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2005年1月 の投稿

ハーバードからの贈り物

カテゴリー:未分類

著者:デイジー・ウェイドマン、出版社:ランダムハウス講談社
 ハーバード大学のビジネススクールの最終日。授業を早々に切り上げると、教授が学生に向けて自らの体験をもとにアドバイスをする伝統がある。
 ハーバード大学というとアメリカでも名門中の名門の大学だから、その教授は名門大学出身の教授ばかりで占められているかというと、そうでもない。というのも、ハーバードビジネススクールでの成績とその後の会社に入ってからの業績との間には何らの相関関係もないことが証明されている。ジョン・F・ケネディはハーバード大学でいくつもCをとっているし、フランクリン・D・ルーズベルトはコロンビア大学を卒業できなかった。イギリスのウィンストン・チャーチルは大学入試に失敗もしている。
 ハーバード大学の卒業5年間の同窓会になんか行ってはいけないと断言する教授がいる。というのは、自分の実績と収入と、自分自身の目標や成功の基準ではなく、同級生の実績や収入と比較することになるから。その結果、多くの聡明で才能あふれる人間が、一見カッコよく高給は得られるけれども、その人には合わない、その人が本当にやりたいことをやるのに何の役にも立たないような仕事に就き、いたずらに時間を過ごしている。
 でも、25年目の同窓会に出席するのは、いいかもしれない。
 幸運が成功を生み、成功は義務を生む。他の人びとの幸運をつくり出すことで、あなた自身が最高の高みへと到着することができる。
 仕事以外の場にいる自分を持っていれば、それが厳しい仕事の世界を生き抜くための支えとなり、パワーを与えてくれる。どんなに仕事を愛しても、仕事はあなたを愛してくれないが、家族はあなたを愛してくれる。家庭と仕事のどちらにおいても物事が効率的にすすむというメリットがある。
 さすがに含蓄のあるメッセージにあふれている。

からだと心を鍛える

カテゴリー:未分類

著者:宇都宮英人、出版社:海鳥社
 著者は才人です。英語と中国語を自由自在に話す語学の達人のうえ、空手道教士6段として空手教室を主宰しています。さすが弁護士を本業とするだけに、本書では護身術としての空手について、さまざまな角度から理論的に考察しています。
 理論はともかく、護身術としての空手の実践的意義を強調し、それが青少年にとっても有益であることが分かりやすく語られ、読み手を魅惑します。水泳とハイキングくらいしか身体を動かしていない私ですが、つい空手もやってみたいなと思わせました。
 著者は、とくに中学生や高校生に空手をすすめています。それは、空手が自信を失った中学生や高校生を再生させる力があるという実践に裏づけられた確信があるからです。本書には、その実例が紹介されており説得力があります。
 さらに、著者は試合で勝つことをあまり優先しすぎることについての疑問を提起しています。空手は、身体をコントロールしていく過程において、自らが本来もつ生命の息吹を実感することによって生き生きとした力を蘇らせる効果があるというのです。
 20年来、空手教室を主宰してきたという重みをもった実践に裏づけられていますから、人の心を強く魅きつけものがあります。

ペンギンの憂鬱

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著者:アンドレイ・クルコフ、出版社:新潮社クレストブックス
 ペンギンと暮らしている売れない小説家の話。えっ、ペンギンを部屋のなかで飼っても平気なのかな・・・。人が死んだときに新聞にのせる追悼記事を、生きている人のリストを与えられて依頼される。依頼者には好評だ。ところが、その人物が次々に死んでいく。いや、殺されていく。追悼記事が次々に紙面に掲載されると、いつのまにか小説家の身近にも怪しげな人物がうごめくようになってきた・・・。
 不条理で不可欠な新しいロシア文学。うーん、なんだか寒々として物騒な国だなー・・・。舞台は、いま大騒動中のウクライナ共和国。

へんないきもの

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著者:早川いくを、出版社:バジリコ 
 なっ、なんなんだ、これは・・・。こんな格好して・・・。ヨツコブツノゼミの頭には、飛行艇とかグライダーの翼にあるような丸いぷっくりしたものが4つもついている。これで空が飛べるなんて・・・。
 コモリガエルは平面ガエル。母ガエルの背中は無数の育児室になっていて、子どもたちは100日間そこにいて、ときが来ると外界へ飛び出していく。
 クモの糸の強度は同じ太さの鋼鉄の5倍、伸縮率はナイロンの2倍。絶対に切れない。真夜中に投網漁をする・・・。うーん、生物界は奥が深い。人間なんて、彼らから見たら、いかにも珍妙な存在なんだろうな、きっと。

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