけではない。複眼には個眼面が他より大きい部分が1、2ヶ所ある。そこが照準器にあたる部分だ。これは、眼の最上流に位置しており、空中を見渡し、上空を飛ぶ獲物を見つけるのにつかわれる。獲物となる虫が見つかると、トンボはその虫が飛んでいる高度まで上昇し、複眼の前方に位置する「照準器」にとらえて追跡する。
 カンブリア紀が始まると、捕食者たちはまず、獲物に照準を合わせるという行動に出た。眼という照準器で獲物をとらえていた。視覚とは、光を利用して物体を認知して分類する能力、つまり見る能力である。
 複眼が形成されると、この世で初めて眼を享受した動物が誕生し、世に解き放たれた。地球史上初めて動物が開眼した。眼の出現とともに、動物の外観が突如として重要になった。開眼により、世界は一変する。あらゆる動物が、視覚に適応するための進化を迫られた。もたもたしていれば食われてしまうし、獲物におくれをとってしまう。
 このように、カンブリア紀の爆発は、視覚が突如として進化したことでひきおこされた。
 混乱状態が続いていたのは、カンブリア紀初頭の、せいぜい500万年間だけだった。すべての生物が視覚に適応し終えて「爆発」がおさまると、混乱にかわって安定が訪れた。化石によると、眼が存在したのは、5億9300万年前のことで、それ以前ではなかった。眼が進化するには、100万年もあれば十分だった。基本的な光受容は像を結ばないので、眼とは呼べない。眼が誕生するのは、光受容細胞が本格化して「網膜」を形成したとき、である。
 動物進化におけるビッグバンというべきカンブリア紀の爆発と呼ばれる出来事をもたらした起爆剤は、いったい何だったのか。それを刻明に明らかにした本です。私はその面白さに引きずりこまれ、電車のなかで我を忘れて一心に読みふけりました。
 アノマロカリスはまったく奇怪な生き物です。奇妙奇天烈としか言いようがありません。380頁もある大部な本ですが、頭休めにもなる面白い本でした。

ファルージャ、栄光なき死闘

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著者:ビング・ウェスト、出版社:早川書房
 ほとんど全編が戦争映画を見ているかのような描写です。映画と違うのは、ホンモノの殺しあいなのです。屈強で陽気な海兵隊アメリカの若者が次々に敵に殺されていきます。その敵とはいったい誰なのか・・・。
 この本はアメリカ軍の従軍記者が海兵隊に同行、密着取材して書いたものですから、その敵とは、当然、イラク人になります。では、どんなイラク人が敵なのか。もちろん、アメリカ軍と一緒に闘っている新生イラク軍の兵士ではありません。敵であるイラク武装勢力というのは、いったい誰なのか・・・。
 注意深くこの本を読んでいくと、それは要するにアメリカ軍の占領を許せないと怒っているフツーのイラク市民であり、若者であることが次第に分かってきます。
 これまでイラクにおいて、アメリカ兵は2300人以上が戦死しました。これに対して、イラクの人々は10万人も戦死したという推測があります。
 ファルージャでの戦闘の発端は、アメリカの軍事請負会社のアメリカ人社員4人が襲われ、黒こげになって橋に吊された事件にある。これはブルックリン橋の惨劇と呼ばれる。
 アメリカ軍が市街戦に臨むのは、26年前のベトナム戦争におけるフエ市での戦闘以来のこと。平たんな土地が続くイラクでは、ハイウェーが問題だった。アメリカ兵の戦死者の68%がIED(即製爆発物)によるものだった。道路をすすむアメリカ兵は誰もがIEDを恐れている。IEDは簡単につくれる。榴散弾をつくるために金属片をひとまとめにしたものに、ガレージのシャッターの開閉リモコンや携帯電話で遠隔操作する発火装置をつければよいのだ。スイッチを押す人間は、一ブロックほど離れた屋根の上にいればいい。
 武装勢力には、司令官や副司令官といったきちんとした階級制度はない。むしろモスクを中心に近所の連中が地元のリーダーの下に集まったギャングの集団のようなものだ。道路や横丁を知りつくりている彼らは、家並みを利用した防衛ラインを構築するより、走りまわって戦う方が得意だ。
 アメリカ軍の50口径機関銃やマーク19の殺傷力は恐るべきものがある。厚さ2フィートの壁は貫通できないが、砲弾がコンクリートの壁にあたったときの衝撃は大変なもので、巻きおこる砂塵と飛び散るコンクリートの破片は、かつてこういう攻撃を見たことのない武装勢力を驚かすに十分で、彼らはクモの子を散らすように逃げ出す。
 戦闘は山火事のようなものだ。消し止めたかと思うと、火は通りをこえて飛び火し、次のブロックに燃え移る。戦闘がピークに達したときには、あちこちに散らばったライフルを持った海兵隊員300人が、10ヶ所で数百人の武装勢力を相手にしていた。
 アメリカの海兵隊は、司令官も兵士も同じリスクの下に動いている。マティス少将は3回撃たれた。配下の2人の連隊長はIEDで負傷していた。
 イラク人たちは、銃撃戦が終わると、何事もなかったかのように表に出てきて、それぞれのやりかけの仕事に戻っていく。T字路で8人のアメリカ海兵隊員が死んだが、待ち伏せをしていた連中はどこかへ消えてしまった。
 武装勢力の大半はカフィエやTシャツや長袖のシャツを着て、ズボンをはき、ゴム草履や運動靴を履いていた。黒の忍者服を着た者もなかにはいたし、数は少ないが警察の青い制服を着た者もいた。
 アメリカ軍のマティス少将には、ファルージャを占領することで武装勢力を鎮圧できるとは思えなかった。イラク軍が自分たちで戦わない限り、武装勢力は善良な市民を装い、時機を待つだけだ。
 イラク軍は、たとえば400人のイラク人と17人のアメリカ特別軍事顧問からなり、海兵隊と一緒に前線にいて、なかなか善戦する。しかし、イラク軍では、脱走兵や行方不明者が増えている。数ヶ月間かけて大事に育てあげたイラク兵が持ち場を放ったらかして逃走するのは珍しくない。大隊長が倒れたり、警察署長が形勢不利とみて逃亡したりすると、イラク人の部下はみなそれに続く。逃亡したら、命だけは助かるからだ。
 武装勢力側には指揮命令系統といったものは存在しないし、装備も最低限のものしかない。しかし、彼らはアメリカ軍相手によく戦うし、イラク人警備隊を圧倒する。
 イラク兵たちが戦場のまっただなかで制服を脱ぎ、普段着に着替えている現場を見た。全部で50人ほど。兵士たちは、ファルージャの兄弟たちと戦うことを拒否し、同時に兄弟たちが彼らの武器を盗むことにも反対なのだと言った。これはアメリカ人の戦いであり、自分たちには関係のないことだ。自分たちはただ家に帰りたいだけなのだ、と。
 出動した海兵隊員55人のうち21人が負傷した。うち7人は入院が必要だった。
 海兵隊員に犠牲者が増える一方で、ファルージャのテロリストたちは、イタリア人の首をはねたり、日本人5人、トルコ人3人、アメリカ人1人を誘拐したりしていた。
 ファルージャのティーンエイジャーたちは、みなゲーム感覚でアメリカ兵に立ち向かうよう教えこまれている。興奮した導師の説教を村のモスクで開き、彼らのアドレナリンが騒ぎ出すのだ。
 海兵隊のなかの狙撃兵は、毎日10人から20人の武装勢力を射殺していった。標的は魚と同じ獲物なのだ。人間とは思わないことにしている。狙撃兵は3倍率のスコープ付きM16を支給される。夜は、サーマル・スコープ付きの7.62機関銃がスナイパー・ライフルにとって変わる。
 海兵隊員みんなが同じように残忍な戦いができるわけではない。銃をうつのをためらう隊員は、銃弾を拾い集めて隊員に再分配する係りにあてられる。
 1ヶ月のファルージャでの戦いで、150回の空爆が行われ、75軒の一般民家と2つのモスクが破壊され、100トンの爆弾が落とされた。市民の犠牲者は300人から600人と推定された。
 武装勢力を形成しているのは、さまざまなグループで、そのなかには権力奪回をねらうバース党員、イスラム過激派、犯罪者、元軍人、情報部員、過激派スンニ派導師、異教徒の侵略者に対報復や戦いを挑む若者などだ。
 アメリカ軍はパイオニアUAVを使って建物の上空を旋回しながら攻撃の対象を確認する。発着をラジコンでコントロールでき、昼夜を分かたず地上の目標物を撮影できるカメラを搭載している。軍隊の末端組織までこれを活用している。
 こいつ死んだまねしてやがる。ふりをしているんだ。
 そう叫んで、海兵隊員が男の頭に2発うちこんだ。
 ようし、これで本当に死んだな。
 このシーンをテレビ映像がとらえて問題になりました。
 武装勢力の実力は、開戦前とまったく同じだ。
 イラクでは3年たっても戦争状態が続いています。日本の自衛隊は市街戦に巻きこまれる前に一刻も早くイラクから撤退すべきです。アメリカ軍はイラクへ根拠なく侵攻していった占領軍にほかなりません。そんなアメリカ軍のうしろにくっついていて、日本にいいことなんかひとつもありません。

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